今大会、1回戦を逆転で勝利した錦織選手は、ショットの
キレが戻りつつあり、調子も良くなってきた。
しかし、2回戦ではチチパス選手と対戦し、ストレートで
敗退となった。
第1セットは大接戦でタイブレイクにもつれ込み、タイブレイク
でもどちらが取るか最後まで分からない展開だった。
最後は錦織選手はチチパス選手に押し切られ、このセットを
落とした。
第2セットは中盤でふくらはぎを痛めメディカルタイムアウトを
取った錦織選手は、その後ブレイクを許し、結局そのまま
奮起することなく試合が終わった。
以前の錦織選手なら、1セットを先取されても、最終セットに
もつれ込めば勝利できる確率が高かった。
過去に何度もそういったケースを観てきている。
しかし、現在の錦織選手は3セットを戦いぬく体力はもう無い。
そして怪我の悪化を恐れ無理が出来ない。
それゆえ、この試合も第1セットを取られた時点でチチパス選手
相手に勝負あった勘がみられた。
この大会で脚を痛め、その回復にどれだけ時間がかかるか
によって、今後のスケジュールが変わってくる。
折角調子が戻りかけていただけに、繰り返しの怪我は
ダメージが大きい。
多くの選手が、怪我の後、結局以前の地位に戻れないまま
引退していく。
錦織選手もまさにそのパターンの渦中にいて、歯がゆい
状況にいるようだ。