捜索活動の解説に入る前に、前提として理解してもらいたい、墜落現場の地理と政府の捜索指揮体制について解説します。


今回のブログでは、まず現場の地理について解説します。下の地図を参照してください。





上の地図は、墜落現場である群馬、長野、埼玉県境のものです。地図では山の高さがわからないため、山の高さを手書きした地図を作成しました。


長野、群馬県境を見ていただければわかるとおり、三国山、高天原山、大蛇坐山など2,000メール近い山が県境に沿ってそびえており、その山から群馬県上野村に向かって標高が下がっています。墜落現場は手書きの地図に✖️で記した地点であり、墜落地点の西側は2,000メートル級の山があり、東側は人里がないいくつもの尾根が連なった地形となっている。


この地形を見ていただければわかるとおり、墜落事故現場を地上から確認しようとすると、長野県側からだと、高い山が壁の様になり確認出来ず、群馬県側からだと、上野村の方が墜落現場より低く、連なる尾根が障壁となり、地上から現場を確認することは困難であったと考えられます。


ここで注目してもらいたいのは埼玉県側です。埼玉県側も群馬県側と同様、連なる尾根がありますが、手書きの地図で示したとおり、両神山という標高1,723メートルの周囲の山より高い山があり、連なる尾根を下に見る事ができます。ここの山頂は360度周囲の山を見下ろせる景気の良い場所として有名な場所なのです。三国山はもとより、天気の良い日は北アルプスも眺望する事が出来ます。


こうした現場の地形を頭の中に入れていただければと思います。


次回は、政府の捜索指揮体制について解説します。