アホウドリあれこれ | ゆうたのつぶや記

アホウドリあれこれ

僕はアホウドリという鳥ヒヨコが好きだ。

絶滅危惧種の鳥だ。

馬鹿で間抜けな鳥、と日本人は名付けた。
実際、地上では動きが鈍く、人を畏れないので簡単に手で捕まえられるらしい。

井伏鱒二の「ジョン万次郎漂流記」には、「藤九郎」という異名で出てくる。

難破して、食糧も無くたどり着いた絶海の孤島に、この鳥がいっぱいいて、捕り放題の食糧になった。
しかも、飢えた腹にも不味かったと言われているから、気の毒な鳥だしょぼん

上田敏の「海潮音」に、ボードレールの「信天翁」という訳詩がある。


アホウドリは異名がたくさんある鳥ヒヨコで、有名なのは、この「信天翁」だ。

これは、中国名で、この鳥は鈍臭くて、ろくに魚を穫れないが、何かの弾みで(竜巻とか台風)、巻き上げられた魚が天から降ってくるのを期待して待っている、つくづくのんきな、天を信じて待っている親爺、という意味だ。

ボードレールの「信天翁」は、この鳥を詩人の象徴として描いている。

天上を舞っていれば優雅な神に近い存在だが、地上に落ちたら生きていけない生物、ということで、詩人の象徴とした。

そして、上田敏は、この「信天翁」に「沖の太夫(オキノタユウ)」とルビを振る。

これも異名の一つで、遥か沖のかなたを舞っているときのこの鳥の姿の優雅さによる。

また、またの名を「叔父騙し」ともいうらしい。

しかし、地上では動きが鈍く、飛び立つまでにものすごく長い助走を必要とする不器用極まりなきこの鳥も、ひとたび舞い上がると、鳥類最大の飛行能力をもつという。

英語名「アルバトロス」が、ゴルフ用語になっている由縁である。


以上は、もちろん知ったかぶりで、「広辞苑」ほかいろんな本からの受け売りですが、だから僕は、この鳥ヒヨコが好きなんです。
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