いよいよこの日が来ました。
陽子線治療開始
医療の専門家である先生達と、
親である自分の思いと、
どちらも尊重し
どちらも信じた上で、沢山話し合いました
できることなら、避けてあげたかった
可能なことならば、それ以外の道を
現代医療、東洋医学、代替医療、食事療法、
ヒーリング、、、
どれをも選ぶことができる多様な時代
どれもだれかに必要で、
それ自体に善悪はない
最良は自身しかわからない
教科書も、正解も、間違いもない
私たちは今の医療を選び、
親ができることを並行してきた
この何ヶ月も辛い治療を続けてきて
完治を目指しているのに、
ここで再発してしまったら、
さらに強い治療が必要になる
決められず辛くて苦しくて、そんなとき
病棟にプラネタリウムが来た
まおくんと満点の星々を見ていたら、
ハワイの星空を思い出した
放射線も宇宙の一部である
私も、まおくんも、同じ
宇宙の構成要素の一部である
そう気づいたら、
ふっと身体の力が緩んだ
恐れるのも、力にするのも、
どう認識するか、何を信じるか次第だと思えた
するとその翌日に、希望の提案が
陽子線治療の選択でした
陽子線には止まるという特徴があるため、
眼や甲状腺や精巣など
放射線の影響を強く受けてしまう部分に
当たるのを避けることができる
2歳で生殖機能を失う
考えても見なかった
救命が最優先、分かっていても重い
でも、陽子線なら希望が残るかもしれない
主治医にもなかった選択
本来は血液疾患は保険適用外
たぶんダメですと。
しかし結果は、許可が出ました
みんな驚いた
本当に天からの采配だった
話を聴いてくれた先生達も
提案してくれた先生も、
準備を進めてくれた技師さん達も、
全てに、感謝しかありません
日程を合わせるために、2ヶ月が必要で、
その2ヶ月間で
家族は新しいスタートが出来ることになり、
大好きな祖父母に会いに、そして別れ
そして、まおくんは走れるまでに回復
図らずも、全てがぴたっと整った
勇気が必要だったけれど、
沢山話してきて
お互いを信じてここまでこれて
本当によかった
どんなに親が悩んでも、
受けるのはまおくん
嫌だと
怖いと
一言でも泣いたら 、
やらなくてもいいよと
連れて帰りたくなったかもしれない
でも、まおくんは、準備の時も、
今日入る前も、少しも泣かなず
逃げなかった
本当に本当によく分かっている
気持ちが揺れる母のことも
それでも、大きな大きな機械の前で
分厚い扉が閉まった後には
涙が溢れた
2時間弱
頑張った顔にはマスクの跡が
陽子線、
どうかどうか まおくんの力になってください
どうかどうか まおくんをまおくんのままで
心から選んだ今は、
最善にしかならないと
信じています
全ての人にとって
そうでありますように
祈りを込めて
#どんな選択も自分で選ぶことができる
※陽子線治療の保険適用は
現在小児の固形がん以外にも、
前立腺がんや頭頸部腫瘍などに広がっています
今必要な方へ届きますように