第97回 千葉大家倶楽部 開催報告

 

■日  時 2026年5月16日(土) 12:40~17:30

■会  場 日比谷パークハウス 開催

■受講者  42名(会場26名 ビデオ席16名)

 

会場を提供いただいたサンゲツ様ありがとうございました。

参加者の皆様、長時間お疲れ様でした!
 
 

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■第1部 

新刊発売記念セミナー

不動産投資は打ち手が9割



□講師名
株式会社コマヴィレッジ代表取締役
仲尾 正人

 

仲尾式! 5年で資産1億円を固める不動産投資の教科書

自己資金100万円から資産1億円達成まで5年間のロードマップを出版された仲尾正人氏が登壇。

「凡人が先輩大家さんを上回る戦略」をテーマに、講演いただきました。

 

〇講演概要

家賃収入だけで「お金持ち」になった人はいない?

 

成功者の共通点とは?

 豊かになった投資家は、家賃収入だけでなく、「適切な売却」を繰り返して資産を膨らませています。

「家賃収入+売却益」の合わせ技こそが、投資の基本姿勢だと断言されています。

 

物件の収益を2〜5倍に!「5つの活用戦略」

物件を買って普通に貸すだけでは、ライバルが多い「レッドオーシャン」で戦うことになります。

一つの物件に対して5つの活用法を検討し、最も収益が高いものを選ぶべきだと提唱。

  1. 通常賃貸: 最も安定しており、銀行評価が得やすい。
  2. レンタルスペース: 貸し会議室など。少ない初期費用で高いキャッシュフローを生む。
  3. シェアハウス: 1棟を複数人に貸すため、利回りが20%を超えることもある。
  4. 民泊: インバウンド需要を狙い、日単位で貸し出す。当たれば収益力高し。
  5. 福祉事業転用: 障害者グループホームや放課後等デイサービスとして貸し出す。国が関わる事業のため家賃の支払いが安定しており、社会貢献性も高い。

 

投資の加速装置「補助金」は知識がある人のためのもの

「補助金は弱者を救うためのもの」と思われがちですが、実際は「知識とお金がある人がさらに得をする仕組み」です。

  • 社会問題の解決が鍵
    •  国や自治体が困っていること(空き家対策、少子高齢化、インバウンド対応など)を解決する事業プランを立てることで、採択率が上がります。
  • 後払い制度に注意:
    • 補助金は原則「先払い・後受け」です。一度自分で支払うための現金(または融資)が必要になる点は要注意。

仲尾氏は、補助金を使って空き家を民泊や福祉施設に再生し、実質的な投資額を大幅に減らす手法を数多く実践しています。

 

AIを「右腕」にして大家業をスマート化

これからの大家業にはAIの活用も欠かせません。補助金の募集要項をAI(ChatGPTなど)に読み込ませ、事業計画のストーリーを作らせたり、地域の人口データを分析させたりすることで、資料作成の時間を大幅に短縮しているそうです。

 

新刊情報

https://www.amazon.co.jp/dp/4911572140

 

受講者のご感想

もっとシェアハウスの話を聞きたかった。浅野様

利益を上げる考え方が参考になった。  YS様

キャピタルをとって規模拡大をするというところは納得です。滝澤様

いつも素晴らしい勉強になる内容ばかりです。西川和宏様

補助金は今まで考えたこともなかった。 西川英樹様

ぜひ書籍を購入したい。福井様

他多数の方にご感想をいただきました。

 

■第2部 

千葉で家賃収入1億円越え
201室のメガ大家さんが話す
高利回り築古物件で融資を受ける方法

 

□講師名

株式会社新兵エ代表
宇井嘉浩

 

宇井氏は千葉県内の「築古物件」へ集中することで、独自の投資スタイルを確立しています。

今回の講座では、数々のトラブルを乗り越えてきた宇井氏の「再生ノウハウ」と「銀行との付き合い方」を語っていただきました。
 

〇講演概要

なぜ築古物件なのか?

宇井氏が千葉の地方築古物件に注力する理由は、「安く買えること」と「再生による差別化が可能だから」

 

  • 仲介業者が売りづらい物件でも、確実に融資を通せる、あるいは現金で買える投資家は業者からの信頼を勝ち取りやすくなる。
  • 安く仕入れて効率的にリフォーム(再生)することで、高いキャッシュフローを生み出すパターンを構築

ただし地方は人口減少という課題もある。宇井氏は「今後5〜10年で回収する」という視点を持ち、最後は土地として売却するか、手放す出口戦略を想定している。

 

 

コストを抑えたリフォーム

築古物件の再生にはリフォームが不可欠ですが、ただお金をかければ良いわけではない。

  • 分離発注でのコストカット
    •  全てをリフォーム会社に丸投げせず、職人さんに直接依頼する「分離発注」などを活用し、コストを抑えています。
  • インパクト重視:
    • 入居者の第一印象を良くするため、畳をフローリングに変更したり、アクセントクロスを採用したりして、短期間で部屋が決まる工夫をしています。
  • 「初期費用」を下げる戦略:
    • 賃料を下げるのではなく、入居時の初期費用を安く設定することで、貯金の少ない層のニーズを掴み、空室期間を短縮する。
 

金融機関から「OK」を貰う関係構築

築古物件は法定耐用年数を過ぎていることが多いため、融資を受けるには工夫が必要です。

  • 融資実績を欲しがっている金融機関・支店を探す
    • 多少無理な案件でも親身に相談に乗ってくれる傾向があります。
  • 銀行の担当者を助ける姿勢
    •  融資を通してもらうだけでなく、銀行が力を入れている投資信託や保険の契約に応じるなど、担当者の成績をサポートすることで「また次も貸したい」と思われる関係を築いています。
  • 事前の準備
    •  融資担当者が上司に説明しやすいよう、シンプルで分かりやすい資料を準備し、1回目の融資を確実に通して信頼を勝ち取ることが重要です。

宇井氏の手法は、管理会社や銀行の担当者と誠実に向き合い、即決即断できる準備をしておくことで、大きなチャンスを掴めると確信させてくれる講座でした。

 

受講者のご感想

購入基準などについて更に詳しくしりたい。上田様

利回り感と融資条件など参考になりました。YS様

高利回り物件の経費などもっと詳しくしりたいと思いました。滝澤様

地方でされているノウハウ、聞いた事ない感じで成功され

ているのでもっと詳しく聞きたいです。 西川和宏様

築古物件でどう融資を受けていくのかポイントを

深堀してほしい。N.Y様

他多数の方にご感想をいただきました。

 

第3部

建築士の語る
築古物件購入時チェックのポイント

 

□講師名

NSJ住宅性能研究所 代表
武士俣 良史

 

建築事務所を運営する建築士の武士俣氏から築古物件に絞って、リスクやコストという把握することが最終的な投資の成否を分ける鍵となる話をしていただきました。

 

〇講演概要

 

出口戦略に直結する 「法・権利」

すごい安いなと思ったら再建築不可物件だった。見たことがあると思います。

そこで最初に確認すべきは、道路付けなどの法律・権利関係。

これらは物件の再販価値(出口戦略)に大きく関わります。

  • 再建築不可: 現在の法律(建築基準法)に適合しておらず、一度壊すと新しい建物が建てられない物
  • セットバック: 前面道路の幅員が4メートル未満の場合、道路の中心線から2メートル下がる(敷地を道路として提供する)必要がある。
  • 2025年の法改正: 建築基準法が改正され、増改築時に建築確認申請が必要になるケースが増えるため注意が必要。

不安な場合は、役所で「道路台帳」を取得したり、建築士などの専門家に相談したりすることをおすすめ。

再建築不可でもリスクに見合う物件であれば検討できるかもしれませんね。

 

雨漏りはコスト増幅装置

武士俣氏が強調していたのは、「水(雨漏り)」の怖さでした。雨漏りは単に天井が濡れるだけではなく、建物の性能を著しく低下させる「コスト増幅装置」となると言っています。

 

雨漏りが引き起こす負の連鎖

  1. 腐朽・カビ/ 湿気が残ることで木材が腐り、カビが発生します。
  2. シロアリ/ シロアリは湿った木材を好みます。特に輸入系の「アメリカカンザイシロアリ」は被害が建物全体に広がりやすく、修復に多額の費用がかかります,。
  3. 構造の劣化/ 柱や筋交い(建物を支える斜めの部材)が傷むと、地震への耐性が大幅に落ちます。

外壁のクラック(ひび割れ)、特に水が抜けにくい「横方向のひび」は要注意。

また、サッシ周りのコーキングを触ってみて、硬くなっていたら劣化のサインとのこと!

 

「構造」の判断基準

建物の耐震性を判断する上で、重要な年が2つあります。

  • 1981年(昭和56年)6月: 「新耐震基準」の導入。これ以前は旧耐震と呼ばれます。
  • 2000年(平成12年)6月: 阪神淡路大震災を踏まえた大きな法改正。現行法に近い、より厳しい基準となりました。

昭和56年〜平成12年の間の物件も、施工した会社や職人によって差があり、決して万全ではないという点は覚えておくべきポイントは注意したいと思いました。

 

受講者のご感想

 

とても聞きやすかった。             浅野様

配管のチェック方法について詳しく聞きたい。井関様

築古物件を購入する際に大変役にたつ内容でした。伊関様

プロ目線の専門的な話が聞けた。再度取上げてほしい。上條様

耐震基準の法改正について勉強になりました。韮塚様

他多数の方にご感想をいただきました。

 

第4部

EV時代到来前に差をつける!
補助金で低コスト導入の賃貸向けEV充電器戦略について

 

□講師名

松沼 豊
Terra Charge株式会社
東日本基礎開発部 部長

 

今回のセミナーでは、国内トップクラスのシェアを誇るEV充電インフラ事業者、テラチャージ株式会社の松沼氏が「最小コストで物件価値を底上げする」補助金活用術と、これからの賃貸経営で検討すべきEVについてお話いただきました。

 

〇講演概要

国(経済産業省)はEV普及を加速させるため、今年度から補助金予算を増額しているそうです。

特に集合住宅向けの「普通充電器」に対する予算は、昨年度の約17倍(115億円)という規模。

  • 工事費: 原則100%補助。
  • 本体代: 50%補助。

この補助金により、オーナーは実質的な負担を最小限に抑えて設備を導入できるチャンス。

数年後、補助金が少なくなってから「あの時付けておけばよかった」と後悔しないため検討してみても良いかもと思いました。

 

テラチャージが提案する今年度のプラン

 

テラチャージでは、今年度限定の画期的なプランを提供。

  • ランニングコスト0円
    • 電気の基本料金、システム利用料、通信費、そして保守点検費用まで同社が負担します。
  • キャッシュフローの解決
    •  補助金は「後払い」のため、一時的に工事費の立て替えが必要ですが、同社では「つなぎ融資」のオプションを用意。補助金が入るまでの間の金利も同社が負担するため、手出し資金が不安な方も安心です。

個人的に気になったのは補助金を受け取って設置した充電器は、一般的に5年間の法定処分制限期間がありようです。この期間中に物件を売却したり、充電器を撤去したりする場合は、補助金の返還を求められるケースがあるため、短期転売の可能性がある物件への導入は慎重になる必要があると思いました。

「今のうちに設置するべきか」「実際の負担額はいくらになるのか?」と少しでも興味を持たれた方は、まずは現地調査から検討してみてはいかがでしょうか。

 

受講者のご感想

 

EV充電器で補助金がでるのは初耳でした。滝澤様

トレンドの勉強になりました。          横山様

もっと詳しく聞きたいです。        西川和宏様

他多数の方にご感想をいただきました。

 

第5部

そのリフォーム、本当に正解ですか?
出口戦略から考える賃貸リフォームの考え方

&低コスト・短工期で浴室の付加価値を上げる
リフォーム事例・商材のご紹介

 

 

□講師名

佐藤友彦(さとう ともひこ)
有限会社日設 代表取締役

&株式会社サンゲツ

 

〇講演概要

佐藤氏は「1部屋単位での正解と、物件全体の正解は違う」と断言。工事会社の目線から、物件の維持と出口を見据えた「負けないリフォーム」の極意を解説していただきました。

 

佐藤氏は、リフォームを始める前に「最終的にどうしたいか」を明確にすることが最も重要だと説きます。

  • 攻めの投資で賃料を最大限に引き上げ、売却価格を高く設定する。
  • コストを最小限に抑えつつ、満室経営を長く続けるための確実な現状回復に留める。

この出口が決まっていないと、リフォームの判断を管理会社任せにしてしまい、結果として「支出が先行してお金が残らない」という事態を招きやすくなる。

 

サンゲツが提案する「壊さない」お風呂リフォーム

セミナー中盤では、株式会社サンゲツより、設備を丸ごと交換せずにイメージを一新する手法を紹介されました。

  • リアテック /  既存の浴室の壁に貼るだけで、ホテルのような高級感を演出できる高機能フィルム。
  • プレーンエンボス(床材) /  冷たく滑りやすいタイル床の上に貼るシート。

メリット

  • コスト削減 / 設備交換の約6分の1の費用で施工可能。
  • 短納期 / 最短1〜2日で完了し、騒音や廃材も少ない。
  • 延命措置 / 「今はまだ高額な設備交換をしたくない」という時期のつなぎとして非常に有効です。

 

視界に入る「3点集中」で成約率を上げる

限られた予算をどこに投じるべきか。佐藤氏が推奨するのは、入居者の印象を劇的に変える「3点集中」です。

 

独立洗面化粧台の「見せ方」

意外に成約率を左右するのが洗面台です。高価な一体型セットではなく、下台だけを交換し、上部にはニトリやIKEAなどのお洒落な鏡や収納棚を組み合わせることで、低コストでデザイン性の高い洗面スペースを作れます。

 

「天井」へのアクセントクロス

壁一面の色を変えるアクセントクロスは一般的ですが、佐藤氏は「天井」への施工を推奨します。

  •  天井にデザインがある物件は珍しく、一目で「お洒落な部屋」という印象を与えらる。
  •  壁と違い入居者が触れることが少なく傷や汚れがつきにくい。

照明へのこだわり

古いライトを、少し遊び心のあるLED照明やダウンライトなどに変えるだけで、部屋の雰囲気はガラリと変わる。ネットで安価に購入した品を設置してもらうのも一つの手。

 

「コストの最小化」にとらわれすぎず、戦略的に「コストの最適化」を行うことで、利益の最大化を目指しましょう。

 

受講者のご感想

 

とても参考になりました。自分の物件で相談させてほしい。井関様

非常に参考になる話が多く勉強することが出来ました。

コンセプト賃貸という発想でコストはかけないというご説明は

初めて聞きました。 福井様

ディスカッションもためになる話が多かったです。西川英樹様

他多数の方にご感想をいただきました。

 

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最後までお読みくださりありがとうございました。

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発行:千葉大家倶楽部 / 北嶋勇次(きたじまゆうじ)

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