今の家に越してきた日、

すぐに野良猫の存在に気が付きました。


お隣さんによると、

震災の後、お向かいの人が、

飼い猫を置いて出ていってしまい、

その子孫がここにいるんだとか。



みんなよく似た、

ずんぐり短足丸耳虎猫たちです。


毎年、子猫が産まれるけど、

タヌキやハクビシンにおそわれたり、

寒さ厳しい冬を越せないので、

案外増えないんだとさ。


ウチの前住人さんがエサを与えていたので、

ウチの物置小屋は、

野良猫の産室と化しておったんだとさ。


で、お爺さんが亡くなり、

娘さんが家を手放し、

私が入居したというわけ。


私は最初、野良猫を無視してたんだけど、

お隣さんが代わりに世話をして、

餌と暖かい寝床を与えてくれたお陰で、

去年生まれの子猫が2匹、

この冬を生き延びたのでした。



しかし、このまま放置すれば、

次は倍増し、さらに増殖しますな…


実際、隣の集落では、

TNR活動してた人がいたらしいけれど、

道半ばでご病気のため引退された後、

次々と子猫が産まれまくり、

今じゃ誰も手をつけられないほどの、

野良猫無法地帯と化しておる。


そうなると、猫も人間も、

お互いに良い事は無いんでねぇか…


ウチの集落は、環境が厳しかったからか、

たまたまそうならずに済んでるけど、

優しいお隣さんのお陰で、

生存率が高まれば、

激増するのは目に見えてます。


だから、手がつけられる今が、

勝負だと思ったわけです。



でも、集落の人達が、

賛成してくれてた訳では無い。

むしろ、


野生動物なんだから放っておけ。

とも言われたし、(いや野生動物じゃないし…)

猫は絶対に家に入れてはならない。

とか、彼らなりの親切心での、

アドバイスもいただいた。


だけど猫がいるのは、

お宅じゃなくて、ウチなんですよね…

ウチの車庫が猫トイレ化してんのよね…


という状況なんで、有無を言われる前に、

しれっと捕獲作戦を開始しました。


結果的に、誰にも文句は言われなかったし、

(誰にもデメリット無いからね、私のお財布以外はね)

地域猫として残して欲しいと言ってた、

お隣さんも、理解してくれました。

(ご支援いただきました、ありがとうございます)

寂しそうだけど…

良い環境の里親さんを探そうな。



猫は、可愛い。

それは人が愛玩するために、

改良された生き物だからでしょ。


可愛いけど、中途半端に野生化して、

でも人から餌をもらって、

中途半端に人と関わって、

色々面倒くさい状況を作り出してるのは、

結局、猫を捨てる人がいるからでしょ。


子猫を海に投げることも、

今だに普通にされてるみたい。

目の前の生命を捨てて、

あいつらは野生動物だって言うの?


それが田舎の現実なんですね。



私はまだまだ都会脳なのかも知れません。


でも私だって、無数の野良猫がいたら、

さすがに見て見ぬふりをしたでしょうな…


人も猫も野生動物も、

みんなで幸せな共存ができたらいいよね。

ヒトも、野生動物ですからね。

私は、そう信じてます。