朝は7時起床、晴れてる。
おねだりKEA(山岳地帯に生息する唯一のオウム)に囲まれる。
4人で歩くのも今日も最後だ。
このセクションの後半28kmをスキップするので、今日は途中で川を渡って国道に出る。
そしてヒッチハイクするから、20キロあまりの行程を、なるべく早い時間に済ませたい。
でも、道は何度もリバークロッシングを繰り返す(>_<)
余裕がないので、誰も写メどころじゃない。
後ろから来たフレンチ男子コンビが、長〜い足で楽しそうに渡って行くのを、恨めしく見送る。
ところが1人が戻って来て、私を担ごうか?とか言ってくる。
・・・いや、担がれたくないから。
イスラエルさん、私のおぼつかない足取りを見て、渡渉方法を実演して教えてくれた。
忠実に真似るが、全然出来てない。
その後は靴の中グチョグチョのまま、川沿いに広がる湿地を歩いたり、
森に入らされて、倒木をくぐったり、
また川原に出て、トゲトゲのアザミに刺されたり、
また川を渡る。この繰り返し。
カトリーヌ、テメー殺してやる!と可愛い顔に似合わぬ悪態をつく。
でもお互い顔が笑ってる。
ガキめ。
この横を流れる広い川を渡らなきゃならない。
助言は、正直役に立たなかった。
状態は日によって変わるから。
無事渡ったところで、お昼休み。
あともう1本大きい渡渉がある。
すると、向こうから誰かが来る。
フレンチ男子のガキ臭い方が、渡渉場所を教えに戻って来てくれた!
流れが早く深いので、女子4人で腕を組んで渡る。
一番力の強いサロメが、う〜っ!と唸るくらい、流れが早かった。
でも男子はポールも使わず横に立って、さあさあこっちだ。って見てる。
・・・見てるだけかい。
よし、これで大物は片付けた。
あとは4WD道を行くだけ。
ああ、私の苦手なオープンでフラットな道。
みんなが、あっという間に見えなくなった。
すごく遅れてトボトボ歩くと、ものすごいブッシュの中からみんなの声がした。
藪漕ぎして、みんなに追いついた。
あまりにメチャクチャな藪すぎて、フランス勢、インディジョーンズのテーマ曲を歌いだす。
ここまで虐められると楽しいね。
何とか脱出成功、再びイージーな道をひたすら歩いて、ついに国道への分岐点に着いた。
そこから森を抜けたら、最後に大きな川がドーンとあった。
広い川原に、何本もに分かれた川が流れてる。
1本ずつ、渡れそうな場所を探しながら片付ける。
やっと渡渉完了。
靴の中に入った石を洗い流す。
そこから牧場を横切って、また湿地で足を濡らし、ようやく国道に出た!
また2人ずつ分かれてヒッチハイク開始。
・・・車が来ない。
30分くらいかかってやっと、上流にいたフレンチコンビが大きなバンを止めることに成功、4人で乗る。
とっても人懐こい猟犬のインディ(!)と同乗。
ハンティング帰りだそうだ。
途中で展望台に寄ってくれた。
おねだりKEA(山岳地帯に生息する唯一のオウム)に囲まれる。
何もやらんぞ。
山に帰りやがれ。
そしてアーサーズ・パスに着いた途端、先に着いていたウォーカーから、大変悲しいお知らせをいただく。
宿が全部満室だと。
何てこった。
6日ぶりのシャワーが遠く消え去り、フリーキャンプ場へ。
霜が降りるほど寒い夜。
(夏真っ盛りです)
渡渉で芯まで冷えた身体が辛いお年頃です。
サロメ、1人じゃ寒いから2人で寝たら?と言って、彼女の2人用テントをイスラエルさんと私で使うように貸してくれた。
ありがとう。
でも・・・正直きつい。
さっきね、ちょっとあったのよね。
もう一緒に歩く事は無いだろう。
現在2,145km地点