「運命の女」

<感想>

この映画、予告編で観た時のイメ-ジは・・・

罪悪感にさいなまれつつ不倫に溺れていく妻

妻の不倫を知ってしまって怒りに震える夫

そして妻に執着して離れない愛人・・・

3人の激しい感情がぶつかり合い、
ドキドキ・ハラハラ・ドロドロの展開を見せる
「官能・激情炸裂・ドロドロ映画」(←ハハハ)
・・・・だと思ったんですね。

ところが、この予想は「いい意味で」裏切られました~♪

モチロン前半は「もう参りました~」って程、
「ナインハ-フ」的な官能的な場面の
連続なんですけどね(笑)

妻や夫の心情描写
(喜び・苦悩・猜疑心・後悔・怒りなど)が
凄~く丁寧で細やかなのにも関わらず、
登場人物それぞれの気持ちを、
それぞれの中で留めていると言うか・・・
終盤まで、本心を明かさない、
意外にも静かな展開を見せる
「夫婦のドラマ」だったんで、
「お~!」っと思いました。

ラストもとても静かですが、
だけどとてもとても重たい結末として、
上手くまとまっていたと思います。

洋画はえてして、「思っている事は口にする」し、
夫婦や恋人間での激しい口論・バトルが
描かれる事が多いですが、
この辺、日本人(私)とは感覚が違うのかな~?
みたいに感じます。

自分の周りの現実の夫婦・恋人は、
そうそう相手に感情の全てを
さらけ出しているわけじゃないのでは?
と思うからです。

それがいいかどうかは別として、
そんなわけで、この映画には
共感とは違うけど、理解できる感情(抑える感情)表現が
いっぱいあった気がしました。

キャスティングについての感想。

まずは・・・この人から。

☆ダイアン・レイン☆

冒頭では、幼い息子の「トイレの便座」の
上げ下げに口出ししたり・・・
とっても生活感溢れる、普通のよきママ・よき妻。

生活に不満はないけど、
どこかチョッピリ疲れた感じもする。
というか、女の部分を生活の中で
どこかに置き忘れているような感じ。

それが「運命の男」との出会いで・・・

ポ-ルに再会するための電話をかけるか、かけまいか
何度もダイヤルを押しては、思い直して受話器を置き・・・

そして、とうとう一線を超えてしまった後の
帰りの電車の中。

アレコレと思い出して、
こみ上げる笑いをこらえていたかと思うと、
不意に後悔の念にかられてか、涙を流す。

別れを決意していたはずなのに、
彼が他の女と親しそうに
しているのを目撃して、
我を失ったように見せる嫉妬の表情。

・・・その辺りの細かい「女心」の描写が
絶妙な気がしました。

ダイアン・レインって、どうしてなんだろう??

不倫に溺れて、夫や子供を裏切る
ヒロインを演じているのに、
不思議と嫌悪感を抱かせないんですよね~。

かと言って、ヒロインに共感した!
っていうのでもないんだけど。
何か「わかるわ~」みたいな感じで、
温かく見守ってしまいました。

それにしても・・・
突風にめくられたスカ-トからのぞく両足の綺麗な事!

クシャクシャになった髪をかきあげる仕草のセクシ-さ!

いやはや、魅力的な女優さんでしたわ。