手斧とも書かれる大工が木材の荒削りをするための道具。石器時代から存在すると言われており歴史ある道具である。長い木製の絵の先に刃がついていて木材をまたぐように立ち、クワで土を耕すような感じで振り下ろしながら後ろに下がって削っていく。欧米でも似たようなものがあり、英語ではadze(アッズ)と呼ばれているようである。




竹中工務店のサイトを見ると、刃幅は3寸から3寸5分、柄はエンジュの木を藤づるで縛って曲げ、乾燥させて、曲線をつくりと書かれています。新年の仕事始めや起工式で行われる釿始め(ちょうなはじめ)と呼ばれる儀式で曲尺(さしがね)と墨壺と共に使われる大工の大切な道具のひとつでもあります。




写真 三の丸尚蔵館蔵「春日権現験記絵」延慶2年(1309年)高階隆兼の一部を拡大しています。