国産木材の価格は1980年がピークで、現在は4分の1程度の水準まで下落しているそうです。しかし、2013年の年末から翌2014年の年始にかけて、一時的に高騰していました。




国産材は戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、住宅用を中心に需要が拡大し、高値で取引されていました。しかし、1960年代になると、木材輸入の自由化によって相対的に安価な輸入材との価格競争が発生し、さらに、住宅着工件数の減少や鉄筋など木造以外の工法へシフトしたことなどにより、全体の木材需要も1996年から減少に転じ国産材価格は下落傾向は続いていますが、昨年末高騰したのは、消費増税前の駆け込みに伴う住宅用木材の需要増でした。2014年6月時点で、ヒノキは1万8800円、スギが1万3700円となっていました。

注文住宅は2013年9月までの成約案件であれば増税前の税率5%が適用される特別措置があったため10月以降も高水準の着工が続き、2014年の年始にかけて木材需要が拡大した。またその背景には伐採を行う作業員の不足で供給が追いつかない面もと、木材供給の7割強を占めている輸入材の価格が円安によって上昇したこともあり、国産材の価格は一段と上昇したようです。

しかし一過性であることも事実で、また伐採をおこなう作業員の不足は深刻さを増していると思います。

週間東洋経済の記事より抜粋しました。
http://toyokeizai.net/articles/-/44795