映画 真夏の方程式
個人的面白さ度 ★★★★☆ 4.5点東野圭吾原作のミステリー、ガリレオシリーズの劇場版。今回は、テレビ版のいつもの雰囲気と少し違った、完全にシリアスな演出。湯川先生は、実に面白いとか、さっぱりわからないなどのセリフを言わない。コミカル感はゼロ。玻璃ヶ浦という海がキレイな土地を舞台に、元刑事の死の真相と、ある家族が抱えた秘密とが絡み合った、ぐっと引き込まれる展開。今回は、子供がキライと公言する湯川先生と夏休みを玻璃ヶ浦で過ごすことになった小学生、恭平くんのやりとりが物語に大きく関わってくる。恭平くんが関わってしまった不幸な出来事を早くから見抜いていた湯川先生が、恭平くんを気遣って立ち回る姿にじわーっと感動。映画の中の湯川先生は、クールな表情でも、あったかい気持ちを持った人だ。全てを知った上で、自分が進むべき道を探す。本作では、この言葉が重要なキーワードになっていて、資源開発の推進派と反対派のぶつかり合いの中で、湯川先生が杏さん演じる成美に言うセリフ。でも、これは伏線でラストでもう1度、別の意味を込めて成美に言うシーンにつながってる。ストーリーとは直接関係ないけれど、こうした人間が生きる上で大切なメッセージをさりげなく込める演出がニクい。湯川先生が科学を追求する目的を恭平くんに伝えるところも、なるほどと思わせる。最後の駅でのシーンは、ぜひとも湯川先生に恭平くんを抱きしめて欲しかったけど、それでもここはぐっとくるシーンだった。容疑者Xの献身と同じく、シナリオが面白く、破綻のない展開はさすが東野圭吾さん。今回は、岸谷刑事やいつもの面々は完全に脇役。杏さんや前田吟さん、吹雪ジュンさんが名演技を見せてくれる。特に前田吟さんの年季の入った演技は、ほんとにすごかった。お約束サービスなのか、湯川先生の名ゼリフを恭平くんのお父さんに言わせたりするおまけもあった。真夏の方程式 Blu-rayスタンダード・エディション/ポニーキャニオン¥5,040Amazon.co.jp