「伊勢正三&イルカ スペシャルコンサート」の余韻はまだ続いている


第二部の半ばであのイントロが始まった時は涙が出そうだった

エレキギターで始まる「風」の大ヒットデビュー曲


「22才の別れ」


これを歌うとは思っていなかった

なんとなく


この歌は「風」のデビュー曲シングルだったけど



最初に発表したのは「かぐや姫」の時だ


「なごり雪」と一緒にアルバムに収録されていたのだ



私はそのアルバムで聴いて
伊勢正三のファンになったんだ

「なごり雪」の方は翌年にイルカがカバーして大ヒット


「22才の別れ」はかぐや姫時代はシングルカットはされなかったが
ファンの心を掴んだ歌だったと思う

後で「風」によって世に出た時は
大勢の若者から共感され、支持されて

大ヒットに繋がったのです

「かぐや姫」の時とはアレンジが少し変わっていて
エレキギターがはっきりと表に出て

ポップな新しい感じになったような気がした

今、聴き比べてみると
どちらにも良さがあるなあと思う


切ない詞の内容と心に染み渡るメロディー

こんな素晴らしい歌を正やんは一晩で作り上げたらしい

自身の体験ではないが

当時の恋愛での「あるあるパターン」だったのかもしれない


その頃10代半ばの私にとっては

まだ想像の中での世界という気がした


そんな少し大人の世界を覗き見て

静かに心を揺さぶられた歌だった

あれから約50年経った正やんの歌



あまり変わっていないような気がしたが
今、昔のを聴いてみると
大分変わっていた

そりゃあ、20代と70代だもの
変わるに決まってる

声は大分低くなったし
簡単に出ていた音がすんなりとは出なくなって

頑張って歌ってる感じだ


だけどそれがマイナスにはなっていない


私はそう思った

今は今の良さがある

今でも心に染みる

一緒に聴いてる誰もが同じ気持ちだっただろう


誰もがあの50年前の気持ちになって泣きそうになっただろう