yk0823さんのブログ
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2011/07/08


「その先を見る勇気はあるのか?」


季節外れの猛暑日

まだ梅雨入りもしていないのに汗が滲む

七分丈のTシャツから出た腕に
太陽の光が照りつけている

今年に入って数える程しかなかった2連休

ところが
不思議なことに
あれだけ望んでいた連休も
いざ迎えてみると
何をしようか迷っている自分がいる


毎日忙しく不規則な生活を送っているうちに
いつしか休み方を忘れてしまったようだ


それよりも深刻な問題といえば
ここ数年の月日の経過の早さだ


歳をとったとゆうほどの歳でもないが
1週間と1ヶ月が
尋常じゃない早さで過ぎていく

今日が5月の20日だと言われても
2010年なのか2011年なのか一瞬考えてしまう

そうか今年は2011年だったか


そーいえば去年の今ごろは何をしていたか



そんなことを考える癖がついてしまった


明日何が変わるかなんて分からないのに
1年後なんてわかるはずもない


しかしこの1年で何が変わったのか
自分自身の心境の変化に気付くことは容易い


あの時許せなかったことが今ではなんとも感じないこともある


逆になんとも思わなかったはずなのに
今では考えるだけで胸が張り裂けそうになったりもする

人の脳みそなんてほんと単純で明快で複雑だ


そこに銃が置いてあったら何も考えずに天に向かって撃ち抜くこともできる



創世記




「初めに
神は天地を創造された


地は混沌であって
闇が深淵の面にあり
神の霊が水の面を動いていた

神は言われた
「光あれ」
こうして光があった。

神は光を見て良しとされた
神は光と闇を分け


光を昼と呼び
闇を夜と呼ばれた
夕べがあり
朝があった
第一の日である」





人類が築いたこの歴史は

宇宙や地球のそれに比べれば
瞬きに過ぎない


この一文は
ある物理の教科書の冒頭に記してある

「一見複雑そうに見える
この地球上で起こる自然の営み
これらは全て
実はある一定の法則に従って起きている」




陽は沈み

雨は上がる


この世に永遠は存在しないのだ


そして
刻々と刻まれる時の流れは
人を変化させる



人は老いて

魂までも変化する


かつて独裁者は

人々の魂を欺き
永遠の存在を約束した


やがて彼らは全てを手に入れると

神になろうとした

神格化だ



しかし神はこの世に存在するものではないし
存在してはいけなかった



歴史上神格化は
悲劇しか生んでいない

信長に太平洋戦争に


「常に流れている水は腐らない」



この世は常に循環している

血となり肉となり土に帰るまで


人間は大地の一部に過ぎないのだから


人は常に帰路をさがして生きている

やがて人はたどり着く

帰る場所がなければ生きていけない


「いつもで帰りを待っている」


その事実は俺を支えている





「天地万物は完成された」









10年前の俺よ


10年後の俺よ



お前は
幸せ者だ

道路標識

俺が初めて覚えた交通ルールは
追い越し禁止のオレンジの車線だった

免許も知らない幼稚園児の俺が
初めて覚えた交通ルール


小さい頃の記憶は
ぼんやりとしか覚えていないけど

あの時の記憶は
未だに
はっきり覚えている

不思議なくらい鮮明に残った記憶



それは
じいちゃん家のある福島に帰省したとき

福島の田舎道で

真っ直ぐに伸びた
交通量の少ない道路


うちの親父は
当時車の運転が荒かったのを覚えている



高速ではスピードも出すし
他の車によく文句を言っていた


その時は前を走る車がノロノロ運転で


いつもの荒い運転で
前の車を追い越した


そんなことはよくある事だったけど
その日は
追い越したと同時に
覆面パトカーのサイレンが鳴り響いた

何が起きたか分からず
路肩に駐車する車内で
俺は怯えていた


そして
初めて見た光景


親父の怯えた姿に
恐怖を感じていた

その時俺は

このまま親父が警察に捕まって帰ってこないものだと思っていた


もちろん
追い越し車線を違反しただけでは逮捕されるわけもなく

せいぜい違反切符と罰金


当然幼い俺はそんなことは知らない

ただ目の前の光景が

親父がパトカーの後部座席に肩を落として座ってる姿が

信じられなくて


親父を失うのが怖くて
親父を失うのが嫌で嫌でどうしようもなくて

ただ泣いていた



きっとあんなに大声で泣くことは
20年以上だった今も
これから先も
ないと思う



文句を言いながら親父が戻ってきたとき


安堵でまた泣いた


そして無意識に
一つの交通ルールを
一生忘れない交通ルールを覚えた

オレンジ色の車線


俺はこの先一生
どんなに急いでても
オレンジ色の車線で
前の車を追い越すことはないだろう



あれから親父は
前の車を追い越すことはなくなった


泣きじゃくる俺を見て

親父の目が赤くなっているのを俺は見た


今思うと
泣いてる親父を見たのはあの時だけだ





俺はふと考える時がある



俺がこの先

両親と過ごせる時間は
あとどれくらいなんだろう

俺がこの先
両親と会話する時間は
あとどれくらい残されているのだろうと


きっと
俺は
両親を失った時に
「最後だと分かっていたなら」と
後悔すると思うから


だったら
そうなることを分かっているなら
残りの時間を
1分でも1秒でも長く
一緒に過ごそうと思う


俺が両親と初めて会った時
俺はきっと泣いていたから
俺が最後を見届ける時は

俺は
笑っていたいと思うから




俺が両親にこんな事を言うのもおかしいけど


俺がこんな風に考えることができてる時点で
断言できるよ




あなた達は
最高の父親と母親だと

俺は間違いなく
世界一幸せな両親の元に生まれることができたんだと


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