ペットを飼っている方の中には、高齢者や妊産婦、乳幼児を連れている人、一人暮らしの人など様々です。

ただ、今語られているペット防災は、ペットのために災害の備えが出来て、何かあればすぐに動ける人々が対象のように思います。

いわゆる災害弱者と言われる人だってペットを飼っている訳で、そういう人達へのアプローチはあまり、というか、ほとんどないように思います。

 

防災は自助だから、と言っても、妊産婦の方なら出産に向けて体調管理や出産後の準備が優先されるだろうし、乳幼児がいるなら子育てが優先されるだろう。高齢者の場合だと、まず情報が取れる人ばかりでないし。

もちろん、そういう方々であっても、ペットの飼い主である以上、ペットの災害対策はやっていく必要はあります。

日常とは別の生活になってしまうであろう生活にペットも一緒に乗り越えられるような準備は必要となるし、自ら考えてやるべきだと思います。

 

ペットの飼い主も災害弱者とする向きがありますが、例えば高齢者や乳幼児がいる家庭などは、さらに弱者になってしまうのか…

ペットを飼っているのが間違っているのか…とまで思ったりします…

ペットの受け入れ不可の避難所は多いです。それは他者への配慮を含めて仕方ないところはあります。

でも、支援を受けるべき人がペットがいることで支援を受ける機会を逸してしまうことはあってはならないと思うのです。


ペットがいるからということで、在宅避難を選択する人が多いです。

ただ、情報が取れる飼い主はネットやセミナー参加などから情報を得ることが出来て、ある程度は対策が出来るように思いますが、例えば、高齢者の飼い主の場合、情報が取れずに対策もままならないまま、皆さんの迷惑になるからと住まいから動けず、どうしようもなくなる人が出てくるかもしれません。乳幼児がいる飼い主だったら、赤ちゃん・子供のことで精一杯で、移動もままならず自宅から動けない人も出てくるかもしれません。


普通の家庭の飼い主でさえ、ペットの備えは?という飼い主は多いです。もちろん、高齢者の方でも、妊産婦の方でも、乳幼児がいる方でも、情報をしっかり取って備えている方はいます。でも…自助がまず大事だからと、災害弱者と言われる方々に手を差し伸べずにいていいのかな?と考えてしまいます。



僕は特に災害弱者と言われる方々に対してのペット対策はしっかりと行政で枠組みを作ってほしいと思ってます。

もちろん、ペット防災全体の大きな枠組みも必要ですが、情報をしっかり取れたり、動くことができたりする飼い主は自助や共助を充実させたりできます。しかし、どうしてもそれに動くことが出来ない人達もいると思うのです。


行政も縦割りでなく様々な窓口が協力しあう仕組みを作ってもらいたい。

危機管理や環境衛生の窓口が横断的に福祉や民生委員などと協力する。各自治体では動物愛護推進委員のような方もいるので、そういう皆さんに現場の状況把握をしてもらってもいいと思います。

自治会や町内会の防災担当と情報を共有する事でより現場に近い防災対策が取れるのではと思います。


まず行政が動きながら、自治会や町内会などの地域レベルとの情報共有を図ることができれば、そのような飼い主の皆さんにより身近な人が自助を促すことができて、さらに、地域の状況が把握できるので、本当に災害が起こった時に混乱が少なくなるのではないかと思います。



読んで頂き、ざっくりし過ぎと思われる方もいるかもしれません。

僕はまだまだ専門性がないので、絵空事かもしれません。ペット防災全体としても課題が多いことは認識してますが、さらに課題が多いかもしれません。

ただ、ペット防災の課題の一つとして、災害弱者の対策があるのではないかと最近考えることがあり、今回このようなことを書いてみました。

出来たら、詳しい方などから様々なご意見をいただければありがたいです…