ほぼほぼ調整終えた中国製の古いテナーサックスPARROT#6435を合奏現場に持ち込んで実際にプレイしてみました。
なかなか調整作業の現場ではわからない部分がみえてくるのが実際の演奏現場です。
特にこういうときは譜面を吹いたほうが良い。即興だと都合の良い音を選んだり、いやなアクションを避けたりしますからね(^^;)
当該器に対する私の個人的印象を挙げますと、
・ネックはセルマー・バランスアクションライク
・本体のデザイン、キーデザインはセルマー・マーク6ライク
・全体的な重量とサイズ感は、セルマー・マーク7ライク(重い)
つまり、オールドセルマーのいいとこ取りみたいな感じです。
ケースの中に残っていた現品票を確認する限り、昔、中国天津で開発されたようですがおそらく開発者はオールドセルマーのファンだったんでしょうな。
胴リングの縄目までマーク6模倣でしたので。(^^)

しかしながら、キーの配列はマーク6からはまーまー程遠い様です。マーク6ユーザーからすると違和感あり。
キーの可動域もだいぶ違いがあり、慣れないと早いパッセージにはついていけないかも。
音程にもバラつきがあるので本当に「マネて」造られた製品かも知れません。
しかし、音色は良い。質量が重いせいかよく響きます。響きに関してはマーク7ぽい感じ。

こういうのも、調整作業の現場ではなかなかわからない部分。
実際に、フルトーン~サブトーン、全音域、様々なアクションを実機を通じて現場でわかることです。
やはり実際の現場、現物第一主義っちゅうことになりましょうか。
最終的には実体験がものをいう。
経験値に勝るものはないでしょうね(^^)