音楽雑誌などの新譜紹介など読んでると、ついつい新しい作品に興味を持ち、「あー買ってみたいなあ」と思ったりしがちだが、、
ちょっと踏み止まり、
過去に、随分昔に買って、あまり聴かずに保管しているレコードやCDを聴くと、ぶったまげるほどのものを得られることが多いことに気づく。

直近では、先に紹介したHead Huntersやパッサカリアとフーガなどその典型だ。

Head Huntersは、ウォーターメロンマンの作曲者であるハービーハンコックの原曲を聴いてみたいと思い、20年くらい前に購入したものだったが、
当該曲のリズム&ビートが、当時、私がイメージしてたものと違って違和感を感じ、聴かなくなってしまってた。
が、今、改めて聴いてみると当該曲もそうだが、Track1のカメレオンなど、そらーとんでもない音楽技術やセンスがふんだんに盛り込まれており、聴けば聴くほどその凄さに驚くとともに新しい発見がある。

パッサカリアとフーガが収録されてるCDもやはり20年くらい前に購入したものだが、当該曲はなんだか退屈で興奮しないなあ、、などといった心境から聴かなくなってたものだ。
でも、ふとしたきっかけで聴き直してみると、、その基本的なモーション(ベースライン)の単純な繰り返しの上に、バッハがいろんな響き、旋律、パート分け・分担を展開しており、
それは、よくJAZZでいわれるリハーモやインプロビゼーションのテクニックと何ら変わりなく、バッハの頭の中の無限に近い音楽展開のアルゴリズムに驚くばかり。やはり聴けば聞くほど味がある。

この前の「荒野の用心棒」を観たときにBGMで流れるウエスタンモチーフの音楽もそうだ。随分と聴いてなかったが、あらためて聴くとその中に展開される音楽エッセンスに驚愕。
鳥肌が立ちっぱなしになる現象って滅多にないが、それが起こった。それほどに、体と脳に刺激的なモチーフなんだ。

温故知新とはよく言ったものだなあー
としみじみ感じる。

毎日毎日、キリキリ舞いの日々だが、なんとか時間を造って温故知新を体験すべく、古いレコードを引っ張り出して聴かなくっちゃと思う。