
平田さんという方の話ではない。
ヒラタクワガタのこと。
少年たち、いやオッサンたちにも人気のクワガタ虫の一種。
その名の通り平べったいボデイと強力で頑強なツノ(顎)をもつクワガタ。
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今朝の散歩中、一羽のカラスが何やら路面で物色中なのを発見。何か小動物を攻撃してるに違いない。
但し、弱肉強食の自然循環を壊すわけにもいかないので、興味深々ながら、
カラスに気づかれないよう、というか「俺は君のこと気にしてないよ」という感じで、普通の散歩のふりをしてそばを通り抜けようとしたら、
カラスが逃げてった。
カラスは何をみつけたんだろう?
と近寄ると、、、
なんと、今夏、初の人気者甲虫、ヒラタクワガタだった!
立派な成虫、まだ梅雨明けしてないけど立派に育ってますな。 (^^)
攻撃されて、背中の表皮(外骨格)が損傷しているが、私が近寄ると、まだ興奮状態のようで警戒し、
私に向かって威嚇してきた。
「おいおい、俺は食べないから心配するなよ」
と話しかけたが、手の上でも暴れて薬指を噛み付かれた。
けど、幸い、すぐ離してくれた。というかすぐ離して、また別のポーズで戦闘態勢を整えた。
血気盛んで勇敢な奴だ。
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ヒラタクワガタの特徴は、すっぽん型攻撃をすることだ。
要は、
噛み付いたら、離さないのだ。
昔、少年たちは学校にクワガタを学生帽の内側の汗抜きの部分に挟んで持ってきて、クラスメートに見せびらかしたもんだ。
カブトムシと違ってクワガタ類は大体、どの種もボデイが平べったいので、そういうハンドリングが可能なのだ。
白川小の頃、友達にムラヤマ君という子がいて、ある日、彼がその学生帽にヒラタを入れて、見せびらかすために学校へもってきた。
みんなが羨ましそうに見てると、ムラヤマ君は、
「ヒラタは噛み付くと痛かとばい!」
と言って、自分の指を噛ませた。
アホな男だ。
痛いと解ってて、なぜ彼はわざと噛ませたんだろう??
みんなに、ヒラタのその威力を見せつけるためのデモンストレーションを自傷行為で表現したのか??
とにかく、噛ませた。
そしたら、
例によってヒラタ君は、噛み付いたまま、ムラヤマ君の指を離さないままロックオン状態となった。
僕も含めて、何人かがヒラタのアゴを両手で開いてなんとか指をリリースしてあげようと試みたが、
そのパワーは凄かった。全然、無理。
ちなみに、大人の男性でも相当に指先まで筋トレして鍛えた人でないと、ヒラタクワガタのアゴには勝てない。
段々と、ムラヤマ君の指から血が滲み始めた。
そして、ムラヤマ君の目からも涙が流れ始めた。
アホな男だ (^^;)
もうすぐ、担任の先生がやってくる時間が迫ってるというのに、状況は全く変わらず。
ムラヤマ君の
指からは血、
目からは涙、、。
すると、担任の先生が教室に来る直前にヒラタ君は、彼の指をリリース。
とりあえず、皆、何事もなかったかのように席についた。
(ヒラタ君は、担任の先生の化身だったのか??)
ムラヤマ君は、席についた後も声を押し殺して泣いていた。(笑)
世の中には、おかしな人間が居るもんです。
しかし、こういうのは愉快で、人間と自然の愉快な関係の一面で微笑ましい。
だけど、本当におかしな人間が、凶悪・凄惨な事件を起こしたりするのは見ていられない。。。
残酷で凄惨な事件が撲滅されることを心よりお祈りします。
それにしても、ヒラタクワガタ、かっこいいね(^^)