ヒットマンといっても、「狙撃手」や「暗殺者」の類のことではない。

ハイノートヒットマンとか、ハイノートヒッターなどと呼ばれるトランペット吹きの人たちのことだ。

ジャズのビッグバンドでは無論、吹奏楽やオーケストラでもポピュラー系の音楽を演る際には必要且つ重要な存在。

私たちリード楽器が倍音域のフラジオで高音を出すのとは、わけが違う。
金管の人たちには特有の難しさがある。(らしい。私は金管楽器が全然ダメ ^^; )

しかし、
とりわけトランぺッターたちにはハイノートヒッテイングがしばしば要求される。

ハイノート(ハイトーン)が有るサウンドと、無いサウンド(常音域のみ)では、全体の音像の引き締まり感が全く違うね。
専門用語を使うなら、、可聴周波数帯域というのはほぼ決まっている。
低音は20Hz近辺から発生するが低音というのは指向性がないので拡散するため、例えば吹奏楽でいうならチューバ2本とか弦バスが1本加わるとかすれば、そこそこサウンドを支えられる。
この低域からおおよそ20kHzあたりまでがその帯域だが高音域になればなるほど指向性が出てくるので、もし正面の客席にその音を聴かせたいのならばしっかりした発音が必要。(バックベルのホルンあたりは反響板なども重要な要素となる)

そして、高域になればなるほど、普通のプレイヤーは音が細くなっていく。
だから、ハイノートヒットマンたるトランぺッターは、まるで「オタク」のようにこだわって修行する人が多いね。

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熊工OBに、G君という青年がいるが、従来はそんなに目立つというわけではなかったんだけど、
今、脚光を浴びている (^^) 私の中で (^^)

ひっさびさに、ハイノートに挑む勇ましい姿をみている、そして実感しています。

ここんとこ近所に居なかったんだよね、こういう人 (^^;)
数年前っちゅうかだいぶ前にキャバレービッグバンドに一時、ヒットマンが居たけど大学進学で遠くにいっちゃった。
それ以降、久々のハイノートチャレンジャーだ。頼もしい。

本人曰く、
「フリューゲルを手に入れて吹いてたら、音出しの感じとか、ラッパの役割とかが自分の中でハッキリしたような気がするんです、云々。」

なるほど~!気づきだね(^^)
とっても素晴らしい気づきと思います。

しかし、
やっぱり難しそう (^^;)
音程も含めて「当てる確率」をいかに高めていくかが、彼の課題だろうね。
でも、
僕が思うに、多少の音程のズレや、音の痩せ細り感があっても良いと思う。(本当はピシャっと当たったほが良いにこしたこたあないが)

その姿勢は絶対にオーデイエンスにも伝わるし、身内(バンド内)にも伝わる。

幸い、その辺の音域だと多少音程ズレてても、ふわふわしてても大勢に影響ない ^^
それでも、その音域のラッパ音が有るのと無いのとでは、全体サウンドが全く違う。

私の大好きなレコードのひとつ、バーンスタイン指揮ニューヨークフィルの「革命(ショスタコ)1970年代録音」のラストの”あのトランペット怒涛ハイノートシーン”、
ヒットマンは、音を一瞬外してしまうが、ど根性で音を当てる。音は細いが、とにかく気合で当てるのだ。
そのミュージシャンスピリットは、レコード盤~ステレオのスピーカーを通してもこちらへ伝わってくる。

挑戦することは大切だ。

日本が世界に誇るラスベガスのエンターテイナーMr.ショージタブチさんの格言、
「挑戦する勇気を持ち続けること」

そうだ、挑戦し続けよう ♪

頑張れ!Gっちゃん! (^^)