誤審のあった18日の徳山ボート6Rの “救済払い戻し” が、
日本モーターボート競走会から発表されました。
https://www.boatrace.jp/owpc/pc/site/news/2025/04/42590/
1周2マークの転覆事故と全く無関係で失格とされた5号艇が、
ゴール通過通り、3着だった場合の配当が、
“払戻金相当額”として賠償されることになりました。
3連単2番→6番→5番(6490円)の賠償対象票数は4232票で、
そのうち、テレボート(ネット投票)は約82.5%の3491票でした。
転覆と関係のない選手を失格とした誤審そのものは論外ですが、
迅速、的確に対処した主催者側の対応は、誠意の伝わるものでした。
私もかつて、都内の某花火大会で、近隣対策、安全対策の責任者をやっていましたが、
“想定外” の予期せぬ事態に、迅速に、的確に対応する難しさを何度も痛感させられました。
花火大会には必須の雑踏警備や火災・事故対策でも、常に不測の事態が生じるものですが、
時に、
花火の燃えカスが近隣の車両に降り注ぎ、車の屋根が焼けこげた─、
交通規制の影響で、出産が迫った近隣住民の方が車両で病院へ行くのに苦労した─、
中には、
打ち上げ花火の音が、戦時中の爆弾音を思い出させ、気分が悪くなった─、
といった、想定外のケースが頻繁に起こるのがイベント運営の宿命です。
花火大会の翌日、周辺のお寺の屋根に花火のススがたまり、
鳶(とび)職だった友人の伝手で、鳶の親方を紹介してもらい、
急ぎ屋根のススを掃除、撤去してもらった、
なんてこともありました。
ボートレースをはじめとする公営競技の運営でも、
常に不測の事態が起こることを前提に、日々運営されているかと思いますが、
それでも、あらゆる不測の事態に100%備えておくことなんて不可能です。
今回はあくまでも初歩的な人為的ミスでしたが、
今後もレース中に、主催者や我々ファンの想像を超えた不測の事態が起こる可能性は十分あります。
主催者には、
過去に蓄積された事故、トラブルの経験則を糧にすることはもちろん、
今後起こりうる、あらゆるレアケースまでも想定して、
よりプロフェッショナルなレース運営をしていただけたらと思います。
そして、仮に今回のケースのような不測の事態が起こった場合は、
何よりファンの意向を最優先した対応を心がけてもらいたいと思います。
決して大げさではなく、
ファンが命の次に大切なお金をかけてこそ成立するのが公営競技。
「お客様は神様です」ではありませんが、
今回の迅速な対応は、ファンあっての公営競技を体現した、最善の措置だったと考えています。