いや~、参りました。
本日、浜名湖競艇で行われた「SG ボートレースメモリアル」優勝戦。
地元の1号艇・菊地孝平が、まさかのスタート「ドカ遅れ!」
あの艇界でも屈指のスタート巧者が、走り慣れた地元水面でコンマ19。
誰が、このスリットを想像したでしょうか!?
進入は枠なり。スタートは以下の通り。
1⃣菊地孝平⇒コンマ19
2⃣平本真之⇒コンマ13
3⃣新田雄史⇒フライング(コンマ01)
4⃣白井英治⇒フライング(コンマ02)
5⃣山口剛⇒コンマ03
6⃣片岡雅裕⇒コンマ05
優勝のみを念頭に、メイチの勝負をかけた3コース新田とカド4コースの白井が「攻めの敗北」なら、インからスタート遅れた菊地は「守りの敗北」と言えるのではないでしょうか。
どちらがいいか?
言うまでもなく、同じ負けるにしても、「攻めの敗北」の方がいいに決まっています。
何より舟券を買っているファンが納得しますし、
レーサー自身にとっても納得済みの敗北ですから、「次」につながります。
逆に「守りの敗北」は悔やんでも悔やみきれない敗北で、尾を引くもの。
地元で人気を一身に背負った菊地が、一瞬にしてファンの舟券を紙くずにしてしまったのですから、
責任感の強い菊地自身が、誰よりも後悔の念にかられているのではないでしょうか。
仮に、いつも通り、コンマ05~コンマ10程度の全速スタートを決めていれば、
1マークまでに伸び返し、センターのフライング2艇を制して、先マイしていたに違いありません。
フライング艇が出たにしろ、菊地はただ、いつも通りの、自分のレースをすれば良かった。
でも、それができませんでした。
並みの選手ならともかく、艇界でも屈指の勝負強さを誇る、あの実力者の菊地孝平ですから。
追い風から直前に向かい風に変わったとはいえ、普段の菊地なら、ある程度、レースに参加できる範囲で調整していたでしょうから。
「ギャンブルに絶対はない」ということを改めて思い知らされました。
まあ、地元のSGともなれば、地元関係者の顔がちらつくのは理解できます。
施行者、競走会、整備員さん……
何十億も売れる地元SGの優勝戦で、絶対にフライングだけは切れない。
地元施行者に迷惑はかけられない。
そんな重圧が、あのスタート巧者の菊地をして、ドカ遅れに導いたのかもしれませんね。
もっとも、菊地のことですから、必ず、この悔しさを晴らし、ファンを裏切った借りを返してくれるものと信じています。
余談ですが、
菊地がいつも通りのイン速攻で優勝していれば、「この優勝戦だけは、年に数度あるかないかの鉄板レース!」なんて語り継がれていたものと思われます。
ただ、今回の様に、鉄板と思われた菊地があっさりと消えてしまえば、「競艇(ギャンブル)は難しい」ということになります。
ギャンブルは、つまるところ、そんなものではないでしょうか。
過去に「鉄板」と思っているレースも、予想通りの結果になったから「鉄板」であって、
今回の様に、「鉄板」と思っていても、あっさり結果が狂ってしまうレースは少なくありません。
ギャンブルは、奥が深いと言えば言えなくもありませんが、私はもっと単純なものだと思っています。
ちょっとしたことで結果がガラリ変わるのがギャンブル─
不確定要素に満ちているものがギャンブル─
「鉄板」なんてありえないのがギャンブル─
でも堅いと思って勝負しちゃうんですよね。
来れば「なあ、鉄板だろ!」ですが、狂えば「ギャンブルは難しいな」ですから(笑)
その差は紙一重。
麻雀なんか、まさに上下(ウエシタ=ツモる牌が山の上か下かで天と地の差)ですからね。
私なんか、約40年、その繰り返しです😀
改めて、
ギャンブルほどモロいものはない、
ギャンブルに絶対がない、
ということを学ばせてもらいました!
でも菊地孝平選手なら、きっと、今回の失敗を「倍返し」でファンに返してくれると思います。
私だけでなく、多くのファンもそう思っていると思いますよ!