YIWUTRADEスタッフブログ(現地スタッフの関西人が書いています)

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中国義烏(イーウー)で貿易、検品会社を経営している会社の現地日本人スタッフのブログです。 会社HP http://yiwutrade.deci.jp

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毎日こう暑い日が続きますと、義烏の皆さん夜にならないとなかなか外出いたしません。

 

夜になり涼しくなるとぼつぼつと家から出てくるのです。


義烏には大きな川が一つ流れておりまして、この川の両岸が義烏人の夕涼み散歩コースなのです。


この季節、毎度起こる小さな出来事をご報告致します。(最初見た時は驚きましたが?)

 



 

 

この川の水位は水門の調整で人工的に行われていまして、雨量とは別に極端に水位が下がる時がございます。

 

この時期、そんな水位の極端に低い時に大量の雨が降りますと小さな支流から大量に雨水が流れ込みまして、この雨を待ったように魚が集まり産卵するのです。

 

(この小さな堰の水量が増えるのが合図です。)

 

集まる魚は、時には数万匹の時もございまして水面が真っ黒になることもございます。

 

近くに住んでる、私にとっては毎度のことで珍しくもないのですが、毎回これを見た散歩客は興奮し口々に「たくさんの魚だ。」とか、「大魚(大きい魚の意味)。」だとか大声で叫び写真を写し、友達に電話をかけまくるのですが、たかだか20cm~25cmぐらいの小魚なんですがね?

 

(この黒い影が魚です。水しぶきも上がってるでしょう。)


 

 

 

 

魚の種類ですか?

 

ちょうど日本のウグイに似た魚です。
 

 

食べれますか?

 

私の知り合いの釣り人は釣れても小さいので、皆さん捨てますね。(お仲間は鮒狙いですから。)

(魚の名誉のために、この魚この辺りでは黄魚と言うみたいです。きれいな川にいるものはかなりおいしいと現地人の話です。)

 

 

義烏に来られた方は分かると思いますが、ヘドロだらけの義烏の大川から上がってきた魚ですので食べれても問題がありそうですね。


 

暗くて良く写真には取れませんが大き目のメスに複数のオスが追いかけ産卵が始まったようです。

 

見物人の興奮と同じく、興奮した魚の水しぶきが上がり始めました。
 

水鳥を避けて夜中に産卵するのですね。

 

水鳥もいましたが見物人の気配でどこかに行ってしまいましたが、本当の魚たちの受難はここから始まるのです。

 

 

とうとう一人のおっさんが釣り竿持って駆けつけ、針に餌もつけず魚をひっかけ始めまして。

 

そして1匹の魚を引っかけたのです。

 

それが合図でした。

 

(この裸のおっさんが最初に竿を持ち込んだ人ですね。)

 

負けず嫌いの中国人達ですから、このおじさんの、してやったりの態度は彼ら見物人の闘争心に当然火を付けます。

 

先程のおっさんが竿を入れてる魚の産卵床に、別のおっさんが川に飛び込み、手掴みで魚を追い回し始めたではないですか。

 

 

(手には戦利品の魚が。)

 

魚は人影を見て小石の下に隠れますので、その石の下の魚をつかみ取り得意顔です。

 

釣り竿のおっさんは、「竿の前に来るな、魚が逃げる。」など大声でどなってますが、他人を挑発した態度があやまちで、こうなればもう無駄なことでして。

 

次々と見物人下に降り、川の中に入っていきます。

 

 

(ウイグル族のおばさんもどこで調達したのか、虫取り網で参戦。)

 

ここからは人に負けたくない一心で我先に河原に降りる者、ある者たちは家に戻り、次々に新兵器を携えてきます。

 

最初は➡手掴み➡虫取り用の子供の網やごみの中から見つけた洗面器など➡家から持ち出した本格的な魚取りのタモ➡そしてどこにあったか本格的な漁網➡そして最終兵器、川のせき止め。(この時は網を持たない者たちが協力して漁の大逆転狙い。)

 

少々やり過ぎ感が漂ってきましたが、彼らは必死。 

 

ある家族はお母さんが上からお父さんを、そこじゃない。とか、何やってるんだ、どんくさい。みたいな、さすが、かかあ天下の義烏、ここでも鵜のようなお父さんは怒られまくりです。


 

 

 

 

 

魚たちは悲しい性で追われても追われても何度も産卵場に戻ってきます。

 

そして見物人たちの次々と餌食に。

 

 

この川で魚捕まえても良いのか聞きたいでしょ。

 

 

義烏では、公安局(つまり警察)の名で、立て札に書いてあります。

 

複数の釣り針が付いた竿釣りは禁止、その他色々な漁の方法も禁止とうたっており、要するに釣り針1個の釣り以外は禁止だと思ってください。

 

したがって網は当然NG。(手掴みはどうなるのでしょうね。)

 

立て札にも漁はダメだと書いてますがこれは漁の上を行くかもしれません。

 

 

魚釣りのブログで書かしていただきましたが中国は淡水魚は重要なたんぱく源ですから無料で釣りして良い場所はほとんどありませんし、もしあっても取りつくして無料の場所は雑魚しかいません。

 

 

 

まあ、禁止だろうが禁止じゃないだろうが、この際全く何の意味もございませんけどね。
 

 

赤信号みんなで渡れば怖くない状態です。

 

 

大量に捕獲した者たちはドヤ顔で得意げに帰っていきます。

 

私この公園毎日のように来ますが、同じ人間が魚取りをしているのを見かけませんし、みな初めてのように見えますので、きっと二度と食べたくないような、くそまずいのではないかと思っているんですよ。

 

ただ産卵に来た魚たちは気の毒ですね。

 

産卵床も踏み荒らされて。

 

 


 

 

 

この魚たちの今日の不幸はカッコつけたアベックの彼氏の知ったかぶりから始まりましたが。
 

 

彼が彼女に自慢たっぷりに地元民ではない私が聞いても呆れるような、うんちくを彼女に語ったのです。
 

彼は得意顔で回りにも聞かせようと大きな声で、彼女に話しかけ、この魚と外見が似た高級魚の名前を言い、この魚が先程汚い大川から来たと知らず、こんなきれいな水に住んでいる高級魚、もし捕まえたければ、有料の湧き水の流れ込む山のため池で入漁料を最低200元は出さないといけない、とかほざいていました。

 

確かに、この小川に流れ込む雨水は山から流れてきますので綺麗に見えますが、いつもはこの堰は水量が無く魚は上には上れませんのでうんちくの彼氏知らないんですよね。
 

それに義烏の有料の釣り池だいたい入漁料30元から高くても100元まですし、また、この魚、義烏駅から浦江に流れる小さな川にもうじゃうじゃいて、汚れにも強いみたいで市内どこにでもいるんですけどね。

 

彼女は彼氏の話などどうでも良いようで全く無視、目は横向いて「魚だ!魚だ!」とはしゃいでるだけ。

 

何人かの通行人が聞いてしまったのですよね。

 

次々と 見物人の中で伝言ゲーム。 「この魚高いんだって?」とか、「珍しい魚なんだって?」

 

伝言ゲームの中で話がさらに大きくなり、「この魚500g60元以上するんだって。」の声も。

 

以前紹介したケツギョが28元ですからありえない価格です。

 

そんなの聞いたら、知らない人狂っちゃいますよね。

 

しかし、最終的には高級魚と間違えられなくてもこのような結末で終わるのもいつものパターンなのですが。

 

たた、今日は集まった魚の数は多くはなかったのですが捕獲に向かった人たちは魚の数の割には多めでしたので彼の適当話は影響があったんでしょうね。

 

 

是非魚取りに参加したい人いましたら場所教えておきます。

 

五愛のストック市場の裏の小さな川が流れ込んでいるところですから直ぐにわかりますよ。

昼間でも水位が低い時は魚が泳いでいるのが良く見えます。

 

 

お暇つぶしにどうぞ。

 

 

 

(俺と間違えられたの?ご愁傷さまです。)

 

  *********義烏江よりご報告でした。*****