私が最初にやめたこと

私が最初にやめたのは、「遠慮すること」でした。
そして同時に、「謙遜の文化に自分を埋め込むこと」もやめました。

日本では、謙遜は美徳とされています。
控えめであること、自己主張をしすぎないこと。
組織の中では、そうした姿勢が好まれる場面も多いと思います。

ただ、女性のキャリアという視点で見たとき、この文化が大きな障壁になることがあります。

自分の力を小さく見せ続けることは、これまで積み上げてきた努力を、自分自身でなかったことにしてしまう行為でもあるからです。

遠慮して、引いて、丸く収める。
その場は波風が立たないかもしれません。

けれどその代わりに、自分が積み上げてきたものまで、静かに消してしまうことになります。

それは美徳ではなく、自己放棄なのだと思います。

もちろん、
「控えめな人が好かれる」
「出る杭は打たれる」

そんな文化があるのも事実です。
それは私もよく理解しています。

ただ、その文化を理由にして、自分で自分を縮めているのだとしたら。

それは結局、
自分が自分を小さく扱っているだけなのかもしれません。

上司のせいでも、会社のせいでもありません。

勝手に遠慮して、
勝手に想いを閉じ込めて、
勝手に頑張った自分を小さく扱っている。

ただ、安心してほしいのは、それは同時に
自分で選び直せる領域でもあるということです。

アピールをしたいわけでも、強く見せたいわけでもありません。
ただ、「正しく伝える」ということです。

過大でもなく、過小でもなく、
自分の力を事実として扱う。

伝えなければ、伝わらない。

「わかってもらえているだろう」というのは、
実は期待にすぎません。

自分が思っている以上に、言葉にしなければ伝わらないのです。

そして、自分のために伝えるという行為は、
これまで積み上げてきた自分への最低限の敬意でもあると思っています。