「わたしは頭がよくありませんが

それでも成功できました」

 

「わたしのような凡人以下の人間でも

成功できました」

 

ホントでしょうか。

 

 

これは「共感してもらう」ことを狙った

意図的なコピー(商業用に書いている言葉)です。

 

あなたが、よい参考書を求めて本屋に入ったとします。

そこで、ひとのよさそうな店員さんが

 

「わたしは頭がよくないですよ、凡人ですよ。

そんなわたしでも分かりました」

と言う参考書と

 

「わたしはIQが高いんですよ、普通じゃないんです。

わたしはこれを使っています」

と言う参考書と

 

あなたならどちらを選びますか?

 

何か商品を求めてやってくるお客さんは、

自分ひとりでは悩みが解決できないので

お金を出してでも解決策を得たいと思っています。

 

そんなひとは、たいてい現在の自分に不満がある。

つまり、自分は「十分ではない」と思っているのです。

 

そこで、今はそんなふうでも

あなただってだいじょうぶ、きっとできるから!

という希望を持たせてあげられれば、

そのひとが商品を買ってくれる確立はぐっと上がります。

 

確かに、多くの成功者は

そんなに成功していなかった「普通のひと」から

現在の成功に変化を遂げています。

 

ですので 「わたしも凡人です」 というのは

確かにその通り。

みんな普通の人、凡人から始めています。

 

しかし 「頭がいいか、よくないか」

これを 「わたしも頭が悪いですが」 というのは

意図的だなぁ、と思います。

 

考えてもみてください。

共感を呼ぶ以外に、

自分の頭の悪さをアピールする意義があるでしょうか。

 

そして、本当に頭のよくないひとが

「自分の頭の悪さを売りにして共感を呼ぶ」

などというテクニックを使うでしょうか?

 

もちろん、こういうことを考えずに

無意識でやっているひともいます。

そういうひとは、頭のよしあしというより

「センスがある」といわれるタイプだと思います。

 

いずれにせよ、

「わたしみたいなバカでもできました」 が出てきたら

相手が信頼するに足るかどうかを、

自分でしっかりと見極めることが大切です。