先日、三鷹で開催された『太台本屋 tai-tai books presents 台湾文学最前線』をアーカイブで視聴しました。
tai-tai booksのお二人が、今の台湾文学界の様子やおすすめ本などを紹介して下さる企画です。
ここ何年か、台湾の小説やドラマにどっぷりとはまっていて、つい先日も「傀儡花(フォルモサに咲く花)」を読んだところだったので、とてもタイムリー!
内容を簡単にまとめます。
【登壇者】
太台本屋 tai-tai books 店長エリーさん、店員の三浦さんのお二人。
台湾文学を、以下の4つの視点から紹介して下さいました。
- 台湾文学の特徴
- トレンド
- これから日本で発売予定の本(発売されている本)
- 推し作品
1.台湾文学の特徴
台湾文学は中国文学の一部のような扱いであり、海外向けに翻訳される作品はごく少数だった。
2000年以前は、純文学的な作品が評価されていて、ストーリー性よりも内面的な表現や凝った文章構成ものが多かった。
2000年以降はジャンルやテーマが多様化し、若い作家が増えてきた。
2.トレンド
エッセイ、散文が人気。
台湾のランキングの上位はほとんどが散文で、小説は10位以下。
ここ数年は、以下の2分野の作品がトレンドに。
同志文学(LGBT文学)
同性愛をテーマにした作品は、80~90年代の段階で発売されていた。(日本はかなりの遅れ!)
2019年に同性婚が合法になった後の、さまざまな問題を描いた小説も。
原住民文学
中国政府の圧が強くなってきた今、自分たちのアイデンティティを探る動きが活発化してきた。
歴史だけでなく、言語も自分たちの物を取り戻そうという動き。
3.これから日本で発売予定の本(発売されている本) 4.推し作品
いろいろ紹介されましたが、気になった本と作家をピックアップします。
詳しくはtai-tai booksさんのブログをどうぞ。
『亡霊の地(鬼地方)』陳思宏
買ってしまいました。
台湾の主要文学作品賞を総なめした大ベストセラーだそうです。
『台湾漫遊鉄道のふたり(臺灣漫遊錄)』 楊双子
台湾の美味しい物がたくさん出てくる話と思いきや、日本人がよく言う「日本統治時代はやっぱり良かったでしょ?」という考え方に一石を投じる内容です、という説明に俄然興味がわきました。
巴代の作品
巴代氏は、2017年に開催された「日台作家対話」イベントに登壇されていて、その時からずっと読みたい読みたいと思いつつ5年半もたってしまったという...
今年こそ何か1冊読みたいです。あと半年だけどこれを機に読もう~。
他にもいろいろ貴重なお話があり、とても充実した時間になりました。
アーカイブ、6月10日まで配信されているようですので、台湾文学ご興味がありましたらぜひぜひ。
1100円の価値、十分ありです!!
・・宣伝しちゃった
今年も読みたい本がたくさん。
読書のスピード遅いので、もうちょっと早く読めるようになりたいです。