司書のお仕事【除籍】 | イリス島の司書

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いつのまにか図書館に勤めて早10年。司書としてはまだまだだけど、今日も本に、人に向き合ってます。


司書の仕事の中で、大切なものの一つは除籍です。

図書館は箱なので、購入、受け入れした本の中で古くなったもの、読まれなくなったものはどんどん除籍をしないといつか図書館から本が溢れてしまいます。


本を買う選定と、本を除籍する選定。これは全然違うもので、除籍選定の方がはるかに難しいです。

どれも必要だと思って購入されたものしかないからですね。

でも、そこは心を鬼にして、代わりのものが他にもあるはず!と信じて除籍選定します。


除籍選定の作業は、最近やっと面白いと思えるように。例えば経済や社会情勢の本の中でも、過去に書かれた本には、当然ながら過去の話題になっていた人物や世界の動きが書かれています。

アメリカ大統領もトランプさんが就任した衝撃からか、たくさん本が出ました。現在では中国の習近平さんの本はこれでもかとたくさん出版されています。

最近久々に目にしたのは、習近平さんの一つ前の胡錦濤さん。こんな本があったのか!日本のジャーナリストからどんなふうに見られていたのか興味が湧きました。ですが、これらもおそらく、他の本で賄えるでしょう。歴史は積み重ねですからね。


それでも中には、これは、、、もやもやもや。落としてスッキリしたい!けど、なぜかわからないけど、落としちゃいけない気がする。そんな本もあります。私の司書としての長年の勘、のようなものでしょうか。

ウサマビンラディンと対談した人の書いた本。たしか外国人だったと思います。

アメリカという国の近年の歴史。年月が経ってからこそわかるものもあるようで、私たちが、本当の意味で真実を見極めるためには、こういう本は必要なんじゃないかと思いました。