◎宮無后の物語は洞窟の中に葉小釵に自分の過去を語り始めるという倒叙で始まったのである。

 

(一)西宮の死に宮無后泣く

 

 

(動画に日本語字幕をつけました。字幕が表示されない場合、字幕ボタンをクリックしてください)

 

(二)宮無后と西宮:子供の頃の思い出
 

(この動画は携帯でテレビ録画したもので、上手く映れなくてすみません(^-^;)


文字バージョンも一応下に添付します。

(一)西宮の死に宮無后泣く

涼守宮:「あああ~大宗師様~!」


古陵逝煙:「弔影!なんてこんな・・!」

 

涼守宮:「戦場に鬼荒地獄変が突然割り込んで、情勢を引っくり返したんですよ!西宮は重手を負って、急場凌ぎに巨魔神を使ってやっと敵の攻撃を受け止めたんですが」

 

古陵逝煙:「鬼荒地獄変!」

 

西宮弔影:「師尊・・・」

 

古陵逝煙:「弔影」

 

西宮弔影:「師尊、申し訳ありません。私、失敗して・・師尊をがっかりさせたのですね。この一生、師尊の弟子になれて・・・何よりの喜びです。私・・幸せでした」

 

古陵逝煙:「弔影、しっかりするんだ」
 

西宮弔影:「師弟」(弟弟子=無后)

 

宮無后:「師兄」(兄弟子)

 

西宮弔影:「師弟、私たち師兄弟の間に愛情は薄かったけど、師尊の代わりに、この命で君の人生の償いをする・・いいな?いい・・・な?」

 

最後の願い。

最もできかねる約束。

 

承諾をもらえずに、西宮は最後の心残りを抱えたまま最期を遂げた。

 

古陵逝煙:「弔影・・」

 

(宮無后はその場を離れる)

 

涼守宮:「丹宮・・」

 

宮無后(葉小釵に語る):「その一瞬私は、師兄の願いを承諾してしまうところだった。だがこの赤い衣裳が目に入ったら、その雪の夜に、私の顔に散っていった血と蛍姉さんのその名前さえ載せられないお墓を思い出して、また冷静になった」

 

涼守宮:「はぁ・・」

 

宮無后(葉小釵に語る):「この煙都の人間でなければ、私と西宮は、たとえ性格が全然違っていても、互いに助け合って、支え合える兄弟になれたかもしれない。しかしあの理不尽な処で、どんな誼でもすぐ尽きてしまう。その古陵逝煙も感情というものを持っているとは思わなかった。でも西宮の死にあの人は、見たことのない重苦しそうな表情をしていた。それに対して私はつい思ってしまったんだ。これは本当に弟子への愛情なのか?それとももう利用できなくなる落胆の気持ちなのか?どっちにせよ、あの人はこの仇をただで済ませるはずはない。そこで彼はまた企みを仕掛けたんだ。今度は更にひどい仕打ちだった」(稲妻と雷鳴)

 

冠帽一つ、嘱望も一つ。

願いは一つ、心残りも一つ。

 

(古陵逝煙の思い出)西宮弔影:「師弟、私たち師兄弟の間に愛情は薄かったけど、師尊の代わりに、この命で君の人生の償いをする・・いいな?」

 

古陵逝煙:「弔影、お前はふたつでここに入ってきた時から、大人しくて、なんの面倒もかけないといういい子だった。口を利いたら何でも『師匠の教えは・・』というばかりで、常に俺に付き従ってきた。お前のことだから安心して信頼していた。その上お前を引き立てて煙都の跡継ぎとして育ててあげた。まさかお前は死に際になっても俺のために無后を取り成そうとしてくれた。このハンカチは俺が贈ったんだ。お前はきれい好きで、子供の時から砂遊びなどが嫌いで、一日に渡って何十回も手を洗ってばかりだったからこのハンカチを贈ってあげた。お前はずっと大切にしていた。これからハンカチは俺の元に戻る。この卓も席も永遠にお前に留めてやろう。弔影・・・我が弟子よ」

 

(部屋に)

 

朱寒:「若様、若様、開けてください。ぼくを入らせてください。若様!」

 

宮無后:「師兄、あなたはひどい。そんな残酷な願いを言い出すなんて。あなたは私の立場になれば、そんな約束なんてできたものですか?誰であっても、人の人生の償いなどできないのに」

 

荼蘼花の香りが散って、蝋燭の明かりも消えた。水晶瓶の中の蝶だけはどれほど飛び回ってあがいても、死ぬまで水晶瓶の中のままだ。(宮無后泣く)

 

朱寒:「若様、開けてください!」

 

(二)宮無后と西宮:子供の頃の思い出

 

宮無后(子供)(声):「弔影兄さん、木の上のリンゴを取ってきてくれない?」

 

西宮弔影(子供)(声):「でも服を汚しちゃう・・・いいよ、取ってあげる」

 

宮無后:「ありがとう。弔影兄さん、どうしていつも僕にこんなに優しくしてくれるの?」

 

西宮弔影:「お前に優しくしたら、師匠も僕に優しくしてくれるよ」

 

----------思い出終わり---------

 

宮無后:「師兄・・・あなたにとってあの人は本当にそれほど大切なのか?」

 

朱寒:「若様、最近の煙都は西宮様の死に悲しい雰囲気に浸っていて誰も気分が晴れませんね」

 

宮無后:「この仇を討たない限り、晴れるはずはないよ。西宮の願いを承諾できなくても、この仇を絶対討ってあげる。西宮は私と同じように、不幸な人間だから・・・」

 

《終わり》

 

◎記憶は少し曖昧ですが、いつか、無断外出したのは宮無后なのに、怒られて叩かれたのは西宮だった・・(大宗師:無后の行動は兄弟子であるお前の責任だぞ!みたいな話・・・(oдo)
 

 

 

 

【水蛍児】 昔煙都で子供の宮無后に仕えていた少女。

 

(一)

赤いとばりが風にはためき、赤い蝋燭の火が揺れる。

宮無后はうたた寝して、昔のことを夢見る。

 

老人:「おっと!若者よ、わしを許してくれ。お金がないぞ」

 

宮無后:「おじさん、蛍姉さんはどこに住んでいるか知ってますか?」

 

老人:「蛍姉さん?蛍姉さんは誰だ?」

 

宮無后:「名前は蛍児です」

 

老人:「蛍児か・・・なんか聞いたことがあるような・・・もうちょっと先にある水家の娘じゃないか!5年前に死んじゃったんだよ」

 

宮無后:「えっ?ありえない・・」

 

老人:「本当だ。煙都の伝統では女の務めが子供を産むことだけだ。あの蛍児は12歳で宮を離れた翌年にお嫁さんに行って、女の子を産んで2年目また双子を産んだ。それから弱まった体で身ごもった末、赤ちゃんとも亡くなったらしいよ。15歳の年で・・」

 

宮無后:「はぁ・・・」

 

老人:「若者よ、これが煙都に生まれた女の定めだ。何も悲しいことはないさ」

 

宮無后:「一人の人間が死んだ。それでも誰も悲しく思わないのか?」

 

老人:「お前、本当に煙都の人間なんかな?煙都の女は卑しくて、死んでも墓に名前を記することさえできないよ。別に悲しまなくてもな。そうだ!あの蛍児のお墓はここから3里の荒野にあるようだ。行って見ればわかるぞ」

 

(水蛍児のお墓)

 

宮無后:「あ・・・蛍姉さん、あなたに会いに来たよ。やっと・・・奴らを倒したのに、会えたのは、あなたの名前もないお墓しかないなんて・・・」

 

-----(思い出)-----

 

宮無后(子供):「蛍姉さん、あなたの簪はきれいだな。どこで買ったの?」

 

水蛍児:「これは小さい頃、お母さんから頂いた形見ですよ。煙都の女は蛍みたいに、運命が定まっているというのです。露を飲んで生きた短い命は子供を産むためだけだって」

------(思い出終わり)------

 

宮無后:「大丈夫。あなたの仇をこの私が討ってあげる。私の分もな」

(目覚めて、涙を拭く)

 

(二)

蝶は飛び回り、塀の向こうへ、塀の中へ、行き来は自由である。見ていると心が乱れてしまう。

 

-----(思い出)-----

 

水蛍児:「ほら!若様、この城の中には、蝶が一番自由ですね。塀の外へ飛んでいったり、中に戻ってきたり、どこへ行っても思うままに、楽しそうですね」

 

宮無后(子供):「蛍姉さんの言う通りだ。そういえば、ぼくはこの城の外はどんな風景か見たことがないね。本当に蝶々のほうが自由だな」

 

------(思い出終わり)------

 

(宮無后は一匹の蝶を殺す)

 

朱寒:「若様、生きている蝶を殺したのは初めてですね」

 

宮無后:「水晶瓶の中に死ぬまで閉じ込めるのと、直接殺すのと、違いはあるのか?」

 

朱寒:「それは・・・そうですね」

 

古陵逝煙:「無后」

 

朱寒:「大宗師様」

 

古陵逝煙:「お前の身を危険に晒してでも俺は氷王の神弩を手に入れなければならなかったのだ。俺を憎いと思ったか?」

 

宮無后:「私の答えを気になりますか?あなたはただ自分の決断力と他人の命を支配する力を示していただけです。私の気持ちなんかどうでもいいじゃないですか?」

 

古陵逝煙:「お前だってわかるだろう。こうするのが正解だったと。お前は今無事にここにいるのはその証拠なのだ。その上、全ての利益は俺たちが納めている」

 

宮無后:「師匠は計略に長けて、私の及ぶところではありません。朱寒、部屋に戻ろう」

 

朱寒:「はい」

 

古陵逝煙:「は!無后よ、お前の皮肉な言葉を喜んで受け取ろう」

 

(ここから省略)

(一)師弟の会話あやしくない?(´◔౪◔)(なんだこのタイトル!)

(0:44-1:15の間は画面が止まるがそのまま進めて下さい)

それとも下記のリンクの動画は画質がいいですニコ
http://www.tudou.com/programs/view/IQ5KpxJG0Ds/


ナレーション(詩):「紅羅帳,怯春寒,香霧雲薄,銅雀影闌珊,側看水晶瓶,蝶衣流丹,可渡陽關,且荼蘼燃盡,滿身煙暖,畫屏照衣冠」

 

朱寒:「若様、昨夜にこにこしながら帰ってきましたね。何かいいことでもあったのでしょうか?」

 

宮無后:「君が聞くべきなことじゃないよ。知ってる?人を殺す時は、香りがするんだ。血が噴き出した瞬間にはいつも魅惑的な香りが漂って、人を殺したことも忘れてしまい、その真っ赤な色にうっとりして心さえ奪われている。人を殺すのは至福の時だ」

 

朱寒:「ほおー若様は人を殺したんですね」

 

宮無后:「は」

 

朱寒:「大宗師様」

 

古陵逝煙:「お前、百里氷泓を殺したのか?」

 

宮無后:「どうかしたんですか?不機嫌な顔をなさって、私が氷楼の仲王(百里氷泓)を殺したからですか?それともあなたの企みを台無しにしたから?」

 

古陵逝煙:「さあ」

 

宮無后:「心配しないでください。私が勝手にやった事ですが、一剣風徽に罪を擦りつけました。煙都のいつものやり方ではありませんか」

 

古陵逝煙:「忘れるな。今回はお前が勝手にやったのだ。もし氷楼のほうから犯人を突き止めて来るなら、お前を引き渡すぞ」

 

宮無后:「あなたにそれができますか?あなたは私を深く愛していますから。私のことを大切にしているのです。そうでなかったら、宮無后という尊い名を授かることはないですから」

 

古陵逝煙:「それが解っているなら、おのれの本分を弁えろ。覚えておけ。俺はお前の師匠であることを」(立ち去る)

 

宮無后:「あなたが私の師匠というのは解っています。朱寒、一休みしたいから、荼蘼花のアロマーを用意してくれ」

 

(二)この師弟、あやしくない?(´◔౪◔)
動画は下記のリンク(優酷)をチェックしてください。少し時間がかかりますがアクセスできると思います☆

http://v.youku.com/v_show/id_XNTUyMTQ5Nzg4.html?from=s1.8-1-1.2


朱寒:「大宗師は本当に若様を大切にしているのですね!若様が赤い色が好きなのをご存じで、この間贈ってくださったあの花の刺しゅうの上着は華やかで美しくて、とてもお似合いですね。あ、蝶はもう死んでしまいましたか?」

 

(宮無后は水晶瓶の中の死んだ蝶を取り出して燃やす)

 

宮無后:「朱寒、明日もっと蝶を捕ってきてくれ」

 

朱寒:「はい」

 

古陵逝煙:「無后」

 

朱寒:「大宗師様」

 

古陵逝煙:「下がれ」

 

朱寒:「畏まりました」

 

宮無后:「朱寒をさげて、また何をおしゃっるつもりですか?」

 

古陵逝煙:「師匠である俺にそうも冷たく接するな。一剣風徽は既に百里氷泓を殺してないと公表したんだ」

 

宮無后:「かまいません。それぐらいの事は煙都の大宗師にとっては、厄介な問題でもなんでもないでしょう」

 

古陵逝煙:「この件は、師匠の俺が後始末をつけてやろう。だが、次はない。・・・弟子として、何か言うべきなことはないのか?」

 

宮無后:「ありがとうございます」

 

古陵逝煙:「この前手に入れたアレの一部は、まだ一剣風徽の所にある」

(注:「アレ」はたしか暴雨心奴を解放する道具とか)

 

宮無后:「それなら、とっくに知っておりますが?」

 

古陵逝煙:「疑問は、風はなんのため、何に使おうとするのか」

 

宮無后:「心配ですか?」

 

古陵逝煙:「心配でもないが、何か魂胆があるのではないか。この秘密、我々師弟三人しか知らないのだ。他に知った者は、誰一人として生かしておけん」

 

宮無后:「つまりあなたの弟子であってよかった・・・ということですか」

 

古陵逝煙:「は!」

 

宮無后:「いかがです?この血涙の目、綺麗ですか?」

 

古陵逝煙:「類を見ない美しさだ」

 

西宮:「師尊、一剣風徽からの招待状です」

 

(次のシーンに)

 

宮無后(詩を吟ずる):「荼蘼香夢怯春寒,翠掩重門燕子閑。 敲斷玉釵紅燭冷,計程應說到常山」

 

朱寒:「若様は物覚えがすごいですね!赤ろうそくはいつ頃補充が必要になるかはっきりと覚えていて・・・」

 

宮無后:「あの頃は、赤ろうそく1本の尽きる時間さえちゃんと数えていたからさ。言ってみれば、これも大宗師の寵愛のおかげだな」

 

朱寒:「大宗師様が若様を寵愛する証は至る所にあるのです。例を挙げると、この煙都には人並み優れた者しか宮礼を受けられない上、『宮』という尊貴な地位まで授かった者は更に稀であります。僕みたいな出身の卑しい人は宮礼を受ける資格さえ持ってないですが、こうして若様に仕えていられるのは今生最大の幸せです」

 

宮無后:「君は宮礼を受けていない?私のことが羨ましい?」

 

朱寒:「当たり前です!煙都に1万人に聞いてみれば、1万人とも宮礼を受けるのは光栄の至りだと思っているんです」

 

宮無后:「は!蝶は水晶瓶の中で自由を得ようと懸命にあがいたあげく、力尽き果てて死んでしまった。これが蝶の定めというのか?人間の残酷というのか?」

 

朱寒:「よくわからないですけど、どういう意味ですか?」

 

宮無后:「別に。最近大宗師が来ていない。珍しいなー」

 

朱寒:「大宗師様がいない間は、西宮様が代行します。一剣風徽という者がいらっしゃったら必ず丁重にもてなすように、違反者は厳罰だという命令です」

 

宮無后:「一剣風徽・杜舞雩・・・は!こんなにも丁重に扱いするなんて、大宗師も西宮もオーバーだな」

 

朱寒:「オーバーなのですか?」

 

宮無后:「私の知っている古陵逝煙はたった一人の一剣風徽にそこまでびくびくすることはない」

 

朱寒:「しー!若様、この煙都上下には、誰も大宗師様の御名を呼んでは、しかも呼び捨てしてはいけませんよ。ましてや若様の恩師のことです」

 

宮無后:「そうだな。それは感謝するべきことだ」

 

(三)宮無后とイケメンパパラブ

 

塔の下に立ち、静かに塔鈴の音を聴く。

塔の下の人は、鈴の音に安らかな気持ちになる。

人の前の塔は、昔の幼い姿を忘れたことない、過去も、今も。

 

(思い出)

賦児:「お父さん、どうして鈴の音は消えてしまったの?どこへ行ったの?」

 

別黄昏:「鈴の音は遠い処へ行っちゃったんだよ。だから聞こえなくなったんだ」

 

賦児:「ぼく、捜しに行ってもいい?」

 

別黄昏:「だめだ。お父さんの側を離れてはいけない」

 

賦児:「じゃあ、いつか一緒に捜しに行こうよ」

 

別黄昏:「よし。手を合わせて約束しよう」

 

賦児:「うん」

 

(賦児のお墓)

 

戚太祖:「別黄昏、そろそろ時間だ」

 

(思い出終わり)

 

別黄昏:「長く立ってては良くないよ」

 

宮無后:「この鈴の音を聴くと心が落ち着いてくる。こうして聴いてるうちに、何かを忘れているような気が・・」

 

別黄昏:「この鈴の音を覚えてないのか?」

 

宮無后:「まさか。ここの物事は全て初めてのはずだが」

 

別黄昏:「さあ、座ろうか。薬の時間だ」

 

宮無后:「私自分で大丈夫だ。気遣いは不要だ」

 

別黄昏:「昔、息子に薬をやるのは日課だった。しかしそれはもう二度とできないものだ」

 

宮無后:「すまない。切ないことを思い出させてしまって・・・」

 

別黄昏:「お前は煙都で幸せに暮らしているのか?」

 

宮無后:「どうしてそのような質問を・・・?」

 

別黄昏:「いや、ちょっと煙都のことを知りたくて」

 

宮無后:「すまないけど、聞かないでほしいんだ」

 

別黄昏:「わかった」

 

宮無后:「師匠が言っていた。血涙の目はこの世に極めて稀であるものだって。私はこの血涙を持っているからこそ、煙都の誰よりも格別な恩寵を蒙っているというのだ。そういえば、私とあなたの息子は出会える機会があったかもしれない・・・。でもこのままでいいんだ。でないと、彼はもう一人の宮無后になるだけだ」

 

別黄昏:「ん?どういうこと?」

宮無后:「別に。つい余計な話を・・・」

 

別黄昏:「お前が話してくれれば、何でも聞くよ。お前の傷は後何日の療養が必要だ。煙都のほうは心配はない。私が知らせておくよ」

 

宮無后:「でも・・・」

 

別黄昏:「安心するがいい。ここでゆっくり休んだほうがいい。すぐ戻るから」

 

別黄昏(心の中):「だめだ、賦児のお墓を確かめに行かなきゃ」

 

(お墓を開ける)

 

別黄昏:「手紙だ」

 

(手紙)歩武東皇・戚太祖:『別黄昏、すまない。君の子供を生贄にしてしまった。実はあの時、子供は死んでいなかった。俺に仮死状態にされただけだった。鷹戦計画のため、俺は煙都大宗師と取引しなくてはならなかった。煙都大宗師は血涙の目を持つ者を望んでいたのだ。そして俺は煙都の助力が必要だったんだ。子供は大宗師にとられたらどんな目にあるかを知りながらも、やむを得なかった。すまなかった。別黄昏。 歩武東皇より』

 

別黄昏:「歩 武 東 皇!」

 

土の中に埋められていた手紙によって、この残酷な取引のため、親子の絆は犠牲にされてしまったことが明らかになった。

 

別黄昏:「宮無后は本当に私の子なんだ。あの子は生きてる。生きているんだ」

 

《終》

◎登場したばかりの宮無后は「あなたは私を深く愛しています」やら、「この目綺麗ですか」やら会話があやしくて、おまけに「無后」と「吾后(我が后)」は同音で、まさか師匠は宮無后を自分の恋人にした?ってファンは騒いでたらしいww


◎宮無后の「あの頃、赤ろうそく1本の尽きる時間さえちゃんと数えていた」、更に「これは大宗師の寵愛」という発言を聞いた時、まさか師匠とセッOスしながら時間を数えていたってことじゃないかと大興奮したがラブ・・・違います(残念www) 

それは、子供の宮無后は一人ぼっちで無情楼に閉じ込められていた間に、暗闇が苦手でろうそくが消えるの怖くて、時間を数えたり、ろうそくに話をかけたり(可哀想で可愛い・・)していたということです。

 

(それにしても、師匠はけっこう宮無后の髪を撫でたりしますね~あやしい・・・ウフフドキドキ

 

続いて宮無后のイケメンパパラブ別黄昏のダイジェストシーンも来ますドキドキ後半の宮無后と繋がる部分だけ翻訳します。人物紹介は(宮2)を参照して下さい。

この動画の24分50秒頃から37分37秒までです。

天葬十三刀(組織)を抜けたばかりの別黄昏は、武林の争いを遠ざかることにした。これからは隠居して、大切な思い出と共に生きていく。

 

(宮無后とすれ違う)不意のすれ違い、たったの一瞬も一世のように長く感じてしまった。塔鈴の音、懐かしい面影。思い出は急に鮮やかに甦った。

 

ナレーション:『武林の争いを離れたところに、思いがけない出会いは訪れてくる』

 

別黄昏:「その目、それは・・・血涙の目!賦児!」

 

血涙の目を気になって、別黄昏は宮無后を追って会おうとしていたが、その途中で涼守宮に道を拒まれた。突然現れた別黄昏の行動を止めようと、涼守宮は玄功密掌をかけて襲い掛かった。

 

ナレーション:『ふっと血涙の目が目に入って驚いた別黄昏は、その血涙の眼の持ち者に会いたくて追っかけたが、涼守宮と衝突する』

 

別黄昏:「やめてくれないか?」

 

涼守宮:「てめえこそ、これ以上丹宮に付きまとうな」

 

相手はまた襲いかかってきて、別黄昏も剣を出して手向かいする。

 

涼守宮:「おっと、弱くはないね!でもここの仕事を邪魔させないよ!神の菊(技名)」

 

別黄昏:「剣別残陽」

 

二人の技がぶつかったら引き分けている。

 

真実を探り出すため、別黄昏は凄まじい勢いで涼守宮を退けようとする。

 

涼守宮:「なかなかやるね」

 

宮無后:「絶対西宮の仇を討つよ」

 

最後のチャンスに必死の一撃をして、爆音を轟かした。

 

ナレーション:『向こうのもう一つの戦場に、鬼荒地獄変は一縷の望みをつなぎ、極端な技をかけて宮無后に重傷を負わせた。(その隙に別黄昏は宮無后を連れ去った)』

 

涼守宮:「ちくしょう」

 

宮無后:「あなたは誰?どうして私を助けてくれたの?」

 

別黄昏:「私の名は別黄昏、お前を助けたのは、その血涙が私の一番大切な人を思い出させたら」

 

宮無后:「あなた、血涙を知ってるのか?」

 

別黄昏:「そうだ。私の息子も同じ血涙を持っていたんだ。でもあの子は小さい時にもう亡くなった」

 

宮無后:「私はあなたを悲しませたのか?」

 

別黄昏:「いや、ただ胸がいっぱいになって・・・。お前は煙都に生まれたのか?」

 

宮無后:「わからない。物心をついた時にはもう煙都にいたのだ。使用人によると、その時私は2歳だったそうだ」

 

別黄昏:「2歳!」

 

宮無后:「あなたは何かに気付いたようだが」

 

別黄昏(心の中で):「この子私の賦児かもしれない。でもどうして・・・?」

 

ナレーション:『いくつの手がかりからすると、宮無后と賦児は同じ人物である可能性は高い。そこで別黄昏は賦児の死を疑い始めた』

 

(息子のお墓を開けたら、中に一枚の手紙しか残されていない)

 

別黄昏:「手紙だ」

 

(手紙)戚太祖:『別黄昏、すまない。君の子供を生贄にしてしまった。実はあの時、子供は死んでいなかった。俺に仮死状態にされただけだった。鷹戦計画のため、俺は大宗師と取引しなくてはならなかった。大宗師は血涙の目を持つ者を望んでいたのだ。子供は大宗師にとられたらどんな目にあるかを知りながらも、やむを得なかった。すまなかった。別黄昏』

 

土の中に埋められていた手紙によって、この残酷な取引のため、親子の絆は犠牲にされてしまったことは明らかになった。

 

別黄昏:「宮無后は本当に私の子なんだ。あの子は生きてる。生きているんだ」

 

ナレーション:『戚太祖の古い手紙によって、何年前の悪謀が漏れて真実はやっと明らかになった。別黄昏は悲しみと喜びのまざった感情を抱きながら、宮無后を煙都から連れ去ることにした。

 

宮無后:「この塔の下に佇むと、つい塔鈴の音に聴き惚れてしまって・・・」

 

別黄昏:「その時、厄介な病にかかった息子を連れて、あらゆる処に行って医者を尋ねていた。ある日、ここに辿り着いたら、息子はここの塔鈴の音をすごく気に入ったから、我々親子はここに定住することにした。いつもこうして二人で佇んで塔鈴の音を聴いていたんだ。その時あの子はまだ私の腰より背が低かった」

 

別黄昏:「もしも・・・この世に一人の家族がいるとしたら、煙都を離れてあの人と一緒に暮らそうと思わないか?」

 

宮無后:「いいえ、家族よりも、私には一人大切な人(朱寒)がいるから、煙都に戻らなくては」

 

別黄昏:「その人は誰?」

 

古陵逝煙:「俺だ。煙都の人間は、煙都に戻るべきだ。俺は弟子を迎えに来た」

 

(別黄昏と古陵逝煙は戦う)

 

宮無后:「別黄昏様!師尊!」

 

別黄昏:「剣別挽歌(技)」

 

我慢できず、剣を手にして、聞こえてくる塔鈴の音が末日の弔いの鐘を鳴らせるようにひびく。したがって大宗師も剣を出し、鈴の音の幻術を破って、切っ先は今にも別黄昏に突きつけるところを、

 

宮無后:「やめてください!」

 

ナレーション:『勝負が決まる寸前、宮無后は二人の戦闘を止めて、煙都に帰ることにした』

 

宮無后:「師尊と一緒に帰りますから、もう戦う必要はありません」

 

別黄昏:「宮無后、お前・・・」

 

宮無后:「それじゃ、別黄昏様」

 

別黄昏:(もしも・・・この世に一人の家族がいるとしたら、煙都を離れてあの人と一緒に暮らそうと思わないか?)

 

ナレーション:『しかし、血の繋がりがゆえか、宮無后はそのうち目の前にいる人は、自分の父親だと理解した』

 

(数日後)

 

宮無后:「別黄昏様」

 

別黄昏:「お前、賦・・・あっ、宮無后、どうして戻ってきたのだ?」

 

宮無后:「私の答えを変えようと思って戻ってきたのだ」

 

別黄昏:「ん?なんの答え?」

 

宮無后:「この前私に聞いた、もしこの世に一人の家族がいたら、煙都を離れてその人と一緒に暮すかと」

 

別黄昏:「そうだ。お前の答えは、いいえ、だった」

 

宮無后:「では、この答えを直そう。あの人(古陵逝煙)を殺しさえすれば、私は気を変わるかもしれない。でも別黄昏様、なぜそのような質問を・・・?なぜ私は煙都の人間ではないことを知っている?」

 

別黄昏:「それは・・私・・・」

 

抑えきれない愛情、口に出せない言葉、この瞬間、宮無后は何かを悟ったような気がする。

 

別黄昏:「お前・・・私・・・いや、ただ知りたかっただけだ」

 

宮無后:「そうか・・・もう煙都に戻らなきゃ」

 

別黄昏:「待って。せっかく来たから、この絵を贈ってあげよう。この絵は親友の六筆丹青・上官円缺という者は、その六筆のうちの夢筆で私の一生の望みを描いてくれたのだ。記念として、受け取ってくれないか?」

 

宮無后:「ありがとうございます。別黄昏様」

 

別黄昏(心の中):「どれほどお前の前に父親であることを打ち明けたかったか・・・でもこんなに長くも離れていたから、私のことを受け入れてくれるか恐ろしくて、一体どうすれば良いのだ・・・」

 

宮無后:「そうか・・・そういうことなのか・・・」

 

草亭にいる二人、夜中の月の光は冷たく、虫の鳴くことをやめ、やがて月光は黒い影に隠れてしまい、いきなり剣が走り、静寂を破った。

 

ナレーション:『大宗師は宮無后を自分の望む通り、無心無情の剣術の頂点に達させるため、別黄昏を抹殺することにした』

 

剣の果し合いは激しく、二人の父親は、一人しか生きられないのだ。

(武侠の世界では、師弟は親子同然の存在。だから師匠を「師父」と、弟子を「徒児」と呼ぶ)

 

別黄昏:「この長い年月に、あの子の心に一体どれほどの傷を与えたんだ」

 

古陵逝煙:「恩人として、あの子に華々しい輝きを与えた。宮無后という輝きだ」

 

別黄昏:「ばかげた話だ」

 

古陵逝煙:「この程度の腕前で、宮無后はあんたの側にいたとしても、才能を埋もれさせままだった」

 

別黄昏:「たとえあの子を私の側に取り戻せなくても、せめて貴様を地獄まで引きずっていってやる」

 

別黄昏は技をかけると、目の前に砂嵐の幻像が起こり、塔鈴の音が聞こえそうで、したがって剣は飛び出し、死亡の挽歌を奏でる。

 

別黄昏:「一斬黄砂忘天月」

 

古陵逝煙:「凝意為神、定神為剣、八極蒼茫、すなわち地剣」

 

古陵逝煙の地剣の技を出されて、二人は剣を交えた末、生死が闇の中に決まった。

 

別黄昏:「宮無后、お前、来てくれたな」

 

宮無后:「うん」

 

剣が抜け出されたとたん、血は草に飛び散っていった。滴る血は、最も綺麗で残酷な色だ。

 

ナレーション:『剣術が優れている大宗師は、無残な地剣で別黄昏の一生の望みを断ち切った』

 

別黄昏:「煙都を離れ・・るんだ。賦・・・児・・」

 

言いたい言葉はたくさんありながら、それだけは、一番の懸念だった。

悲しい目つきは、子を思う親心を物語っている。

 

古陵逝煙:「我が可愛い弟子よ、悪かったな。こんなに良い眺めはお前を感激させたかね」

 

ナレーション:『親子二人は、結局団らんの夢は叶えずに死別で終わりを告げた』

 

宮無后:「師尊、ありがとうございます」

 

ナレーション:(省略)

霹靂チャネルの番組の宮無后を紹介するダイジェストシーンを翻訳します。ダイジェストなので会話は繋がらないところあります。

 

用語と人物紹介
 

師尊:師匠の敬称。

 

丹宮・宮無后:別黄昏の息子。本名は別賦。愛称「賦児」(子供の名前の後ろによく「児」をつけて親しく呼ぶ)

大宗師・古陵逝煙:煙都の大ボス。宮無后の師匠。

西宮弔影:宮無后の兄弟子。大宗師に忠実に従う。

朱寒:宮無后の従者。純粋な少年。

氷王・玄冥氏:氷楼の主。超優しい人。

別黄昏:宮無后の生き別れの父親。宮無后に再会して、息子を煙都から取り戻そうとする。

歩武東皇・戚太祖:別黄昏の上司及び恩人。別黄昏を騙してその息子を大宗師に捧げた。


この動画の15分10秒~36分15秒です。


古陵逝煙:『資質に恵まれる天から賜った子よ、煙都の恩寵を受け、ただ今より浄身(去勢)の大礼を行う。血涙の天賦をいかし、この先並ぶ者がないよう、「無后」という名をつけてあげよう。なお、「宮」の高位を授かり、その名は「宮無后」』 

 

ナレーション:『丹宮・宮無后、煙都の武術の奇才。生まれつき右の目に血の涙のようなあざがついている。しかし、この“血涙の目”の持ち者は抜群の武術の天賦を持つがゆえに、宮無后の運命はかき乱されてしまったのだ。

 

宮無后は本来別黄昏の息子―賦児だったが、その血涙の目の才能が狙われて、戚太祖と煙都の交換条件となって、(2歳の年で)大宗師の手に落ちた。過去を忘れた賦児は、煙都の大宗師―古陵逝煙に育てあげられ剣の奇才―宮無后となった。』

 

古陵逝煙:「朱寒、余計な事を喋りおったな」


朱寒:「あ・・・」(震える)
 

宮無后:「あなたが朱寒に傷ひとつでも負わせるなら、私は徹底的にあなたを後悔させますよ」

 

古陵逝煙:「は!俺にこのような言いぐさをしながら生きていられるのは、お前一人しかおらん。お前は俺の生涯をかけた最高傑作だから、わがままに振舞うのは許してやろう」

 

ナレーション:『ただこの十何年間、煙都に奪われた自由と将来、加えて水蛍児の死のゆえに、宮無后は大宗師と煙都の全てに対して、解けようにも解けない恨みを持っている』

 

古陵逝煙:「お前、師匠である俺を殺そうとしているか?」

 

宮無后:「4859という数字の意味はお分かりになりますか?」

 

古陵逝煙:「お前の従者の朱寒はまだ生きてるのか?」

 

宮無后:「どういう意味ですか?」

 

古陵逝煙:「従者が残り、主が先に死ぬ訳にはいかないんだろう」

 

宮無后:「あなたは自信過剰です」

 

宮無后は飛び上がり、赤い花びらが綻び開くように、蝶が舞い上がるように、天地も鬼神も驚嘆するほど、三嘆の技を相次いで現せる。

 

古陵逝煙:「一式留神(技名)。手加減はしないぞ」

 

宮無后:「私の負けだ・・・殺せ」

 

古陵逝煙:「剣者たるものは、剣を出す度胸が大事とはいえ、剣を収める気魄だって欠けてはならないものだ。さあ、剣を収めろ」

 

古陵逝煙:「よく考えてから、改めて俺に挑戦しろ。弔影、行こう」

 

ナレーション:『宮無后は大宗師に逆らいながらも利用し合うような師弟関係でい続ける』

 

(宮無后と百里氷泓の戦い)

 

百里氷泓が刀を振るいあげたとたん、赤い光は旋風になって、周りの物全て巻き込みそうな勢いで、瞬く間にー(宮無后は百里氷泓を殺った)

 

ナレーション:『煙都の謀をよく知っている宮無后は、氷楼仲王(王の弟=百里氷泓)の死を利用して、わざと煙都の陰謀をばらして、古陵逝煙の計画を狂わせる』

 

古陵逝煙:「師匠である俺にこう冷たく接するな。風(一剣風徽)は既に百里氷泓を殺してないと公表したんだ」

 

宮無后:「かまいません。それぐらいの事は煙都の大宗師にとっては、厄介な問題でもなんでもないでしょう」

 

古陵逝煙:「この件は、師匠の俺が後始末をつけてあげてやろう。だが、次はない」

 

宮無后:「つまりあなたの弟子であってよかった・・・ということですか」

 

古陵逝煙:「は!」

 

宮無后:「いかがです?この血涙の目、綺麗ですか?」

 

古陵逝煙:「類を見ない美しさだ」

 

ナレーション:『宮無后は大宗師の入念に育てられた弟子として格別に重視され、いろんな特権を享有しているけれども、その血涙の目は時々、自分はただ煙都の大切な芸術品にすぎないということを思い知らせる』

 

(ある日、宮無后は朱寒が父親の病気に心配してるのを察して、さりげなく家に帰らせようとする)

 

朱寒:「若様、そろそろご入浴の時間です」

 

宮無后:「今日は私に仕えなくていい、明後日まで休んでなさいって言ったでしょう?」

 

朱寒:「でも若様に仕えるのは僕の務めです・・」

 

宮無后:「帰れ。明後日になったらまた戻って来い」

 

(三日後)

 

朱寒:「若様、本当にありがとうございました。この3日間のお休みをくださったおかげで父親の最期を見届けられたのです。このご恩は一生忘れません」

 

ナレーション:『煙都の非情さと正反対に、朱寒の純粋さは宮無后の心を慰めた。この無慈悲な煙都にでもかすかな温もりを感じられる。

大宗師の謀が捗るにしたがって、宮無后は戦雲界の鳳座―朝天驕を抹殺する任務を務める』

 

威圧感を覚え、身を構える朝天驕は思わず凰刀をきつく手に握った。宮無后はゆっくりと右の手を上げ、剣を鞘から出させるやいなや、剣を激しく交える音が響き渡る。

 

宮無后:「ずいぶん手間がかかる。うっとうしい」

 

うっとうしいと言いつつ、赤い姿が見えつ隠れつして、やがて朱剣が振り下ろして(朝天驕を斬った)

 

ナレーション:『任務を果たして、宮無后は古陵逝煙の手強い相手を除く同時にわざとトラブルを残していった』

 

古陵逝煙(朝天驕の首を見て):「この傷・・・!なぜ風の技ではなかったんだ?」(風に濡れ衣を着せるように言いつけた)

 

宮無后:「誤解してしまって申し訳ありません。私の剣術を試す機会にするんじゃないかと思い込んで、だから風の技を使わなかったのです」

 

古陵逝煙:「言い訳をするな!」

 

宮無后:「私はこの失態をどう挽回したら良いのでしょうか?」

 

古陵逝煙:「白々しい嘘を吐くな!本当は俺に対して、どのようにお前の人生の償いをさせるか聞いていたのだろうが」

 

宮無后:「いいえ、そんな」

 

古陵逝煙:「閹侍、いるか」

 

閹侍:「大宗師様、西宮様、丹宮様、お呼びでしょうか?」

 

古陵逝煙:「さっさと朝天驕の体を捜してくるんだ。必ず」

 

閹侍:「はあ」

 

(氷王・玄冥氏は途中で宮無后に遭遇)

玄冥氏:「ん?お前は、宮無后」

 

宮無后:「あなたの命を古陵逝煙は望んでいるのだ。あなたの氷楼もな」

 

玄冥氏:「氷楼!」

 

ナレーション:『宮無后の意外な行動により、大宗師と氷楼の盟約が徹底的に破られ、戦いの時刻は早まってしまった』

 

地獄への扉は目の前に開かれ、迫ってくる剣に玄冥氏の体を貫かれた。

 

玄冥氏:「あっ、お前・・」

 

玄冥氏はありったけの力を爆発して朱剣を体から抜かせた。宮無后もその襲撃を受けて後ずさりした。

ナレーション:『氷楼は煙都に襲われているとのことを知って、氷王は思わず自分の身も危険に晒すほどの力を爆発した。宮無后はその異変を防ぎかねて意外と敗北した』

 

玄冥氏:「早く氷楼に戻ろう」(宮無后を虜にして連れて去る)

 

(玄冥氏は宮無后を人質にして妹を取り戻そうとするが、大宗師は玄冥氏の氷矢を狙ってるから交渉が滞った)

 

玄冥氏:「お前を人質にさえすればきっと私の妹を取り返せると思っていた。けど、お前の師匠からの返事は意外にもその反対なものだった」

 

宮無后:「勝手に思い込んだりしないで。煙都の一員として、犠牲にされる覚悟くらいはとっくに決めていたんだ。今となってもう師匠を脅かすなんてできないだろう。私を殺して、将来の災いを断ち切るがいい。私を生きさせておいたら、氷楼はきっともっと惨めになるんだ」

 

宮無后:「玄冥氏、あなたはあの人みたいな冷酷な人間ではない」

 

ナレーション:『氷王は宮無后に忠告をしてから牢獄を出たが、宮無后は思案をめぐらせて煙都に戻る機会を待っていた』

 

指令が下ると、氷の姫と宮無后の二人は同時に両端より吊り橋を渡り、橋の向こうへ向かっていく。

 

ナレーション:『落日懸橋で、煙都と氷楼両方は人質の交換が行う』

 

二人がすれ違ったところ、(宮無后は姫に不意打ちを食らわせた)

 

玄冥氏:「王妹(王が自分の妹を呼ぶ呼び方)あ!」

 

悲鳴が聞こえて、事態が一変すると、大宗師は急場しのぎに吊り橋を破壊した。
 

ナレーション:『思いもよらず宮無后が氷楼の姫の隙を突いたため、二つの国の同盟は終わりを迎えた』

 

古陵逝煙:「宮無后、引け」

 

三分春色(氷楼の地名)の外に、氷楼の残存者をせん滅するため煙都の大軍が攻めてきたところを龍宿と穆仙鳳が援助の手を差し伸べた。

 

ナレーション:『この戦いの果て、宮無后は思いがけない死別に直面する』

 

龍宿:「返すよ」

 

ほこを交えて間もなく、冷たい剣に命を取られ瞬間、ある強大な結界が張られて、その攻撃を受け止めた。そこに一人の雄々しい姿がいて、その場にいる全員を震撼させた。

 

西宮弔影:「鬼荒地獄変」

 

事態が急変して、鬼荒地獄変の怒号に「鬼言」の結界が爆裂して、宮無后は真っ先に衝に当たってしまい、剣を振って衝撃を受け止めようとする。

 

ナレーション:『悪鬼三凶の参戦により、形勢がたちまち引っくり返って、西宮は重傷を負って死にかかっている』

 

涼守宮:「西宮よ!」

 

宮無后:「もう動くな」

 

西宮(血を吐く):「ここを引くんだ」

 

宮無后:「・・・わかった。引こう」

 

(煙都)

 

西宮:「師弟(弟弟子)」

 

宮無后:「師兄(兄弟子)」

 

西宮:「師弟、私たち師兄弟の間に愛情は薄かったけど、師尊の代わりに、この命で君の人生の償いをする・・いいな?約束してくれ」

 

最後の願い。

最もできかねる約束。

 

承諾をもらえずに、西宮は最後の心残りを抱えたまま最期を遂げた。

 

(部屋に)

 

宮無后:「師兄、あなたはひどい。そんな残酷な願いを言い出すなんて。あなたは私の立場になれば、そんな約束なんてできたものですか?誰であっても、人の人生の償いなどできないのに」

 

荼蘼花(イバラ牡丹)の香りが散って、ろうそくの明かりも消えた。水晶瓶の中の蝶だけはどれほど飛び回ってあがいても、死ねまで水晶瓶の中のままだ。(宮無后泣く)

 

ナレーション:『西宮弔影の死に、宮無后は大きなショックを受けた。ただ西宮の最後の願いは宮無后にとってやはり承諾できるはずのないことだった』

 

​(文は長いからもう一度動画入れます。ここは27分20秒から)


宮無后:「絶対西宮の仇を討つよ」

 

西宮の敵を討つため、煙都は鬼荒地獄変に攻撃を仕掛けた。

そこである偶然の出会いで、宮無后の人生にもう一つの震撼をもたらした。

 

最後のチャンスに必死の一撃をして、爆音を轟かした。

 

ナレーション:『鬼荒地獄変が聖嬰主を守るため、命がけの手痛い一撃を与えた。そこで重傷を負った宮無后を別黄昏は助けた』(別黄昏は宮無后を連れ去った)
 

涼守宮:「ちくしょう」 

 

塔の下に立ってて、静かに塔鈴の音を聴く。

塔の下の人は、鈴の音に安らかな気持ちになる。

人の前の塔は、昔の幼い姿を忘れたことない、過去も、今も。

 

別黄昏:「長く立ってては良くないよ」

 

宮無后:「この鈴の音を聴くと心が落ち着いてくる。こうして聴いてるうちに、なんだか嫌なことを忘れられて」

 

別黄昏:「もしも・・・この世に一人の家族がいるとしたら、煙都を離れてあの人と一緒に暮らそうと思わないか?」

 

宮無后:「いいえ、家族よりも、私には一人大切な人がいるから、煙都に戻らなくては」

 

別黄昏(心の中):「どれほどお前の前に父親であることを打ち明けたかったか・・・でもこんなに長くも離れていたから、私のことを受け入れてくれるか恐ろしくて、一体どうすれば良いのだ・・・」

 

ナレーション:『怖くて真実を打ち明けるのをためらっていたが、親子の血の繋がりは切っても切れないゆえか、そのうち宮無后は全てを理解した』

 

(別黄昏と大宗師は宮無后を争い合う)

 

草亭にいる二人、夜中の月の光は冷たく、虫の鳴くことをやめ、やがて月光は黒い影に隠れてしまい、いきなり剣が走り、静寂を破った。

 

ナレーション:『苦心して育ててきた血涙の目を失いたくない大宗師は、陰険な罠をしかけて再び宮無后の心にわずかにある温もりを奪ってしまった』

 

別黄昏:「来てくれたな、宮無后」

 

宮無后:「うん」

 

古陵逝煙:「わが可愛い弟子よ、ちゃんと見ていたか?この世の美景はみんな血を流さないと得られないものだ。よくわかったか?」

 

宮無后:「師尊、ありがとうございます」

 

(部屋に)

 

(思い出)古陵逝煙:『お前はまだ冷酷さも、沈着さも今一つ足りないんだ。しっかりと収められないかぎり、放つこともできないというのだ。心に思いが多ければ多いほど、勝ち目は少なくなる』

 

宮無后:「朱寒、大宗師が言った。私は冷酷さも、沈着さも今一つ足りないんだと。こんな私である限り、乗り越えることはできない、彼に勝つことができないのだ。もし私が自分の弱みを乗り越えたら、君は喜んでくれるか?」

 

朱寒:「もちろんです。若様の喜びは、朱寒の喜びです」

 

宮無后:「ありがとう。朱寒」(剣で朱寒の胸を刺す)

 

ナレーション:『何度も大切なものを奪われてしまった人生を送ってきた宮無后はついに心を鬼にして朱寒を殺した。朱寒の死によって、宮無后はとうとう無心無情の芸術品になりきったということを告げる』

 

心の最後の温もりも捨て、これからは冷酷に、沈着になれた。

 

(古陵逝煙と宮無后の決闘)

 

古陵逝煙:「この長い間、お前のことをこんなに可愛がっていたのに、どうしてわかってくれないか?」

 

宮無后:「あなたの愛は残酷すぎます。あなたは他人の生死を支配できる権力をひけらかすため皆の体に傷跡を残して弄ぶ。だが私はもうそれはごめんなのです」

 

古陵逝煙:「一式留神」

 

一式留神の技で剣を交えて、火花を散らした。

 

古陵逝煙:「この技にぶつかっても剣を落とさないとは、師匠として嬉しいよ」

 

宮無后:「目の前にあなたのような高山がいたから、諦めずにここまで来ました」

 

心は深海のように沈着で、息は川の流れのように静かで、宮無后は剣を振るい、瞬く間に、

 

宮無后:「丹虹斬」

古陵逝煙:「天人三剣―人剣」

 

人剣の力は海をも震わせるように爆発して、

 

古陵逝煙:「お前の肩は貫かれたぞ。このままで戦えるか?」

 

宮無后:「この十何年を経て、もう痛みはなんのものか忘れました。あなたさえ殺せば、もう他に何も構わないんです」

 

最後の一剣で、暗闇の中で勝負を決めた。

 

宮無后:「これはあなたの天剣」

 

古陵逝煙:「これは、お前の、伝説曰く天神でも人間でもなく、陰でも陽でもない、剣術の頂点なのか?はははは・・・これこそ俺が一生をかけて求めていた傑作そのものさ。宮無后、よくやった。これでお別れだ。さらば、宮、無后」

 

さらばと言って、崖から落ちて海に沈んでいく。

この一瞬、宮無后の血は痛みを、涙は喜びを物語っている。

 

師弟でもあり敵でもあるよう二人でいたが、この瞬間、血涙の目は一体誰のものかわからずに何もかも波の音に消えていく。

 

宮無后:「あなたの言う通り、私は生きている限り、煙都の不死の光輝を象徴してい続ける。この身には永遠に煙都の印がついているから。いつまでも・・・いつまでも・・・ははは」

 

(部屋に戻って、ベッドに置かれた朱寒に)

 

宮無后:「君のそばにいてあげる。思い出にいよう。この逝ってしまった温もりにいよう。この慈しみのない処に、こんなに大切な縁に出会えたとは。煙都よ煙都、あなたはいつも最も恐ろしい姿で現しながら、私に最も貴重なものを賜った。あなたを憎むべきか?朱寒、君は寝ているよね?心配なんかいらない。もうどこにも行かないから。こうして、君が寝ているのを見守って、ずっと・・・ずっと」

 

もう涙も悲しみもない、周りには静かに返っている。

その瞳に、感謝の言葉がいっぱいで、それらは全て黄泉の世界で伝えるだろう。

 

(部屋を燃やして自害する)

 

飛んでいった蝶は、自分の天地がみつかる。しかし失われた人生はもう取り戻せないものだ。

 

(終わり)

 


 

【説明】
阿修羅は意識を失って、天者に操られるままで殺人の武器となっている。
極道先生・尚風悦と志満天はその阿修羅にぶつかって、攻撃された。

 

 

志満天:「危なかった、危なかった、実に危なかったなー」

尚風悦:「御名は?」

志満天:「落魄状元・志満天」

尚風悦:「ほぉーいい名前だ」

 

志満天:「名高い極道先生とは比べものにならないが」

 

尚風悦:「煽てはけっこうよ。志満天さん、阿修羅はなんてこんな様子になったのか知らないかな?」

志満天:「知らないよ」

 

尚風悦:「数日前、妖世浮屠の入り口で会ったきりで、その時の様子はノーマルだったのに。相変わらず友達になってもらえなかったけどな・・・」

 

志満天:「きっと何かあったんじゃない」

 

尚風悦:「このまま人間をむやみに斬り続けていたら、大変だな」

 

志満天:「しかし今の情況で、おそらく誰も止められないだろう」

 

尚風悦:「なんとかなるだろう。こんなにも阿修羅と友達になりたかったのに、ろくに話もできないうちに、襲い掛かってくるなんて・・・心痛いよ」

 

志満天:「冗談上手いね」

 

尚風悦:「なにしろ、私は阿修羅を助ける」

 

志満天:「じゃあお任せだ」

 

尚風悦:「待って、さっきあなたの技を見たけど、ここの武術じゃなくて、他の地域から来たでしょう?もしかしたら・・・集境からの者では?」

 

志満天:「はは、あなたの武術だって四魌界のものに違いないかね?どうだ?言えないか?」

 

尚風悦:「言えない。だってあなたは真実を知ったら、きっと驚いて死んじゃうよ」

 

志満天:「そうかな」

 

尚風悦:「死んじゃったら悪いから言えないよ」

 

志満天:「はっ、真実はどうなのか自分に聞いてみれば?」

 

尚風悦:「私は四魌界の人間ですか?私は四魌界の人間ですか?(ぐるぐる回る)」、「ううん、違います。」「本当?」「本当です。」「ほら、『違います』って」

 

志満天:「何言ってるんだ?」

 

尚風悦:「だって 『自分に聞いてみれば』って言ったんじゃない?」

 

志満天:「貴様・・・!ふん、皆に阿修羅のことに気を付けるよう知らせて行くから」

 

尚風悦:「お忙しいね。それじゃ失礼します」

 

尚風悦:「阿修羅の様子は、どうやら自分の意識を失っているみたい。天者に何かされたのか?調べにいかないと。まず夜神のところから」

 

 

だが湘霊に泣きながら懇願されたゆえ、なかなか楓岫に手を出せないでいた。

 

資源に乏しい火宅仏獄は、ずっと前から豊かな苦境を侵略し、太陽の下で生きようと企んでいる。

 

しかし、その前に、火宅仏獄から苦境へ、大勢の軍隊で行き来できる広い通路を作らなければならない。また、楔子をこの世にいさせてはいけないのだ。

 

過去、随一の知恵と文才の持ち主、慈光之塔の名誉高い楔子は、なぜ四界ともの罪人になってしまい、名前と容貌を変えて、苦境へ逃げ出したのか?

 

それは、彼にとても重大な秘密を手に握っているからだ。

 

殺戮砕島の先王―雅荻王は、四魌界の武術大会の最強の者。

彼の力を恐れ、慈光之塔と火宅仏獄の実力者たちは、密謀をめぐらせて雅荻王を閉じ込めて殺害したのだ。

 

楓岫は偶然雅荻王の遺言状を手に入れた。

この遺言状を殺戮砕島の今の王―武勇で有能な戢武王にばれたら、

四魌界の元々緊張な関係が崩れる。

苦境を侵略する計画も水の泡になってしまう。

 

だから慈光之塔と火宅仏獄は無実の罪をきせ、楓岫を抹殺しようとしていた。

 

死国の天者と地者の力を借りて、火宅仏獄と苦境の通路がまもなくできる。

それを心配する楓岫は拂桜、尚風悦と一緒に確かめに行く。

 

その場で、拂桜斎主は正体を現し、楓岫を背後から不意打ちを食らわせた。

 

拂桜の本当の身分は、火宅仏獄の実力者―三巨頭の一人の「凱旋侯」なのだ。

彼はずっと前から、楓岫が楔子であることを疑い、彼に近づいていた。

 

幸い、正道の仲間がやってきて、苦闘中の楓岫と尚風悦をこの危機から救った。

 

しかし凱旋侯によって、火宅仏獄と苦境の通路もこれで完成してしまった。

 

慈光之塔からの殺し屋、火宅仏獄の追っ手、加えて南風不競、

数々の敵に迫られ、楓岫は窮地に陥る。

湘霊は一生懸命彼を庇い、助けている。

 

一方、南風不競もしつこく湘霊に付き纏う。

彼女の愛を得られない南風不競は、失恋の八つ当たりで、人々をむやみに斬る。

 

湘霊のことばかり構い、なかなか役目を果たさない寒煙翠に、

火宅仏獄の使者は不満な声をあげ、湘霊を拉致した。

それを耳にした南風不競は急いで彼女を救いに、

険しい地まで入り込んでいって、湘霊を庇いまくって負傷した上、

蜘蛛の猛毒を身に受けたにも惜しまず、湘霊を無事に連れ帰った。

 

南風不競が丁寧に面倒をみたおかげで、湘霊はようやく甦った。

南風不競は嬉しく声をかけたが、湘霊に冷たい言葉でふられた。

逆上した南風不競は「不帰路」で天下の人に挑戦状を下す:

 

1か月以内に、彼を倒せる人が「神の巻」を手に入れる。

しかし誰も彼に敵わなければ、湘霊は彼のものになる、と勝手に宣告した。

 

「神の巻」を狙いに、挑戦を受ける人々が絶えず来る。

でもみんな負けて命を落とした。亡き骸が日々積み上がる。

 

ついに、30日目、最後の一日はすぐ終わる。

夜が明けたら南風不競は湘霊を無理やり連れて行ってしまう。

 

重傷から回復したばかりの楓岫はこのことを告げられ、驚いた。

彼を阻む責任を担うべきと思い、楓岫は不帰路に向かう。

 

忠告も無用で、二人は黎明が訪れるまで激しく決闘したあげく、

楓岫は負け、南風不競も蜘蛛の毒が発作して共倒れになる。

南風不競は倒れる間際、自分の元へ駆けつけてくる湘霊を目にした・・・が、

すれ違って、彼女は楓岫を抱き締めた。

 

ただ気を失う前に、微かに聞こえた。

彼女が自分の名前を呼んだのを。

 

<六出飄英・部屋>

 

人事不省の南風不競に、湘霊は自分の気持ちを吐露しながら、

彼の口から蜘蛛の毒を吸い出して治してあげた。

その後、楓岫に“もうあなたに迷惑をかけてはいけない、この恋を諦めて、殺戮砕島に帰る”と別れを告げる。

 

それから寒煙翠と共に、火宅仏獄に向かう。

そこで、二人に思いもよらなかったことが起きた。

火宅仏獄の王、呪世主(ジュせシュ)は、殺戮砕島の支援を得るため、

娘の寒煙翠に殺戮砕島の戢武王との政略結婚を要求する。

寒煙翠は強硬に反抗する。

 

生き返った南風不競は、和む心で全ての執着を手放した。

更に過去に犯した過ちを謝り、穏やかな気持ちで暮す。

 

だが、火宅仏獄はまだ「神の巻」を諦めてはいない。

火宅仏獄の使者は、湘霊が火宅に監禁され、死にかけているという偽の噂をばらす。

 

そこで南風不競は、火宅仏獄へ突っ込んで、既に彼を待っていた呪世主と対面し、激しくしのぎを削る。

 

同じ頃、楓岫は南風不競が湘霊のために火宅へ向かったことを耳にして、すぐ「神の巻」狙いの罠だとわかった。

そして楓岫は、重大な雅荻王の遺言状を尚風悦に託し、必ず戢武王の手に渡すよう依頼してから南風不競を助けに火宅へ急ぐ。

 

今回、楓岫と南風不競は心を合わせ、手を組んで呪世主に対抗する。

しかし、回復したばかりの二人は呪世主に敵わなくひどく負傷した。

 

呪世主は楓岫の目を傷つけ、南風不競に楓岫の命と交換するよう「神の巻」を捧げろと命ずる。でないと、3日後、楓岫を処刑するという。

 

南風不競はすぐ六出飄英に戻り、「神の巻」を楓岫の命と取り換えようとする。

 

思いがけず、そこに嘯日猋がいた。

南風不競は既に嘯日猋の恋人、玉傾歓を帰させたが、

玉傾歓はその後、火宅仏獄の追っ手に襲われ、血を残して姿が消えた。

恋人はもう死んだと思い込んで、嘯日猋は南風のことを許せず、仇を討ちに待っていた。

気狂った嘯日猋は訳も聞かず南風不競を殺し、「神の巻」を奪った。

 

南風不競は楓岫のことを気にかけながらも、

無念の死を遂げ、体は雪に覆われていく。

 

<火宅仏獄>

 

三日間の期限は間近に迫る。

戻らなかった南風不競に、湘霊と寒煙翠はがっかりした。

やがて、処刑の時になった。

この際、寒煙翠はやむなく戢武王に嫁ぐことを承諾し、楓岫の命を救った。

 

<火宅仏獄・牢獄>

 

極めて寒い、瘴気が漂う牢に、

かつての親友だった凱旋侯=拂桜斎主が来ている。

立場が変われば、本当の親友になれるかもしれない二人。

しかし、死を恐れなく、もう誰にも累を及ぼしたくない楓岫は、

自分の助かれる機会を断った。

ただ凱旋侯に自分の肖像を描くよう、頼んだ。

寒煙翠は湘霊を牢獄へ導き、彼女を楓岫に会わせた。

 

目を布で覆い、血を吐く楓岫を目にしたとたん、湘霊は涙が零れた。

限られた時間で話し合い、楓岫はやっと本音を告げる。

実は彼の心の中に、ずっと湘霊の面影がある。

ただ彼女を自分の危険な世界に巻きこむことができなかったのだ。

 

愛する人が側にいる安堵感と疲れ果てで、湘霊は楓岫にすがりついて眠りについた。

楓岫はその額に優しく口付ける。

 

「いつか、君は素敵な人に出会う。君たちは心が通じ合い、楽しく語り合う。そこで君はこの悲しい思い出(楓岫のこと)を心の底に埋め、新しい生活を送る。今よりずっと幸せに・・・」

 

と、楓岫は夢の中の湘霊にこっそりとささやく。

 

やがて、寒煙翠は結婚の為、湘霊と共に殺戮砕島へ出発の日が来る。

かごの中、湘霊は凱旋侯に渡された巻物を開く。

その中の楓岫の肖像を見て、湘霊は涙がこぼれた。

 

一方、牢獄にいる楓岫はもう限界。

湘霊のハンカチを手に握り、静かにこの世を去った。 

 

(終わり)

                           

★後日、正道の英雄たちは、惨烈な戦いを経て、火宅仏獄を通り抜け、殺戮砕島に着き、戢武王に遺言状を届いた。その遺言状により、四魌界に大きな波瀾を起した。

 

★「神の巻」のほかに、「天の巻」、「霊の巻」、「生の巻」、「滅の巻」、「清の巻」「寧の巻」「廃の巻」など、全11巻の「兵甲武経」は、異空間に監禁されていた雅荻王が死ぬ前に、自分の全ての武術を書いておき、撒き散らしたものだ。これらの最強の「兵甲武経」は武林の野心家たちの奪い合う的となる。

 
関連動画(MV)
 

一・「行」

冒頭に四魌巨樹と雅荻王が兵甲武経を書いて撒き散らすシーンから始まり、11巻の武経を得て持っている人物次々と流れる。



二・花中謎
四角関係中心。南風不競が湘霊を庇うシーン、楓岫との果たし合いシーンなどあります。

三・註定

六出飄英にいる南風不競、楓岫は石像の呪術を解けるシーンとかあります。
嫣紅染半山
楓岫の悲しい曲。楓岫と拂桜の絆、牢獄に湘霊に本心を明かすなどのシーンあり。

五・正道の英雄たちが火宅仏獄に攻め込むシーンや、楓岫が処刑される間際、南風不競の死などの場面がある。

 
 

 

【地域と人物紹介】

【四魌界】

 

苦境(人界)から遥かに離れた異世界―四魌界は、特殊な方法がなければ苦境と通じていないゆえ、めったに人に知られていない。

 

四魌界は、極めて巨大な「四魌巨樹」により繋がりながら、4つの境界に分けられている:

「詩意天城」、「慈光之塔」、「殺戮砕島」、「火宅仏獄」

 

「詩意天城」は、最上層にあり、明るく、巨木のエネルギーを一番豊かに収めている国。「刀竜」5人兄弟がここに所属。

 

下には「慈光之塔」、文人が統治する道徳を重んじるといった国だが、裏表がある。元々永遠の昼だったが、「光の源」が問題になり、昼と夜の区別が出てきた。

 

「殺戮砕島」は名前通り、23個の島から組み合わせて、戦力の強い国。空の雲海を飛ぶ強大な戦艦を誇る、隣の「慈光の塔」と「火宅仏獄」とも緊張な関係。

 

最低層にある「火宅仏獄」、巨木の資源が乏しく、光も届かず、暗くて恐ろしい地域。植物さえ人を襲う。由来苦境を侵略する野心を持っている。

 

人物

 

楓岫主人(フウシュウシュジン)

 

霹靂天啓第48話で初登場、兵甲龍痕第22話で退場。

計り知れない才知を秘めた先達。上品な気質があり、英気もある。
出身は「四魌界」の「慈光之塔」。

 

南風不競(ナンフウフキョウ)

 

龍戦八荒第17話で初登場、兵甲龍痕第15話で退場。

湘霊を愛し、楓岫を恋敵と見なす。気まぐれで愛憎が激しいタイプ。

 

拂桜斎主(フツオウサイシュ)= 凱旋侯(ガイセンコウ)

 

刀龍伝説第32話で初登場。

ピンクの姿の拂桜は楓岫の親友で、二人はよくからかい合っている。

本当の身分は黒の姿の「凱旋侯」。出身は「四魌界」の「火宅仏獄」。

 

尚風悦(ショウフウエツ)

 

龍戦八荒第3話で初登場。楓岫と払桜の親友。

ユーモアのある性格頼りになる。楓岫と他の友達にとって大切な助力。

 

嘯日猋(ショウニチヒョウ)

 

霹靂天啓第44話で初登場。

三重人格でお茶目な一面もあり、気狂う一面もある。

恋人の玉傾歓に出会い、その心の傷を癒され、三重人格も直した。

(後、恋人を失ったショックで姿が豹変)
出身は「四魌界」の「詩意天城」。刀龍5人兄弟の末っ子。

 

穰命女湘霊(ショウレイ)

 

龍戦八荒第25話で初登場。

楓岫に恋してる可憐な娘。か弱い外見のわりに、愛を勇敢に求める。

出身は「四魌界」の「殺戮砕島」。
 

寒煙翠(カンエンスイ)

 

龍戦八荒第12話で初登場。

湘霊の親友。密かに湘霊を想い、迷いながらも彼女の恋を応援する。

出身は「四魌界」の「火宅仏獄」。
 

玉傾歓(ギョクケイカン)

 

霹靂天啓23話で初登場。

上天界の天女。嘯日猋の恋人、心優しい娘。

いろんな障害を越えて、最後嘯日猋とハッピーエンド。

出身は「四魌界」の「詩意天城」。

 

【あらすじ】

 

<苦境・寒瑟山房>

 

寒瑟山房に隠居している、顔をめったに出さない楓岫主人は、その博識と刀を鑑識する能力で注目を浴び始める。

 

いつも手に羽扇を持ち、優雅な姿に非凡な知恵の持ち主。

素還真に頼まれ、その才知を貢献し、天都の覇王―武君羅喉を善に導く。

更に素還真不在の間に、代わりに正道を率いり、局勢を主導し、親友の払桜斎主と尚風悦たちと一緒に、死国と滅境などの野心家の侵略を阻む。

 

しかし、彼の謎のような出身と過去は誰も知らない。

 

ある日、岸で、小舟に乗る美しい女の子、寒煙翠が楓岫の行く道を立ちはだかり、彼を小舟の中に誘う。

 

寒煙翠:「私は、あなた様と同郷とは言えますでしょうね」

楓岫:「君の言いたいことがわかりませんが」

 

そして、寒煙翠はある話を語りだした。

 

「私の親友は、昔、四魌界・慈光之塔の文采溢れ、誇り高き楔子(ケッシ)(ペンネーム)の本を読んでから、彼に恋を落ちました。ようやく彼に会えて、三日間に語り合い、秋にまた会おうと約束したのですが、楔子は来なかったのです。なぜなら、楔子が四界ともの罪人として捕まえられたからです。

だがその後、楔子は牢獄から逃げ出し、姿を消しました。

私の親友は、あらゆる所を探し、故郷も出て、最後に苦境に辿り着きました。

それから行方不明になってしまったのです。あなたは、彼女がどこにいるかご存知のはずでしょうね」

 

と、楓岫を楔子だと仄めかす。

 

しかし、楓岫はそれを否定した。

 

<苦境・六出飄英>

 

一方、六出飄英の花園に、一つ綺麗な娘の石像がある。

この花園の主人は、南風不競という者。

彼は、偏執な性格の上、独占欲が強く、恐ろしい人物。

「神の巻」という強い武術の本を得た彼は、敵がいないという。

 

何年か前に、彼は「神の巻」の武術を使い間違え、大変危ないところをこの娘に助けられた。

だが彼女は身代わりに呪術にかけられて石像になってしまった。

彼女を元の姿に戻すため、あらゆる方法を試したが、全て失敗に終わる。

 

既にこの娘に恋してる彼は、少しも諦めようとしない。

 

ある日、天女「玉傾歓」は、恋人「嘯日猋」の命を助けるため、六出飄英の花園にやってきて、薬草「稜晶花」を採った。

自分の物を絶対他人に触らせない南風不競は激怒し、

懲りとして玉傾歓を花園の召使いにして、毎日ひどい目にあわせる。

 

<苦境>

 

寒煙翠の身分は四魌界・火宅仏獄の王女である。

彼女が探している親友、湘霊は、四魌界・殺戮砕島の若き王―戢武王の妹。

 

苦境に辿りついて寒煙翠はようやく湘霊が石像になり、六出飄英にいることを探し出した。

でもその呪術を解けるのは、湘霊が想う人(つまり楔子)しかできないという。

しかし楓岫は、自分は楔子だと認めない。

 

それで寒煙翠は楓岫の仲間に毒をやり、薬の交換で湘霊の呪術を解けるよう、脅かした。

しかたなく、楓岫は石像の前にやってきた。

呪術が解けると、湘霊は元の様子に戻った。

 

これで、楓岫は楔子だと明らかになった。

恋敵の楓岫に南風不競は強烈な嫉妬と敵意を抱く。

しかし、楓岫は愛を打ち明けてくる湘霊を拒絶した。

ただの友達として付き合おうと自分の気持ちを表明する。

 

それでも湘霊は諦めず、「あなたの側にいさせて、力になりたい」と望む。

武芸のできない彼女だが、特殊な治癒能力を持っている。

いくら楓岫に断られても湘霊はひたすら追いかけて、力を尽くして協力している。

そんな湘霊の報われぬ愛を、寒煙翠は切ない気持ちで見守っている。

湘霊のためなら何でもする寒煙翠は、実は二つの任務を受けて、苦境へ来たのだ。

 

その任務は「神の巻を奪う」と「楔子を殺す」だ。

 

【説明と人物紹介】

◎煙都では、男が「宮礼」(浄身とも言う)、つまり去勢することを受けるのは誇りに足ること(^◇^;)

◎血涙の眼:
伝説に曰く、血涙の目を持つ者は、絶世の才能を持ち、武術の頂点に達するという。



◎大宗師・古陵逝煙:
煙都のボス。血涙の眼の人を求め宮無后を手に入れて、自分の生涯をかける最高傑作にして育て上げた。

◎丹宮・宮無后:
「血涙之眼」の持ち主、元々煙都の人ではない。煙都に尊い地位を持つが、小さい頃から過酷な剣術訓練とむりやり宮礼をされたわけで、煙都を嫌悪し大宗師に逆らったりする。

◎朱寒:
宮無后に仕える少年。宮無后にとってたった一つの温もりのような存在。


YOUTUBE動画も貼り付けますが、ここYOUKUのほうが画質がよさそうです★(広告あり、繋がりにも少し時間かかるんですが)
http://v.youku.com/v_show/id_XNTkxMjYwNzg0.html?from=s1.8-1-1.2
YOUKUだと、翻訳は30秒の時点からとなってます。



古陵逝煙:「(ため息)お前、師匠である俺を殺そうとしているか?」

宮無后:「4859という数字の意味はお分かりになりますか?」

古陵逝煙:「いや」

宮無后:「それは、浄身宮礼を受けてから、たった5歳の私が(剣を習うため)無情楼に閉じこめられていた4859日のことです」

(宮無后の思い出)古陵逝煙:『資質に恵まれる天から賜った子よ、煙都の恩寵を受け、ただ今より浄身の大礼を行われるのだ。血涙の天賦をいかし、この先並ぶ者がないよう、「無后」という名をつけてあげよう。なお、「宮」の高位を授かり、その名は「宮無后」』 

宮無后:「あなたはこの先並ぶ者がないよう、丁寧に名前をつけてくださりました。だが私にとっては、この先というより、前に並ぶ者がないほうが本望です(古陵逝煙を殺る意を指す)」

古陵逝煙:「お前の従者の朱寒はまだ生きてるのか?」

宮無后:「どういう意味ですか?」

古陵逝煙:「従者が残り、主が先に死ぬ訳にはいかないんだろう」

宮無后:「あなたは自信過剰です」

声が冷たく、宮無后は動き出すと共に剣を出されている。点滅しているろうそくの明かりも消され、剣のつやだけが閃く。師弟二人は、真っ暗の闇の中に向かい合って対峙する。

古陵逝煙:「たしかな腕だが、今ひとつだ」

宮無后は再び剣を振るい、ものすごい勢いで古陵逝煙の目先に差し迫ってくる。

宮無后:「あなたほどの名師匠に恵まれたのは私の幸いでした。けど、私ほどの名弟子をとったのはあなたの不幸であろう」

冷窓功名(屋敷名)に、宮無后は朱剣を手に、凄まじい攻勢が絶えずにやってくる。
古陵逝煙は心の中で褒め称えていながらも、表に出さないようにした。

古陵逝煙:「だんだんつまらなくなってきたな。これぐらいじゃ、もう一度お前を閉じ込めてやらないといけないようだが」

その言葉に宮無后は顔をしかめて、静かに剣を構えている。

古陵逝煙:「やっと覚悟を決めたんだか」

古陵逝煙も古剣を手にして、これからは本物の戦いだってことを示した。

宮無后:「さあ、この朱虹三嘆(技名)で、私たちの生死が決まるのです」

古陵逝煙:「ちがう、お前の生死なのだ」

宮無后は飛び上がり、赤い花びらが綻び開くように、蝶が舞い上がるように、天地も鬼神も驚嘆するほど、三嘆の技を相次いで現せる。

古陵逝煙:「一式留神(技名)。手加減はしないぞ」

まさか三嘆の技が敵わぬ、その次の瞬間に、

宮無后:「私の負けだ・・・殺せ」

古陵逝煙:「剣者たるものは、剣を出す度胸が大事とはいえ、剣を収める気魄だって欠けてはならないものだ。さあ、剣を収めろ」

宮無后:「なぜ私を殺さなかったですか?」

古陵逝煙:「手加減しないと言ったが、命を取るとは言ってないぞ」

宮無后:「命を許してやったのは、私はまだあなたを脅かせるような存在でもないっていうのですか?」

古陵逝煙:「ああ、お前がここに踏み込んだ時、憂いにならないってことがわかったんだ。最初のあのため息は、お前があえて師匠を殺そうとすることにも、お前の負けがとっくに見えていたことにもさ。お前はまだまだ冷酷さが今一つ、沈着さも今一つ足りないんだ」

宮無后:「私の殺気がばれていたのですか?」

古陵逝煙:「しっかりと収められないかぎり、放つこともできないというのだ。心に思いが多ければ多いほど、勝ち目は少なくなる。よく考えてから、改めて俺に挑戦しろ」

《終り》

これからしばらく、大好きな宮無后のシーンを訳し続けようと思いますドキドキ
日本語おかしくてわからないとこがあったら教えて頂ければ幸いです(´▽`)

ちなみに宮無后のエンディングテーマ、美しい衣裳でお嫁さんみたいで一目ぼれでした(///▽///)


次は登場したばかりのシーンを翻訳しようと思います♪



最近、龍戩とその甥っ子の龍霞(侠菩提)と龍赮(赮畢鉢羅)に夢中です❤(◕‿◕✿)ドキドキ
龍霞と龍赮、双子で名前の発音も同じなんです(意味も同じ、朝焼けや夕焼けの光キラキラ
同音同義で面白いけど現実の人間なら親も子も困るだろ(笑)

今回の翻訳(1)は、創神篇下闕の第一話、赮の思い出の所にします。
土豆網は完全な動画があるので、土豆が見られる方はここをチェックしてください♪

(土豆リンク)http://www.tudou.com/programs/view/DZAWVHCGSik/

YouTubeの動画は短く編集されてしまってカットされた部分が多いですが・・・使うしかありません(´;ω;`) DVDお持ちの方はぜひDVD観てください★

ではまず、大好きなおじ様―龍戩の名称を紹介致します♪

蟻裳顧命・龍戩(りゅうせん)

蟻裳:経典「書経」から、蟻は黒、蟻裳は「黒い衣裳」という意味。
顧命:国の顧命大臣、兵権を司り国の安定を守る。

妖市の王の弟。判神殛たちに陥られて亡海で処刑された。深海主宰として復活。

(1)赮の思い出―なんて素敵なおじ様だろう☆∀☆(何だこのタイトル)



末法広漠の中、風は過去、現在、未来を吹き抜ける。歳月の答えは、菩提の光陰によって明らかになる。
禁固の地から踏み出した赮畢鉢羅は、仏縁に向かいながらも、心はまだ思い出に溺れている。

(昔・怪販妖市)

開天皇二世・龍漪:「双子は妖市の呪だ。わしは王として、この悪い兆しは許せるはずがあるまい。我が弟よ、双子は一国の災いをもたらしていしまうから、その許されぬ一人の子を殺したまえ」

龍戩:「兄上、子を殺すなんて倫理に背く大罪です。信用してくださるのなら、この子の扱いは私に任せてください。絶対に兄上の邪魔にならないようにさせます」

龍漪:「よし、この子のことはお前に扱ってもらおう。後悔なぞさせないでくれ」

龍戩:「畏まりました」

(龍戩と赤ちゃんの赮)

龍戩:「すまない。双子のことを人に気付かれないため、やむなく容貌を犠牲にして、命を助けるぞ。きっと痛いのがわかってる。でも痛みこそ生きている真実というのだ。そなたの額に青い鳥の印をつけよう。いつか、幸福の光を迎えられるよう願っている。(泣きもしない赤ちゃんに)ははは、本当にいい子だな。そなたは皇子の身分を捨てていても、苦労などさせはしない」

--------YouTubeは1分52秒のここからカットされた------

(妖市・庸流萍寓)

仰義:「顧命大臣様がわざわざ庸流萍寓にいらっしゃるなど何のご用でしょうか?」

龍戩:「これからこの子をよく育ててほしいのだ。袋の中に銀貨と薬が入ってる。半年ごとにこの薬を飲ませて、十八歳になったらやめる。覚えておくがいい、この子にもしものことがあったら、君の命で償なってもらう」

仰義:「この子はどなたですか?顧命大臣様が自らおいでになるほど大事な・・・」

龍戩:「余計なことを聞くな。必ず大切に養育する事だ」

--------1分53秒から-------

(十年後)

龍霞:「小鹿ちゃん、ぼくについてくるのだめだよ。狩人の矢に射たれちゃうから、早くお逃げ」

龍戩:「霞、戻って来なさい!すぐ前は王家の猟区になるんだ!霞、霞、どこにいるんだ?出て来い、勝手に遊んでるんじゃない!霞、そなたは・・・」(子供を茂みから引っ張り出す)

赮:「おじさんは誰?どうしてぼくここにいるの知ってるの?どうしてぼくの名前、赮って知ってるの?」(霞と赮は同音)

龍戩:「はっ?そなたは・・・」(青い鳥の印を見て、抱きしめてしまう)

赮:「おじさん、もう息苦しぃょ・・」

龍戩:「すまない、そなたは友人の息子にそっくりだ。会いたくてつい・・・失礼した」

-------3分07秒のここからカットされてる------

赮:「おじさんにこんなにも会いたく思ってもらえるその方は、幸せだね」

龍戩:「そなたはどうしてこんな姿に・・・仰義は?」

赮:「おじさんはなぜお父さんの名前知ってるの?ぼくに会ったことがあるの?」

龍戩:「私のその友人は、仰義のことだよ。彼は・・・元気?」

赮:「お父さんの友人なんだ!お父さんは5年前にもう亡くなってしまった」

龍戩:「そんな・・・でそなたはどうやって暮らしてきたんだ?」

赮:「毎日、3斤のキノコを採って澎親分に渡したら、食べ物と寝るとこをくれるの」

龍戩:「3斤ほど採られない時はどうする?」

赮:「それでも大丈夫。どこかの洞窟とかで寝る。今ちょうど、今日の寝るとこを探していたところなの。その茂みは暖かいよ。今の季節でキノコ少なくなってきたからね」
(龍戩は心痛く拳を固める)

龍戩:「そなたは友人の子だ。こんなひどい生活なんかさせられない。さあ、住まいを用意してあげよう」

赮:「でも親分は・・・もしキノコを採ってこないと、親分に殴られるんだよ。帰るの怖いよ」

龍戩:「私がいるかぎり、恐れることはない。これからは、そなたは誰の前にだって跪くことはない。わかったな?」

赮:「親分は怖いよ。おじさんは彼を倒せるの?」

龍戩:「おじさんは、問題を解決するには暴力など使わない。ここで待っていなさい。ちょっと支度してから、そなたの住まいへ連れていこう」

赮:「うん」

(ある唖者の老人のいる屋敷)

龍戩:「今日から、ここで住むといい。唖伯はそなたの面倒をみる。もう誰にも苛められることはない。おじさんも時々そなたに会いに来るよ」

赮:「おじさん、赮はおじさんが好きだ。だからもう来ないほうがいいよ」

龍戩:「どうして?」

赮:「ぼく4歳のごろ、占い師は言った。ぼくの背中にある七つの星は不吉な兆しで、親も周りの親切してくれる人もぼくのせいで死んでしまうというの。おやじは信じないで、翌年、本当に病気で死んでしまった。赮は孤独の定めなんだ。一人でも上手く生きていけるから、おじさんはもう来ないで、唖伯もここにいないで。でないとぼくのせいで死んじゃうよ」

龍戩:「仰義は水タバコを吸い過ぎて体を壊しただけの事だ。そなたのせいではない。占い師の言葉なんて信じるんじゃない」

赮:「その占い師はすごかったよ!ぼく小さい頃、顔が水痘いっぱいだった。でも占い師は、おやじが死んだら水痘が治るって。おやじが死んだ後、ぼくの水痘は本当に治ちゃったんだ」

龍戩(心の中で言う):(その時、赮の容貌を本当に破壊する事など出来るはずもなく、仰義にわざと水疱を生えさせる薬を使ってもらってたのに、まさかこんな意外な結果になっていたとは・・)

龍戩:「実は、おじさんも運命を占ってもらったことがあるよ。私が額に青い鳥の印がある子を弟子にしないと、災いを避けられないというんだ。おりよくそなたは青い鳥の印があるから、私の弟子になってくれないか?」

赮:「本当?」

龍戩:「もちろん本当だ」

赮:「ぼくで本当にいいの?」

--------3分08秒から-------

龍戩:「これからは、私はそなたの師匠だ」

(ある日、赮は字を書いてるところ)

龍戩:「赮」

赮:「師匠」

龍戩:「何してる?」

赮:「別に」(隠そうとする)

龍戩:「赮は字を書きたいんだね」

赮:「この前見た師匠が書いた字は綺麗だったね。師匠みたいになりたいなぁと思って」

龍戩:「一回見ただけで全部の字を覚えていたのか」

赮:「上手く書けなくて、正しいかどうかも分からなくて、記憶を頼りに書いてしまった」

龍戩:「赮はとても頭が良いんだな。なんでも教えてやろう。私より素晴らしい者になってもらうよ」

赮:「赮はいつまでも師匠みたいに素晴らしくはなれない」

龍戩:「謙虚はいいことだけど、まずは学問を身につけて、それから謙虚になって遅くない。さあ、字の書き方を教えよう」

千乗騎(樹の後ろから二人を見ている):「ふむ・・・」

--------4分15秒のここからカットされてる-----

龍戩:「お前、どうしてここに?」

千乗騎:「ずっとお前の後をつけていた。近頃、宮廷にいる時間が少なくなっていたからな。その子のためなのか?あの子はもしかして・・・」

龍戩:「赮の穏やかな生活を破壊する者は、何人たりとも許さない。お前まで敵に回したくない」

千乗騎:「陛下は邪推な性格なのだ。もしお前が第二皇子をそばにいさせることがばれたら、下心があると思われて罪を問われぞ」

龍戩:「兄上に知られるつもりはない。赮はもう妖市の皇子ではない。あの子は今も将来も、ただ私、龍戩の弟子という身分でしかいないのだ」

千乗騎:「こうして結局は自分の命まで葬り去るんだ。私は黙って見ているだけではいられない。お前は手を下せないのなら、私がやる」

(千乗騎の首に剣を当てる)

龍戩:「それはさせない」

千乗騎:「私たち何十年の友情よりも、あの子のほうが大切なのか?」

龍戩:「お前はお前。赮は赮。同列には論じられない。私のせいで今こんな生活を強いてしまって申し訳が立たない」

千乗騎:「今あの子がこの生活でないのなら、第一皇子が同じ道を辿っているのだ。どちらにしても、その中の一人だけは生きられる。お前はもうあの子の命を助けたから、これから何かあってもお前の責任じゃない。もうあの子と係わるな」

龍戩:「最初は罪ほろぼしの気持ちだけだったのに、一緒にいる時間が長くなればなるほど、もうあの子を放っておけない。この半年以来の感情はもう、ただの同情ではなくなってしまった」

千乗騎:「でもこのままではお前に不利の上、あの子だって危ない状態だ。知ってるか?お前はもう危険を察する鋭敏さを失っている。今幸いなことに気付いたのは私だ。もし判神殛の連中に知れたら、後の結果はどんなに危険な事か分かっているのか」

龍戩:「この秘密を守ってくれれば、誰にも知られる事はない」

千乗騎:「蟻裳よ!」

龍戩:「もう何も言うな。帰りの道は、私に付き合ってゆっくり歩いてもらおう」

(何日後、唖伯と赮の屋敷)

千乗騎:「お前は唖者で、字も書けないとは知っている。でも聞いてはいけないことを聞いた上に、見てはいけないことを見てしまったお前にどうしても安心できない。この薬は、お前を苦しませることはない」

-------4分17秒から-------

(唖伯は薬を受け取って呑む)

千乗騎:「死人だけは、永遠に秘密を守る」

赮:「あなた誰?どうして唖伯は跪いてるの?師匠は『人に跪いてはいけない』と言ったんだ。だからぼくはしない、唖伯もしないで。さあ、立ち上がって」

(唖伯は赮に拝礼する)

赮:「ぼくに拝礼するなんていけない。礼をあなたに返すよ。返さなくては(赮はぬかずく、そして唖伯を抱きつく)やっとぼくに抱きしめさせてくれたね!」

(唖伯は息が絶えた)

赮:「唖伯、どうしたの?唖伯!唖伯に何をした?悪者、唖伯を殺した!悪者だ!!」

千乗騎:「彼を殺したのはお前だ。またここにいるならば、お前の師匠までひどい目にあう。もう戻らないで遠くの所へ行くがいい。でないとお前の師匠も不幸になるにちがいない」

赮:「師匠が大好きだ。師匠を不幸になんかさせたりしないよ」

千乗騎:「残念。お前の身分と宿命は、一生孤独の定めだ。お前のそばにいる者は皆災いにあっていく。目の前の唖伯はその証拠だ」

赮:「あ・・ぼくは疫病神だ。本当に疫病神なんだ。あぁっ・・・!!」

千乗騎:「これはお前の宿命。恨んだ所で仕方がない」

幸福は苦痛の変貌だ。どれだけ甘美なものであっても、糖衣が剥がれたら、本質は残酷なだけ。

(2)赮の思い出―なんてかっこよてく素敵なおじ様なんだろう(もう・・)

琴箕の治療を受けている深海主宰と赮。22秒の所から思い出の部分だけ訳します☆



赮:「師匠、師匠♪」

(二人の会話の声が聞こえる)

龍漪:「そなたが、庸流萍寓の子供を弟子にしているといううわさ、本当のことなのか?」

龍戩:「誰がそんなことを」

赮:「師匠~♪」(近づく)

龍漪:「誰が言ったのかどうでも良い。そなたには自分の身分をしかと覚えておけ」

龍戩:「それはただの冗談にすぎません。庸流萍寓の子供など、私の弟子になる資格はありません」

龍漪:「ならば良いが・・そなたはいつまでも、わしの子一人の師匠でなければならんのだ」

龍戩:「当然です。それではお見送りいたします」

(赮は姿を隠して泣く。龍戩は琴に戻り席につく)

龍戩:「そこにいるのは知っている。何も聞くな。自分の心で答えを探すのだ。時々、人の言葉は相手によって変わる。言葉が変わっても、心が変わったわけではない。むしろ他人に破壊されないため、最も大切な真心を隠しているというものだ。心でよく聞くのだ」

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今回は、せっかくの機会でウリさんに全文みて頂きました(*≧∇≦*)
お蔭さまで素敵なおじ様の言葉をおじ様らしく伝われました♪
次回からはまた私の変な日本語に戻してしまいますσ(o'ω'o)