霹靂チャネルの番組の宮無后を紹介するダイジェストシーンを翻訳します。ダイジェストなので会話は繋がらないところあります。
【用語と人物紹介】
◎師尊:師匠の敬称。
◎丹宮・宮無后:別黄昏の息子。本名は別賦。愛称「賦児」(子供の名前の後ろによく「児」をつけて親しく呼ぶ)

◎大宗師・古陵逝煙:煙都の大ボス。宮無后の師匠。

◎西宮弔影:宮無后の兄弟子。大宗師に忠実に従う。

◎朱寒:宮無后の従者。純粋な少年。

◎氷王・玄冥氏:氷楼の主。超優しい人。

◎別黄昏:宮無后の生き別れの父親。宮無后に再会して、息子を煙都から取り戻そうとする。

◎歩武東皇・戚太祖:別黄昏の上司及び恩人。別黄昏を騙してその息子を大宗師に捧げた。

この動画の15分10秒~36分15秒です。
古陵逝煙:『資質に恵まれる天から賜った子よ、煙都の恩寵を受け、ただ今より浄身(去勢)の大礼を行う。血涙の天賦をいかし、この先並ぶ者がないよう、「無后」という名をつけてあげよう。なお、「宮」の高位を授かり、その名は「宮無后」』
ナレーション:『丹宮・宮無后、煙都の武術の奇才。生まれつき右の目に血の涙のようなあざがついている。しかし、この“血涙の目”の持ち者は抜群の武術の天賦を持つがゆえに、宮無后の運命はかき乱されてしまったのだ。
宮無后は本来別黄昏の息子―賦児だったが、その血涙の目の才能が狙われて、戚太祖と煙都の交換条件となって、(2歳の年で)大宗師の手に落ちた。過去を忘れた賦児は、煙都の大宗師―古陵逝煙に育てあげられ剣の奇才―宮無后となった。』
古陵逝煙:「朱寒、余計な事を喋りおったな」
朱寒:「あ・・・」(震える)
宮無后:「あなたが朱寒に傷ひとつでも負わせるなら、私は徹底的にあなたを後悔させますよ」
古陵逝煙:「は!俺にこのような言いぐさをしながら生きていられるのは、お前一人しかおらん。お前は俺の生涯をかけた最高傑作だから、わがままに振舞うのは許してやろう」
ナレーション:『ただこの十何年間、煙都に奪われた自由と将来、加えて水蛍児の死のゆえに、宮無后は大宗師と煙都の全てに対して、解けようにも解けない恨みを持っている』
古陵逝煙:「お前、師匠である俺を殺そうとしているか?」
宮無后:「4859という数字の意味はお分かりになりますか?」
古陵逝煙:「お前の従者の朱寒はまだ生きてるのか?」
宮無后:「どういう意味ですか?」
古陵逝煙:「従者が残り、主が先に死ぬ訳にはいかないんだろう」
宮無后:「あなたは自信過剰です」
宮無后は飛び上がり、赤い花びらが綻び開くように、蝶が舞い上がるように、天地も鬼神も驚嘆するほど、三嘆の技を相次いで現せる。
古陵逝煙:「一式留神(技名)。手加減はしないぞ」
宮無后:「私の負けだ・・・殺せ」
古陵逝煙:「剣者たるものは、剣を出す度胸が大事とはいえ、剣を収める気魄だって欠けてはならないものだ。さあ、剣を収めろ」
古陵逝煙:「よく考えてから、改めて俺に挑戦しろ。弔影、行こう」
ナレーション:『宮無后は大宗師に逆らいながらも利用し合うような師弟関係でい続ける』
(宮無后と百里氷泓の戦い)
百里氷泓が刀を振るいあげたとたん、赤い光は旋風になって、周りの物全て巻き込みそうな勢いで、瞬く間にー(宮無后は百里氷泓を殺った)
ナレーション:『煙都の謀をよく知っている宮無后は、氷楼仲王(王の弟=百里氷泓)の死を利用して、わざと煙都の陰謀をばらして、古陵逝煙の計画を狂わせる』
古陵逝煙:「師匠である俺にこう冷たく接するな。風(一剣風徽)は既に百里氷泓を殺してないと公表したんだ」
宮無后:「かまいません。それぐらいの事は煙都の大宗師にとっては、厄介な問題でもなんでもないでしょう」
古陵逝煙:「この件は、師匠の俺が後始末をつけてあげてやろう。だが、次はない」
宮無后:「つまりあなたの弟子であってよかった・・・ということですか」
古陵逝煙:「は!」
宮無后:「いかがです?この血涙の目、綺麗ですか?」
古陵逝煙:「類を見ない美しさだ」
ナレーション:『宮無后は大宗師の入念に育てられた弟子として格別に重視され、いろんな特権を享有しているけれども、その血涙の目は時々、自分はただ煙都の大切な芸術品にすぎないということを思い知らせる』
(ある日、宮無后は朱寒が父親の病気に心配してるのを察して、さりげなく家に帰らせようとする)
朱寒:「若様、そろそろご入浴の時間です」
宮無后:「今日は私に仕えなくていい、明後日まで休んでなさいって言ったでしょう?」
朱寒:「でも若様に仕えるのは僕の務めです・・」
宮無后:「帰れ。明後日になったらまた戻って来い」
(三日後)
朱寒:「若様、本当にありがとうございました。この3日間のお休みをくださったおかげで父親の最期を見届けられたのです。このご恩は一生忘れません」
ナレーション:『煙都の非情さと正反対に、朱寒の純粋さは宮無后の心を慰めた。この無慈悲な煙都にでもかすかな温もりを感じられる。
大宗師の謀が捗るにしたがって、宮無后は戦雲界の鳳座―朝天驕を抹殺する任務を務める』
威圧感を覚え、身を構える朝天驕は思わず凰刀をきつく手に握った。宮無后はゆっくりと右の手を上げ、剣を鞘から出させるやいなや、剣を激しく交える音が響き渡る。
宮無后:「ずいぶん手間がかかる。うっとうしい」
うっとうしいと言いつつ、赤い姿が見えつ隠れつして、やがて朱剣が振り下ろして(朝天驕を斬った)
ナレーション:『任務を果たして、宮無后は古陵逝煙の手強い相手を除く同時にわざとトラブルを残していった』
古陵逝煙(朝天驕の首を見て):「この傷・・・!なぜ風の技ではなかったんだ?」(風に濡れ衣を着せるように言いつけた)
宮無后:「誤解してしまって申し訳ありません。私の剣術を試す機会にするんじゃないかと思い込んで、だから風の技を使わなかったのです」
古陵逝煙:「言い訳をするな!」
宮無后:「私はこの失態をどう挽回したら良いのでしょうか?」
古陵逝煙:「白々しい嘘を吐くな!本当は俺に対して、どのようにお前の人生の償いをさせるか聞いていたのだろうが」
宮無后:「いいえ、そんな」
古陵逝煙:「閹侍、いるか」
閹侍:「大宗師様、西宮様、丹宮様、お呼びでしょうか?」
古陵逝煙:「さっさと朝天驕の体を捜してくるんだ。必ず」
閹侍:「はあ」
(氷王・玄冥氏は途中で宮無后に遭遇)
玄冥氏:「ん?お前は、宮無后」
宮無后:「あなたの命を古陵逝煙は望んでいるのだ。あなたの氷楼もな」
玄冥氏:「氷楼!」
ナレーション:『宮無后の意外な行動により、大宗師と氷楼の盟約が徹底的に破られ、戦いの時刻は早まってしまった』
地獄への扉は目の前に開かれ、迫ってくる剣に玄冥氏の体を貫かれた。
玄冥氏:「あっ、お前・・」
玄冥氏はありったけの力を爆発して朱剣を体から抜かせた。宮無后もその襲撃を受けて後ずさりした。
ナレーション:『氷楼は煙都に襲われているとのことを知って、氷王は思わず自分の身も危険に晒すほどの力を爆発した。宮無后はその異変を防ぎかねて意外と敗北した』
玄冥氏:「早く氷楼に戻ろう」(宮無后を虜にして連れて去る)
(玄冥氏は宮無后を人質にして妹を取り戻そうとするが、大宗師は玄冥氏の氷矢を狙ってるから交渉が滞った)
玄冥氏:「お前を人質にさえすればきっと私の妹を取り返せると思っていた。けど、お前の師匠からの返事は意外にもその反対なものだった」
宮無后:「勝手に思い込んだりしないで。煙都の一員として、犠牲にされる覚悟くらいはとっくに決めていたんだ。今となってもう師匠を脅かすなんてできないだろう。私を殺して、将来の災いを断ち切るがいい。私を生きさせておいたら、氷楼はきっともっと惨めになるんだ」
宮無后:「玄冥氏、あなたはあの人みたいな冷酷な人間ではない」
ナレーション:『氷王は宮無后に忠告をしてから牢獄を出たが、宮無后は思案をめぐらせて煙都に戻る機会を待っていた』
指令が下ると、氷の姫と宮無后の二人は同時に両端より吊り橋を渡り、橋の向こうへ向かっていく。
ナレーション:『落日懸橋で、煙都と氷楼両方は人質の交換が行う』
二人がすれ違ったところ、(宮無后は姫に不意打ちを食らわせた)
玄冥氏:「王妹(王が自分の妹を呼ぶ呼び方)あ!」
悲鳴が聞こえて、事態が一変すると、大宗師は急場しのぎに吊り橋を破壊した。
ナレーション:『思いもよらず宮無后が氷楼の姫の隙を突いたため、二つの国の同盟は終わりを迎えた』
古陵逝煙:「宮無后、引け」
三分春色(氷楼の地名)の外に、氷楼の残存者をせん滅するため煙都の大軍が攻めてきたところを龍宿と穆仙鳳が援助の手を差し伸べた。
ナレーション:『この戦いの果て、宮無后は思いがけない死別に直面する』
龍宿:「返すよ」
ほこを交えて間もなく、冷たい剣に命を取られ瞬間、ある強大な結界が張られて、その攻撃を受け止めた。そこに一人の雄々しい姿がいて、その場にいる全員を震撼させた。
西宮弔影:「鬼荒地獄変」
事態が急変して、鬼荒地獄変の怒号に「鬼言」の結界が爆裂して、宮無后は真っ先に衝に当たってしまい、剣を振って衝撃を受け止めようとする。
ナレーション:『悪鬼三凶の参戦により、形勢がたちまち引っくり返って、西宮は重傷を負って死にかかっている』
涼守宮:「西宮よ!」
宮無后:「もう動くな」
西宮(血を吐く):「ここを引くんだ」
宮無后:「・・・わかった。引こう」
(煙都)
西宮:「師弟(弟弟子)」
宮無后:「師兄(兄弟子)」
西宮:「師弟、私たち師兄弟の間に愛情は薄かったけど、師尊の代わりに、この命で君の人生の償いをする・・いいな?約束してくれ」
最後の願い。
最もできかねる約束。
承諾をもらえずに、西宮は最後の心残りを抱えたまま最期を遂げた。
(部屋に)
宮無后:「師兄、あなたはひどい。そんな残酷な願いを言い出すなんて。あなたは私の立場になれば、そんな約束なんてできたものですか?誰であっても、人の人生の償いなどできないのに」
荼蘼花(イバラ牡丹)の香りが散って、ろうそくの明かりも消えた。水晶瓶の中の蝶だけはどれほど飛び回ってあがいても、死ねまで水晶瓶の中のままだ。(宮無后泣く)
ナレーション:『西宮弔影の死に、宮無后は大きなショックを受けた。ただ西宮の最後の願いは宮無后にとってやはり承諾できるはずのないことだった』
(文は長いからもう一度動画入れます。ここは27分20秒から)
宮無后:「絶対西宮の仇を討つよ」
西宮の敵を討つため、煙都は鬼荒地獄変に攻撃を仕掛けた。
そこである偶然の出会いで、宮無后の人生にもう一つの震撼をもたらした。
最後のチャンスに必死の一撃をして、爆音を轟かした。
ナレーション:『鬼荒地獄変が聖嬰主を守るため、命がけの手痛い一撃を与えた。そこで重傷を負った宮無后を別黄昏は助けた』(別黄昏は宮無后を連れ去った)
涼守宮:「ちくしょう」
塔の下に立ってて、静かに塔鈴の音を聴く。
塔の下の人は、鈴の音に安らかな気持ちになる。
人の前の塔は、昔の幼い姿を忘れたことない、過去も、今も。
別黄昏:「長く立ってては良くないよ」
宮無后:「この鈴の音を聴くと心が落ち着いてくる。こうして聴いてるうちに、なんだか嫌なことを忘れられて」
別黄昏:「もしも・・・この世に一人の家族がいるとしたら、煙都を離れてあの人と一緒に暮らそうと思わないか?」
宮無后:「いいえ、家族よりも、私には一人大切な人がいるから、煙都に戻らなくては」
別黄昏(心の中):「どれほどお前の前に父親であることを打ち明けたかったか・・・でもこんなに長くも離れていたから、私のことを受け入れてくれるか恐ろしくて、一体どうすれば良いのだ・・・」
ナレーション:『怖くて真実を打ち明けるのをためらっていたが、親子の血の繋がりは切っても切れないゆえか、そのうち宮無后は全てを理解した』
(別黄昏と大宗師は宮無后を争い合う)
草亭にいる二人、夜中の月の光は冷たく、虫の鳴くことをやめ、やがて月光は黒い影に隠れてしまい、いきなり剣が走り、静寂を破った。
ナレーション:『苦心して育ててきた血涙の目を失いたくない大宗師は、陰険な罠をしかけて再び宮無后の心にわずかにある温もりを奪ってしまった』
別黄昏:「来てくれたな、宮無后」
宮無后:「うん」
古陵逝煙:「わが可愛い弟子よ、ちゃんと見ていたか?この世の美景はみんな血を流さないと得られないものだ。よくわかったか?」
宮無后:「師尊、ありがとうございます」
(部屋に)
(思い出)古陵逝煙:『お前はまだ冷酷さも、沈着さも今一つ足りないんだ。しっかりと収められないかぎり、放つこともできないというのだ。心に思いが多ければ多いほど、勝ち目は少なくなる』
宮無后:「朱寒、大宗師が言った。私は冷酷さも、沈着さも今一つ足りないんだと。こんな私である限り、乗り越えることはできない、彼に勝つことができないのだ。もし私が自分の弱みを乗り越えたら、君は喜んでくれるか?」
朱寒:「もちろんです。若様の喜びは、朱寒の喜びです」
宮無后:「ありがとう。朱寒」(剣で朱寒の胸を刺す)
ナレーション:『何度も大切なものを奪われてしまった人生を送ってきた宮無后はついに心を鬼にして朱寒を殺した。朱寒の死によって、宮無后はとうとう無心無情の芸術品になりきったということを告げる』
心の最後の温もりも捨て、これからは冷酷に、沈着になれた。
(古陵逝煙と宮無后の決闘)
古陵逝煙:「この長い間、お前のことをこんなに可愛がっていたのに、どうしてわかってくれないか?」
宮無后:「あなたの愛は残酷すぎます。あなたは他人の生死を支配できる権力をひけらかすため皆の体に傷跡を残して弄ぶ。だが私はもうそれはごめんなのです」
古陵逝煙:「一式留神」
一式留神の技で剣を交えて、火花を散らした。
古陵逝煙:「この技にぶつかっても剣を落とさないとは、師匠として嬉しいよ」
宮無后:「目の前にあなたのような高山がいたから、諦めずにここまで来ました」
心は深海のように沈着で、息は川の流れのように静かで、宮無后は剣を振るい、瞬く間に、
宮無后:「丹虹斬」
古陵逝煙:「天人三剣―人剣」
人剣の力は海をも震わせるように爆発して、
古陵逝煙:「お前の肩は貫かれたぞ。このままで戦えるか?」
宮無后:「この十何年を経て、もう痛みはなんのものか忘れました。あなたさえ殺せば、もう他に何も構わないんです」
最後の一剣で、暗闇の中で勝負を決めた。
宮無后:「これはあなたの天剣」
古陵逝煙:「これは、お前の、伝説曰く天神でも人間でもなく、陰でも陽でもない、剣術の頂点なのか?はははは・・・これこそ俺が一生をかけて求めていた傑作そのものさ。宮無后、よくやった。これでお別れだ。さらば、宮、無后」
さらばと言って、崖から落ちて海に沈んでいく。
この一瞬、宮無后の血は痛みを、涙は喜びを物語っている。
師弟でもあり敵でもあるよう二人でいたが、この瞬間、血涙の目は一体誰のものかわからずに何もかも波の音に消えていく。
宮無后:「あなたの言う通り、私は生きている限り、煙都の不死の光輝を象徴してい続ける。この身には永遠に煙都の印がついているから。いつまでも・・・いつまでも・・・ははは」
(部屋に戻って、ベッドに置かれた朱寒に)
宮無后:「君のそばにいてあげる。思い出にいよう。この逝ってしまった温もりにいよう。この慈しみのない処に、こんなに大切な縁に出会えたとは。煙都よ煙都、あなたはいつも最も恐ろしい姿で現しながら、私に最も貴重なものを賜った。あなたを憎むべきか?朱寒、君は寝ているよね?心配なんかいらない。もうどこにも行かないから。こうして、君が寝ているのを見守って、ずっと・・・ずっと」
もう涙も悲しみもない、周りには静かに返っている。
その瞳に、感謝の言葉がいっぱいで、それらは全て黄泉の世界で伝えるだろう。
(部屋を燃やして自害する)
飛んでいった蝶は、自分の天地がみつかる。しかし失われた人生はもう取り戻せないものだ。
(終わり)