1.【競花亭の誼】



老人:「君は最光陰の友人だったのか?あの時の人たちはまだ生きているんだよな」

杜舞雩:「彼らのことをご存じですか?」

老人:「話は長いけどな」

老いた声は、その遠い昔の話を述べ始める。
瑯華宴で結ばれる因縁は、長い歳月を経ったとしても、恩讐の結びは未だに解けそうもしない。

(競花亭に)

暴雨心奴:「九千勝様がお誘いを受けてくださるなんて、光栄の至りです」

九千勝:「いいえ、そんなに硬くならないで。瑯華宴の席で話せて楽しかったし、君の誘いならもちろん喜んでお受けするよ。今日は私に何の絵を見せてくれるのかな?」

暴雨心奴:「九千勝様が聞いたんですね。心奴の方術はどこの先生から修得したかと。その時心奴は答えられずにいた・・・実は、先生などいませんよ。全て、心奴自分がこの絵から会得したものです」

九千勝:「ほぉーこの絵の模様はかなり複雑で、横から見るのと、縦から見るのと、それぞれ意味がありそうだし、よく見つめると、千万の炎の目が燃えているようにみえてしまう。模様は相当深妙とはいえ、この絵から奥深い武学を会得できるのは、心奴しかいないのね」

暴雨心奴:「ゴホッ(照れ隠そうと咳払いする)絵に対する感応は人によって違うものですね。たぶん心奴は生まれながらに画像に感受性が強いおかげで、この絵の伝えている意味をよくわかれるだろう。この絵には、武学のほかに、神様の意思も伝われているんですよ」

九千勝:「どんな意思なのかな?」

暴雨心奴:「神様の涙は雨となって人世の不幸を哀れむのです。それをわかったからには心奴は、神様のために世の中の涙を全て刈り入れ、この世に涙がなくなるようにすべきじゃないかと」

最光陰:「涙は慈悲の証だ。心の優しい人だからこそ涙を流すんだろうな。涙は必ずしも不幸の意味と限ったことじゃない。特に感動で流す涙には貴重な意味がある。俺の故郷では、感動で心動かされた涙こそ、時間に抗える・・・」

暴雨心奴:「キミさぁ、何しにここまで来たわけ?」

最光陰:「彼に会いに」

九千勝:「どうしたの?ごめん、最光陰と用事があるので、また今度ね」

暴雨心奴:「最光陰!」(机を覆す)

(被災区域)

最光陰:「こんな時こそ、時間が消え去るのを痛感するところだ」

九千勝:「あ、早くここの人たちを助けよう」

老人:「あの頃、その二人は被災地に奔走して、たくさんの人を助けた。九千勝は更に自分の影響力を使って、被災者たちの生活を落ち着かせる。このような高貴な方はこんなに庶民を愛するなんて思いも寄らなかったんだ。君はそのお二人に知り合えて、生き甲斐があるだろうな」

杜舞雩:「同感です」

老人:「これから東苑のお掃除に行くから、ここでゆっくり休みなさい」

2.【暴雨と綺羅生の再会―その1】



時間城へ急いで駆ける綺羅生は、途中で、

暴雨心奴:(詩を吟ずる)(文語詩は翻訳不能で省略します汗

綺羅生:「ん?この声は」

暴雨心奴:「聞き覚えのある声だね。見覚えのある顔だね。さぁ、傘をどうぞ。少しの間ボクに付き合って一緒に歩いてもらうよ。ある人はボクにこう言った。大雨の中を歩く時は、最も心と天地の交流ができるところだ。なぜなら・・・」

綺羅生:「なぜなら雨の音は、外界の音を遮り、道を行く人々は散り散りになって走り去る。一人だけ残されたこのひと時は、大雨の音はまるで空が私に奏でるソロのようで」

暴雨心奴:「美しくて寂しく・・・」

綺羅生:「お前は・・・誰?どうして私が大雨についての感想を知ってるの?」

暴雨心奴:「あなたはこの雨の思い出を覚えているのね。嬉しいよ・・・たとえボクのことを忘れているとしてもね」(綺羅生の顔を触れようとする)

綺羅生:「お前・・・一体誰だ?」

暴雨心奴:「あなたは光陰の跡を辿り、ボクは綺羅の輝きを追い求める。殺してしまいたいぐらい絡み合っていたあなたにやっと再会できて、心奴は会いに来ないわけがないでしょう。ボクの親愛なる九千勝様」(綺羅耳にキスする)

綺羅生:「その耳が・・・・暴雨心奴」

暴雨心奴:「心を痛める記憶が甦ったのね。ははは、この世でまたあなたに出会えた事は、ボクにとって怒りでもある同時に喜びでもあるんだよ。ねえ、ボクたちは、競花亭の時の誼を続けられるのかな?」

綺羅生:「修練の頂点に達した綺羅耳は、特異な脈が心に繋がっていて、外力で簡単に傷つけたりなんかできないはずなのに、お前は毒を使って私の耳を千切ったあげく、魂まで消し去ろうとしていた・・・こんな残虐な手段を使うほど私を憎んでいたのか?どうして?」

暴雨心奴:「憎んでいただって?親愛なる九千勝様、それは貴方の勘違いというものだよ。これはボクのあなたを愛する愛し方なのさ。あのごろ、あなたの耳には一対の心魂を秘めていると言ってくれた時に、絶対ボクのものにすると誓った。あなたを愛するためなら、悪魔との取引さえ惜しくない。そしてボクは僵心毒を手に入れた。これは憎しみと呼べるのかな。ボクたち二人が心を合わせられないなんて残念すぎるよ」

綺羅生:「お前と付き合ったことを後悔してるの。お前はもう気が狂ってる」

暴雨心奴:「ご指摘ありがとう。でももっとやるよ。ボクはね、漂血孤島で最光陰の秘密をみつかったのよ」

綺羅生:「何の秘密?」

暴雨心奴:「アイツの事になるとあなたが逐一緊張するのが、すごく気に食わないよ。決めたさ、この秘密を最光陰の目の前に晒してやる。アイツに再び死亡の味を味わわせてやろう。ははははは」

綺羅生:「暴雨心奴!しまった!さっそく漂血孤島へ」

※ 最光陰が自分の死を思い出したら、泡になって消え去ることになる。だから小蜜桃はその死体を洞窟に埋めて隠している。

※ 暴雨が吟ずるのは、「少年心」という宋朝の詩(詞)です。
この詩は、胡桃の中に、仁(人と同音)が二つあるのを隠喩として、愛する人の心の中に、もう一人がいることの恨めしい思いを述べる叙情詩です。


3.【暴雨と綺羅生の再会―その2】



森の中、二人は風を切って走る。目的は、漂血孤島。

綺羅生:「止めて」

暴雨心奴:「ははははっ、さぁボクを追ってくるといい!君に追われているこの時だけは快感を得ることができるんだ。ボクをもっと追っておいでよ!」

(洞窟)

暴雨心奴:「ん?なくなった」

綺羅生:「お前」

暴雨心奴:「ふん、ごまかすなよ」(地面を崩し、最光陰の死体を晒し出す)

綺羅生:「最光陰」

この悲劇的な結末をとっくに知っていたものの、最光陰の死体を目に入ったとたん、綺羅生はやはり悲痛を抑えられずに苦しむ。(最光陰を抱く)

突然、雷のような力は最光陰の身から絶えずに湧き上がって、綺羅生の力を吸収していく。
後ろに暴雨は戦鎌を高くあげ、目の中に残酷さとなんともいえない感情を秘めている。

暴雨心奴:「最光陰を抱くなんて、ボクが許さないよ!」

綺羅生:「彼を傷つけたりなどさせない!」

暴雨心奴:「彼はもう死んでるんだよ?君だって分かってるんだろ?もう死んでるんだよっっ!!」

綺羅生:「彼がどんな状況になろうとも、私が力を尽くして最光陰を守ってみせる」

暴雨心奴:「ははは、ならばボクはもうキミを救えないようだね。さぁどこへでも隠れるがいいよ。最光陰を殺した後に、君も殺してやるさ」

綺羅生:「絶対に何人たりとも君を傷つけさせなんかしないからね」(最光陰を埋める)

4.【暴雨心奴の盟友】



前書き:玄囂太子の命令を受けた暴雨は、随遇(玄囂の息子)連れて帰るために学堂に来ている。そこには随遇の先生である廉荘がいる。

大雨がザアザア降る。暴雨心奴は殺意を込めた冷たいまなざしで、廉荘と符去病に向き合っている。

暴雨心奴:「親愛なる盟友よ。ボクと一緒にゆっくりお茶でもしようじゃないか」

廉荘:「何者だ?知らないよ」

暴雨心奴:「構わないさ。ボクが君を知っていれば十分だからね。どうして君を殺さないか知ってる?はは、恋敵の恋人こそがボクにとっての盟友だからだよ。君を生かしておけば、最光陰は九千勝につきまとったりしないだろうからね」

廉荘:「何言ってんの?わかんないよ。一体何をするつもりだ?」

暴雨心奴:「ははは・・・随遇を連れていくから、その子を渡してもらおう」


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今回もまた、ウリさんにたくさんの日本語を修正して頂いて感謝いっぱいですヾ(*´∀`*)ノドキドキ
次回からも助けて頂ければと思いますが、とにかく、完璧な日本語だったらウリさん音譜変な日本語だったら私あせるということで読んだらすぐわかるものですね(笑)

暴雨は変態でありながらも、照れたりする時もあって可愛いーと思ってしまったところです(*≧∇≦*)「恋敵の恋人こそがボクにとっての盟友」という名言にも爆笑しました♪♪メラメラ


黄羽客:「暴雨は祆撒舞司の身分として、真相を見つけ出す方法を示した。最光陰は疑いなく、祆撒符水(呪符の灰水)を飲んでから、文家のお嬢さんの魂と対質するために、暴雨の指定された場所に向かった。ところが、祆撒符水は毒だった。最光陰の功体(修練によって体の中に蓄えてきた力)はさんざん打ち砕かれて、そのまま暴雨に捕られてしまい、十八地獄陣の餌にされ、九千勝の到来を待つ」

九千勝(手紙を読んで):「暴雨心奴!」

風が怪しい煙を散らばし、視界はぼんやりしている。
荒野に数えきれない敵に囲まれ、これが最も恐ろしい、凄まじい十八地獄陣なのだ。

たった一人、刀を両手に、無尽の血の海を通り過ぎて前進し続ける。波を蹴立てるサメのように、獰猛なトラのように、勇ましい姿はついに敵陣を突破し、陣の中心に入ってきた。

暴雨心奴:「今までこの十八地獄陣の中心に突入した人は君しかいない。さすが刀神だね。でも君の力に満ちたその綺羅耳は、毒煙に侵されてもう利けないんだよ」

九千勝:「最光陰」

最光陰:「お前・・・なんで来た・・・」

九千勝:「暴雨」

暴雨心奴:「ははは、さぁ怒るがいいよ!君の笑顔がなくとも、怒りさえ甘美なものとして受け取ろう。怒って、ははっ!怒ってよ!」

戦いの騒音がもう耳に入られないけれど、心臓の鼓動だけは激しく、鼓膜を突き破りそうで激痛を覚えながらも、戦意がちっとも減退してはいない。
今倒れたら、二人とも終わりになると知っているから。
自分が死んでも、親友に生きる道を開くのだ。

不気味な魔声は聴覚の失った耳を突き抜けて、耳ざわりな音が九千勝の耳を裂け割れるかのように斬りつづけて、死亡の楽音しか聞こえていない。目の前に邪術で身を守る人は、斬られてもまったく傷つけはしない。

暴雨心奴:「君がいくら抗ってもむだだろう。ボクの邪術と宿命は君が永遠に乗り越えられない壁だからね」(九千勝の体を刺し通す)

暴雨心奴:「君は結局のところ、ボクに証を残すことになるんだ、さぁボクに残してよ!(綺羅耳を剥がす)はははは~」

最光陰:「九千勝!あ~~~(縛りから抜け出す)死なせない、お前を死なせはしないよ」

暴雨心奴:「逃すものか、黄泉への道に君たちを一緒に行かせたりしないよっ!九千勝の魂は飛び散って消え去る定めなのだからね」

猛烈な勢いで戦鎌を何回も何回も振り下ろし、それでも厚い友誼を断ち切ることができない。

暴雨心奴:「ボクが絶対に一緒になんか行かせない!」

危機一髪のところで、一陣の強い風が吹いて、砂塵を巻き起こし、あっという間に九千勝と最光陰の姿は消えている。

暴雨心奴:「杜舞雩!これがあんたの慈悲か?あああぁぁー」

北狗:「あああーーーー」(飛び出す)

黄羽客:「おい、話はまだ終ってないよ」

落葉は飛び交って遊ぶ。その中を歩く人はどうすればいい?

北狗:「頭が痛い・・・痛いよ」

小蜜桃:「頭じゃなくて、心が痛い、ってことでしょ」

北狗:「俺とあの人の間に、こんなに深い絆があったとは・・その親しみを感じるのも、前世の絡みからだ。なのに俺は、その恩義に報うどころか、あの人に俺の代わりに一生時間樹を守らせてまで・・・今のこの身では時間城に入られない、あの人を取り替えるのできない・・・もう報えない、報えないんだよ」

黄羽客:「ほら、話はまだ終ってないってば。あの罪深い暴雨の始末はどうなったか知りたくないか」

北狗:「ふん!きっと俺にめちゃめちゃに斬り苛まれて死んじゃったぜ」

黄羽客:「違うよ。お前はあれから姿が消えた。暴雨は誰でも殺せない悪魔のような存在だから、一剣風徽と煙都大宗師は二人の力を合わせて、やっと暴雨を捕まえて永遠に監禁していく」

北狗:「永遠の監禁でその罪は消せるものか」

黄羽客:「俺は答えない」

北狗:「ヤツは今どこにいる?」

黄羽客:「彼は今でも、お前と九千勝の間に絡み合っている」

北狗:「あ・・・はははっ・・・」

笑い声なのに、せき上げるように聞こえて、人生の切なさをあざ笑う。
記憶に欠落した過去を必死に頭の中に寄せ集めるしかできないでいる。

〈補足〉

十八地獄陣の直後、最光陰は死にかけている九千勝をおんぶして急いで時間城に戻り、「転生術」で九千勝を救うのを求める。しかし九千勝が時間城の人間ではないから、転生術が使えないと飲歳は言った。そのため最光陰は自分の心臓を取り出し、九千勝に与えた(これは、綺羅生は“双心”→二つの心臓を持っている由来)そして契約を結び、永遠に時間樹を守ることとなっている。

心臓がなくなった最光陰は逆時計を依頼して生き残る。これから彼は、29歳、つまり元々死んだはずの年になると、逆時計の力により19歳に戻る。だがそれにつれて、この10年間の記憶も全て失ってしまう。
このように繰り返しまくる長い年月に飽きた最光陰は、時間の束縛から逃れたくて時間城を去った。小蜜桃に出会った後、自分らしく自由に生きようと、逆時計を捨て死亡を迎える。

思いもよらず、時間城の「魄冠」が最光陰の魂に本物と変わらない「体」を賜った(これは北狗と名乗る最光陰と最光陰の死体、両方同時に存在するわけである)
しかし彼は、過去をも自分の死をも忘れ、ただただ、親しみを感じる九千勝の面影を捜し続けて、そして綺羅生の前へやってきた。

やっと綺羅生に出会えたが、もう九千勝のことに記憶がない北狗は、彼の能力を認めて、自分の代わりに時間樹を守る役目をさせるつもりで、漂血孤島に厳しい訓練を施した(翻訳二の内容に繋がる)最初は緊張な関係だった二人はだんだんわかり合って仲良くなってきた。したがって綺羅生は最光陰の代わりに時間樹を守ることを承諾した。そこで飲歳の口からはじめて自分の前世は九千勝である過去をわかった。

PS・転生の綺羅生は「刀覚」を無くし、刀術が少し九千勝に劣っているから北狗に負けてしまった。後、綺羅生は過去に戻り、九千勝の刀覚も取り返し、ついにその完璧な力で暴雨心奴を倒せた。

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ちょっと複雑な話ですね~時間順はめちゃくちゃになってすみませんヽ(;´ω`)ノ
今回もウリさんにいくつのところを修正してくださってありがとうござました★
次回もまた、綺羅生と暴雨メインの話です。変態な暴雨が魅力的でたまりません(///∇//)
※説明: 瑯華宴

盛大な瑯華宴は、「四大観品系」という四種類の席を設けている。
つまり、「元、亨、利、貞」(経典・易経から、四つの基本性質を表す)

「元字第座」の賓客は一番尊くて、2席ある。一席は九千勝に、もう一席は、九千勝に敬意を表するため空いておく。
次は「亨字第座」、6席ある。六人のうちに、暴雨心奴が一番抜群で頭角を現している。
それから「利」と「貞」字第座、各10席。
そのほか、「四品」に入らない賓客は何千名もいる。

前書き:綺羅生は、自ら最光陰の代わりに時間樹の守る役目を果たすことにした。そのために時間城に入り、そこで光使(光陰の使者)―飲歳に出会った。
一方、最光陰も黄羽客に会い、記憶に失った自分と九千勝の過去を尋ねようとする。



黄羽客:「老狗、もしかして諦めたんじゃない」

北狗:「それはありえるか」

黄羽客:「お前・・・」

北狗:「あんたの旧居はここにあると知った上、あちこち探す必要あるもんか。帰るの遅かったな」

黄羽客:「今回こそお前を困らせると思ったら、逆にやられたなんて」

北狗:「脱帽しなくてもいいよ。さ、座って。物語を聞かせてくれ」

黄羽客:「お茶と食い物は?怒らないで。これから俺が語る物語は、ある宴から始まったのだ。あの年・・・」

暴雨心奴(声):「ボクは英雄になりたい」

烈霖(烈剣宗の宗主・暴雨の父親):「あの子、英雄になりたければ、君がその翼の下の風になれ。わしの代わりにあの子を支えて洋々たる未来を翔るんだ」

黄羽客:「師匠」

北狗:「あんたはこの話の中のだれ?」

黄羽客:「俺はただ物語りを語る人だけだ。調子が断たれちゃうから口を挟むな」

北狗:「俺は、九千勝の話を聞くために来たんだ。あの暴雨の英雄になりたがる望みなんて興味ないぞ」

黄羽客:「この暴雨こそ、お前と九千勝の悲劇を引き起こした人物そのものだ」

北狗:「九千勝と俺は、本当に関係あるか?」

黄羽客:「もうすっかり忘れたか?だったら何のために綺羅生を追いかけまくったの?」

北狗:「九千勝、ただ頭の中に浮かべてきた名前だ。なぜ綺羅生を九千勝って呼んだかかわからない。綺羅生は本当に九千勝なのか?」

黄羽客:「本当になにもかも忘れたようだな。で、話を長くしないとね」

北狗:「うざい話はいらない。その暴雨と俺と綺羅生・・違う、九千勝三人の関係から始めよう」

黄羽客:「簡単に言うと、あの英雄になりたがっていた暴雨は、駆け出しの第一戦はよくも、千戦を経て負けたことのない刀神・九千勝に挑戦を挑んだものだ。もちろん失敗に終った。英雄の夢が破れたけれど、彼の心の中に、もう一つの夢を築き始めた。この夢は、あげくの果て他人の悪夢になってしまった」

低い声は、徐々と昔のことを語り続ける。

その年、相変わらず盛大な瑯華宴には、誰にも気づかないうちに闇が広がった。

文熙載(瑯華宴の主人):「祆撒宗の舞司にお越しいただき、誠にありがとうございます」

暴雨心奴:「江南の名高い名師、文熙さまのお誘いをいただけて、心奴の光栄でございます」

突然、騒ぎが起こり、ある姿がその暗い瞳に映し、悲劇の始まりを燃えついた。

文熙載:「九千勝さまがいらっしゃいました」

九千勝:「文熙さま、元字第座のもう一席のお客が、私に決めるとおしゃったのですが、今も変わってないでしょうか?」

文熙載:「もちろん、もちろん。九千勝さまのお認めになる方なら、言うまでもなく喜んでお迎えします」

九千勝:「こちらは、私が各地に遊歴した時に出会った親友、最光陰です。ある神秘の境から来たのです。彼の刀術は私と互角で、元字第座のもう一席のお客にお薦めしたいのです」

(暴雨心奴の机が割れて)

文熙載(使用人に):「さっそく、舞司さまに新しい机のご用意を」

暴雨心奴:「けっこうです。急に用事を思い出して・・瑯華宴は毎年の3月に行われ、1か月続けるので、3日後また参ります」

文熙載:「大変申し訳ありませんでした」

暴雨心奴:「どうぞお気になさらず」

黄羽客:「少主(宗主の息子)、本当に君なんですね!」

暴雨心奴:「師兄(兄弟子)、心奴はずいぶん変わったのに、よく一目でボクを見分けてくれましたね」

黄羽客:「君がいなくなってからずっと探していました」

九千勝:「ん?あなたは、烈剣宗の御曹司?」

暴雨心奴:「はい、九千勝さま、ボクを覚えていますか?」

九千勝:「ええ、顔たちはかなり大人しくなりましたけど。あの時から数年ぶりで、祆撒舞司になったものですね」

暴雨心奴:「人は変わるものです。あの時、九千勝さまに負けてからボクもいろいろ人生のことを会得しました。ボクの資質は剣に適しないとおしゃったので、今、刀を使っています」

九千勝:「あなたの目鼻からみて、確かに刀術使いの気質が出ています。けど・・・」

暴雨心奴:「何でしょうか」

九千勝:「いいえ、私の考えすぎかな」

暴雨心奴:「ぜひとも、いつか機会があれば、また刀術のご指導をお願いいたします」

九千勝:「武芸の交流はもちろん歓迎です」

暴雨心奴:「それでは、失礼いたします」

黄羽客:「心奴、君は・・・」

暴雨心奴:「師兄、今のボクは祆撒宗の舞司です。烈剣宗はあなたに頼みます」

黄羽客:「歳月を経るに従って暴雨は病気がちの体と勝気を脱却しながら、偏った思想は巧く装い、生まれつきの邪気は骨の中に潜めて、落ち着いた物腰がまさか祆撒舞司の特殊で立派な風采になれたとは」

北狗:「もう武林の人々の尊敬を集めていたのなら、なんで俺と九千勝の悪夢になったのか?」

黄羽客:「その時、彼の眼差しが九千勝の身に投げた瞬間、あの子の九千勝への恨みは一刻も消えたことがないとわかった。だが・・・その恨みのほか、何か俺にも理解できない光が微かにその瞳に輝いてた」

(時間城)

飲歳:「あの年、瑯華宴の終わりに近づいたところ、文熙載が最も可愛がる娘は、なんと郊外に惨たらしく死んでいました。死ぬ前に残酷極まりない仕打ちを受けたらしい。娘の手の中に、ある布を握っていました」

綺羅生:「最光陰はそんなことをするはずがない!」

飲歳:「はっ!九千勝もそう言って疑われている最光陰を請合いました。でもその証拠となった布により、最光陰の殺人の容疑はほとんど固まっていました。正直、最光陰は全てをほっておいて去って行っても構わなかったのです。彼は元々この俗世の人間ではありませんから。良心に恥じないかぎり武林の評価などはどうでもいいものです。でも・・・」

綺羅生:「きっと、九千勝のために残ることにしたのでしょうかね」

飲歳:「そのとおりです。九千勝は自分の名誉にかけて最光陰の無実を保証しました。更に十日以内に犯人を見つけ出さないと、最光陰と共に処刑台に向かうとも言い出しました」

綺羅生:「本当の犯人は誰ですか」

飲歳:「暴雨心奴」

綺羅生:「どうしてそんなことを」

飲歳:「最光陰は暴雨心奴がずっと手にしたがっている位置を奪ったから。その九千勝と共に元字第座に座る無上の栄誉が奪われてしまったのです。加えて文熙載が娘を九千勝の嫁にする心積もりを漏らし、完全に暴雨の殺意を触発してしまいました」

綺羅生:「暴雨はそんなに九千勝のことを憎むのなら、なぜ九千勝だけに痛めつけるのではなく、他の人までに痛い目にあわせたのですか」

飲歳:「暴雨の九千勝に対する感情は、恨みだけと思うのですか?」

暴雨心奴:「九千勝はボクのものだよ。生きていても、死んでいたとしてもね。ボク、暴雨心奴は欲しいものなら何をしてでも手に入れる。キミがボクの物にならないのなら、キミを殺してしまおうか。そのためなら神も他の人間共も、ボクのために働くだろうね。はははは~」

飲歳:「心が歪んだ暴雨は、悪辣なわなを仕掛けました。それは、いまだかつてない、十八地獄陣なのです」

(後半の十八地獄陣は次回にさせていただきます)

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今回は難しいですね_:(´ཀ`」∠):_
わかることができるんでしょうか・・あせる
ウリさんに最後の暴雨のせりふを修正して頂きました。本当にありがとうございました≧(´▽`)≦ドキドキ
1.【北狗の考え方】



太陽が眩しい真昼、背中合わせに座る二人は黙り込んでいる。
ようやく一つの雲が太陽を覆い、日差しが薄らいで少しは涼しくなれた。

(しずくが北狗のほおから落ちる)

綺羅生:「君、泣いてる?」

北狗:「違う。残暑がひどくて、俺はこの犬の仮面をかぶってて暑くてたまらない」

綺羅生:「仮面を外せばいいじゃない?」

北狗:「俺の顔はブサイクすぎる。見るのいや。やっぱりこのカッコウが気に入る」

綺羅生:「君・・・変わった人だね」

北狗:「どこが変わった?」

綺羅生:「なんというか・・たぶん犬に関する考え方は普通の人と違うかな」

北狗:「普通の人の考え方ってどんな?」

綺羅生:「普通の人は、人間を犬に準えて辱める。更にこうやって人間を犬みたいに鎖でつなぐのは侮辱にほかならない」

北狗:「俺にとって、犬は人間より上品だ。犬は絶対な忠実と誠実をもっている。お前は素晴らしい刀術の持ち主だからこそ、犬として取り扱うのだ。超軼主の使者は俺をいらいらさせたからぶったんだ」

綺羅生:「明らかに君のほうがけんかを売ったんじゃない?」

北狗:「超軼主に免じてあいつを帰らせたんだろう?どこがけんかを売った?」

綺羅生:「あの人は丁寧に手紙を送り届けてきたのに、なんで手紙をびりびり引き裂いて呑んだの?それはけんかを売る」

北狗:「手紙を呑んだのは、深く心に留めておくって意味だ」

綺羅生:「そんなのおかしいよ」

北狗:「おかしくないよ。小蜜桃も一緒だった」

綺羅生:「小蜜桃って?」

北狗:「もう話したくない」


2.【北狗の犬相談】



(前書き:漂血孤島に閉じ込められる綺羅生はうつうつとしている。綺羅生を北狗から救い出すために、無夢生は知恵をめぐらした)


北狗:「(小蜜桃を引っ張る)小蜜桃、俺を見忘れたか?一緒に帰ろう。どうしたんだ?なんで話を聞かない?綺羅生まで相手にしてくれない。一体どうゆうことだ!」

村民:「西市に新たに来た狗問事先生という者が、犬の言葉がわかるんだって。わんちゃんの様子がおかしかったらあの人に聞くにちがいない。うちの巻毛仔はもう何日も元気出せなくて、早く相談に行こう」

北狗:「ん~?」(ついて行く)

村民:「うちの巻毛仔は最近気分悪そうです。先生は犬の言葉がわかるから、悩みを聞いて頂けませんか?」

狗問事(=屈世途):「ん、うんうん、おー」

村民:「どうですか?大丈夫ですか?」

屈世途:「三つの言葉をしょっちゅう言い聞かせるでしょうね?」

村民:「何ですか?」

屈世途:「一、だめよ。二、だめだめよ。三、だめだめだめよ」

村民:「そうなんですけど、悪いことをしちゃったら、しつけてはいけないでしょうか?」

屈世途:「一回目はまだ大丈夫だけど、二回、三回も言われたら本当にだめになってしまいます。巻毛仔、よしよし。あんなに叱られるとわんちゃんの自信がなくなるんですよ。さぁ、この天露石梳(櫛)で毎日巻毛仔の毛を梳きながら、きれいだねーといっぱい言ってあげてください。三日間のうちにきっと元気に戻ります」

村民:「本当ですか?」

屈世途:「うそはつきません」

村民:「診療費はいくらですか?」

屈世途:「ただです。犬が好きだから、この世の犬みんな幸せに暮らせるように協力しています」

村民:「ありがとうございます!」

小鬼頭:「狗問事さん~」

北狗:「俺は先だ」

小鬼頭:「はい、はい、どうぞ、どうぞ」

北狗:「先生、うちのわんちゃんが不機嫌だけど、何があったか聞いてください」

屈世途:「聞くまでもないですよ。その目つきを見てわかります。う~ん、本当は犬2匹を飼っているんでしょう?」

北狗:「そう。だからなに?」

屈世途:「2匹の犬は、まだお互いの存在に慣れてないくせに、一緒に暮らせたら、主人の寵愛を争い、やきもちをやいてしまうのです。また、したくないことを無理やりさせたり、鎖でつないで自由にさせなかったりして、このままでは2匹も憂うつで死んじゃいます」

北狗:「しかし、俺を含めて、犬2匹じゃなくて、3匹のはずだが」

屈世途:「えっ・・同じですよ。犬同士の関係は微妙です。気をつけなくては。それから、もし心の中に何か気係りなことがあればいつか問題になります」

北狗:「ふーん、これが、小蜜桃が話を聞かない、綺羅生が塞ぎ込んでいる理由?あ~くされ縁だなー」

小鬼頭:「屈さん、これじゃうまくいったよね?綺羅生を解放してくれるかな?」

屈世途:「知らないよ。でもお前らの先生(無夢生)がこうやったら十分って。先に帰ってて。私は月之画舫で綺羅生の戻りを待っておこう」

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全然大切なことではありませんが(笑)、「巻毛仔」は「毛がくるくるする子」という意味です(そのぬいぐるみ可愛いーww)「小鬼頭」はいたずらっ子やがきを呼ぶ言葉で、賢くて可愛く思う時も、マイナスに使う時もあります。名前にして可愛いなと思います。

1.【綺羅生と北狗の初対面】



(前書き:鬼荒・地獄変を退治するため、綺羅生、意琦行、一留衣は、「無生之岸」で共に戦おうと約束した。しかし綺羅生は無生之岸へ向かう途中、図らずも犬仮面の者に出会った)

危機が潜む夜、玉陽江の岸に、向き合っている目は、戦いの炎を燃えつく。

綺羅生:「すみません。まだ用事があるので、この試合は次回にさせてもらいます」

北狗:「俺に勝てば、刀を持って離れることができる。九千勝さま」

綺羅生:「人違いですよ。私は九千勝ではありません」

北狗:「うるさい。来い!」

綺羅生:「どうしても戦うのなら、仕方なく応じましょう」

刀を交えたとたん、綺羅生はこの人、世にも稀な手強い敵であることを知った。
でも無生之岸の約束に心掛かりで、綺羅生は長く戦う気がせず、わざと・・

綺羅生:「見事な技でした。私の負けです。機会があればまた挑戦しますので」

北狗:「はははは」(刀を振り上げる)

訳のわからない殺気。極端な戦局。

艶刀は速いが、骨刀は更に速かった。犬仮面の刀者は獣性を抑えられずに格闘の激しさを高めた。

北狗:「面白い。実に面白いぞ。天狗呑月(技名)」

犬仮面の刀者は飛び出し、風に舞う砂が月の光を覆い隠した。
同じ技、異なっている威力。綺羅生は刀を振るい、技の極致を極める。

綺羅生:「江山覷影、断」

強い力がぶつかり、綺羅生はその神秘で強大な衝撃を受け、筋骨が折れ、片手と片足に重手を負った。

敗戦するや否や、強烈な痛みが急に胸に襲い、何か哀痛な兆しを告げているかのように疼く。(この時点で一留衣が戦死した)

綺羅生:「無生之岸へ行かなきゃ・・・」

北狗:「俺の死体を踏み越えてからなぁ」

綺羅生:「私の命がほしいならあげる・・・しかしまだ駄目・・・」

北狗:「時間は勝者の賜り物。敗者は卑しく生きるべき」

綺羅生:「命をあげるから・・お願い・・どうか無生之岸に連れて行って、私の兄弟を助けてください。お願い・・お願いだから・・」

掠れた声、深い悲しみと痛みがひびく。
跪いて哀願する人は、自分のためでなく、兄弟の一縷の生きる望みを求めているのだ。
戦場が分かれていても、災いが共に臨んでいる。

この日、悲痛が果てなく、絶望しか見えていない。

2.【わんこのわんこになった綺羅生】(このタイトルは変にきまってる!)



(北狗と鬼荒地獄変が対戦している)

獣のような鋭い目が、敵のすきを見つけ出し、瞬く間に北狗の刀はなんと鬼言保護おおいを破った。

意琦行:「君・・」

綺羅生:「兄弟、私・・・遅れてしまった。これからはもう会えない・・」

意琦行:「なぜ?」

北狗:「俺は、あんたを救ったから」

意琦行:「それで?」

北狗:「それで、彼は俺の犬になったんだ」

意琦行:「私の兄弟を踏みにじるな!」

北狗:「やろうか?」

(綺羅生が止める)

綺羅生:「人生は運命に支配される時もある。この戦いを経て、私たちもう事実を認めざるをえない」

(漂血孤島に)

夜色の孤島に、過去にあった悲惨な事件を秘めている。
乾いた潮はもう、あの頃の暗い記憶を思い起こさない。

北狗:「この獐子草は傷の癒しに十分に効果がある」

綺羅生:「仇を討ってきたからには、治してくれる必要があるか」

北狗:「第一、俺とお前、仇がない。第二、俺の犬であるかぎり、傷つけたら治してやるのは当たり前だ。この島ずいぶん変わったな。でも訓練するには相変わらずいい場所だ。今、休んでいい」

(一休み)

綺羅生:「ん?また獐子草?」

北狗:「鋭敏な嗅覚だな。確かに犬としてふさわしい」

綺羅生:「一体何するつもりだ?」

北狗:「兄弟に会いたいか?」

綺羅生:「それはそうだけど」

北狗:「お前が会いに行けば、無事。あいつが入って来られば、死ぬ。俺を倒しさえすればここを離れることができる」

綺羅生:「その言葉忘れるな」

北狗:「余計な話だ。来い。二回目の失敗を迎えろ」

3. 【蝶殺洞—再会 その1】




傷口はまだ癒されてなく、魔物が次々と襲ってくる。
もう疲れ果てた綺羅生は、茫然と目の前にいる死体を見つめる。

綺羅生:「このままでもいいじゃないか・・せめてこの現実に無力である自分を麻痺させられる。ははは・・・」

(綺羅生を探し続けていた意琦行が入ってくる)

意琦行:「綺羅生」

綺羅生:「君・・君が・・・」

涙で霞んだ目に一世を隔したような再会を映し、頭が一瞬真っ白になる。
喜んでも、悲しんでもいられなく、ただ胸の中の切なさを押さえきれずに鼻がじんとする。

意琦行:「君を連れて帰るよ」

綺羅生:「はは・・君が無事でよかった」

意琦行:「もう無事だよ。お互いに。さあ、帰ろう」

綺羅生:「君が無事でなによりだ。私は帰らない」

意琦行:「なんで?」

北狗:「ははは・・はははは・・・」

綺羅生:「早く逃げて」

北狗:「逃げてって・・俺、許したかい?」

意琦行:「必ず綺羅生を連れて帰る」

北狗:「はは・・・貴様、死ね」

4.【蝶殺洞—再会 その2】



蝶殺洞内、兄弟再会。喜びを語る間もなく、あの恐ろしい姿が再び現れた。

意琦行:「必ず綺羅生を連れて帰る」

北狗:「ははは・・・貴様、死ね」

綺羅生:「やめて」

(北狗と意琦行戦う)

目を細め、勢い一気に変わり、刀と剣はそれぞれの手並みを生かしている。

北狗:「ははは」

剣が対戦する相手のすきを狙うが、北狗の刀は光のように鋭く、剣の偽りの影を見透かした。

北狗:「もう終わり」

この瞬間、突然、綺羅生は驚異的な振る舞いをした。(意琦行の肩を噛む)

意琦行:「君・・・」

あまりにも驚いた場面に、意琦行が衝撃を受け、呆れて立ち竦んでいる。
今、その痛みは傷口からか、心からかわからない。

北狗:「やれやれ、可愛いわんちゃん、いい子にして。みだりに人を噛んではいけないよ。(意琦行へ)おい、早く逃げろ」

意琦行:(綺羅生は私を救うため、わんこになりきってるのか?・・あ、とりあえず出て行こう)

綺羅生:(兄弟・・許して・・)

北狗:「ちょっと待って、この銀貨でお医者さんに行けばいい」

(意琦行立ち去る)

北狗:「可愛いわんちゃん、主人のために力を出してもいいんだけど、人を噛んではだめだよ。人間の体には細菌たくさんいるから。さあ、他のところへ行こう」

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(後書き)

「あなた、あんた、君、お前」と「私、僕、俺」などなど、中国語では「你」と「我」、全部一緒なので見分けにくいですね(T▽T;) 
むやみに使ってしまいました・・(〃∇〃)

PS・中国語の「我」は「私」という意味ですが、霹靂は時々文語の「吾」を使っています。

霹靂の短い動画を少しずつ訳してみます。日本語がめちゃくちゃで変な言葉がきっといっぱいあるのですが、ご了承ください(;´▽`誤りが酷くておかしい所がありましたら、教えて頂ければ幸いです。今のところ綺羅生関連の話を主にしますが、訳してほしい動画がありましたら気軽に声をかけてくださいね★
残念ながら、字幕をつける能力がないので、動画と文字を照らし合わせてご覧ください☆

1.【綺羅生の見送り、北狗やきもちをやく】



無夢生:「鳳座さま、巨魔神の行方について、進捗はいかがでしょうか?」

朝天驕:「煙都には入ったけど、発見がありませんでした。この件は後にして、この度、絶代天驕の情況が気になって来たんです」

無夢生:「意琦行の元功(戦闘能力の源)は7割に回復しましたが、背中の傷は技の進みに障る恐れがあります。治さないと今後問題になるかもしれません」

朝天驕:「わかりました。彼にしばらくこの武林から隠退して、傷をちゃんと治してもらいましょう。少々二人きりにしてください」

(部屋の中)

意琦行:「戦雲界はもう滅びました。こんな時期で離れてはいけません!」

朝天驕:「それは、戦雲の頭である私に任せばよい。君がすべきなことは、体を癒して、私の後顧の憂いにならないようにするんだ」

意琦行:「わかりました」

朝天驕:「お大事に、私の弟」

(唄:酔寒江。綺羅生は見送りに来る)

意琦行:「ここまででいい」

綺羅生:「今日別れて、いつか会えるかわからない。もう少し付き合わせて」

意琦行:「(嘆く)・・・行こう」

廉荘:「あの二人は、歩いたり止まったり、道を何度も曲がったりして、もし綺羅生が見送り続けて終らないとしたら、私たちもついて行くの?」

小蜜桃:「僕たちはまるで電球三本みたいんだ」
(※電球:光るから、デートの邪魔者の例え。暗い所でイチャイチャしてる二人を電球で照らしてしまうような邪魔者という流行言葉)

(最光陰は廉荘の手を払いのける)

廉荘:「おい!何考えてんかわかんないよ!」

意琦行:「もう大丈夫。ここまででいいんだ。君の友達が待ってる。彼は待っているんだ」

綺羅生の思い出:(もう一度刀を手にすれば、また会える日がきっと来る)

綺羅生:「私は刀を取って、刀の道に踏み出し、最初に出会ったのは君だった。最後まで見送らせてもらおう。それで私は気がかりなく、どこまでも歩んでゆけるから」

意琦行:「うん」

廉荘:「また行っちゃったよ。私たちも早く」

最光陰:「あああぁぁーーー(その場を立ち去る)」

廉荘:「おいおい!自分から綺羅生に付き合っていくって言ったんじゃん!もう行かないの?待ってよー!」

(歩いながらしゃべる)

廉荘:「綺羅生とその友達、本当に仲がいいね。羨ましいわ~~おい!さっきからおかしいよ!何きげん悪いの?」

最光陰:「さっき俺の可愛いわんちゃんとその友達の別れる場面、俺にも見たことがあるような、体験したような感じがして、心が痛いんだ」

廉荘:「ほぉーーこんな感じって、もしかして焼きもちを焼いてる?」

最光陰:「そう!」

廉荘:「はっ?」

2.【寂しすぎる最光陰の涙】



廉荘:「さっき、危なかった」

綺羅生:「命が危ない時にあって、お嬢さんはとても勇敢だったな」

廉荘:「勇敢なんじゃなかったよ。世情を通じてるからだ。自分は他人の救おうとする相手じゃなかったら、助けを求めても情けないだけさ」

綺羅生:「ごめん。その時、兄弟の安否はこの金獅幣に係わると思って、ついためらって・・・それにこの金獅幣は君のものでもあるし」

廉荘:「なんで気が変わったの?その時、突然、ある赤い光が悪者の身を貫き、油断させたことがなければ、あんたは既に全部の金獅幣を金獅口に入れてるはずだが。自分の兄弟が犠牲になっても構わないの?それとも非難されたくなかったわけ?」

綺羅生:「命の救い方は状況によって別々にある。時間があるかどうか大切だ。私の兄弟は目下に迫る危険がなかった。でも君はあった」

廉荘:「私自分の命自分で救えるから」(金獅幣を焼く)

綺羅生:「えっ?」

廉荘:「(もう一枚を取り出す)これは本物。さっき一緒に歩いてたところ、あんたのとすり替えたの。もしあんたが利己的な人なら、私は気楽にもらうつもりだったけど、あんたはそうゆう人じゃない。スリ界のルールは、一度なくした物は自分の物じゃない。有能者が得る。この金獅幣はもう私の物にならない。お友達が要るなら持ってていいよ」

綺羅生:「あっぱれな腕だ」

廉荘:「武林に生きるのは、武術は絶対じゃない。私“天下一のすり師”の名はうそじゃない。ところで、あの犬頭のバカさん、なんでまだなの?」

(最光陰が現れる)

最光陰:「和やかな雰囲気だな。幸せな雰囲気だな。俺、邪魔者になった?」

綺羅生:「やっと来てくれたね」

最光陰:「俺を待っていたか?本当に待ってくれたのなら、俺をさんざん探させたわけがないぞ!そもそも待ってはいなかったんだ」

綺羅生:「それは・・・」

最光陰:「NONONO~俺のものを取り戻しに来るんだけだ。小蜜桃来い。(小蜜桃断る)俺の犬なら来い!・・・ふん!綺羅生来い!」

綺羅生:「えっと・・・」

最光陰:「見合わせるな!金獅幣返せ」(刀を取り出す)

綺羅生:「気をつけて!待って」(渡り合う)

廉荘:「やめなさいー!!ボスは私なの?それともあんたなの?金獅幣は誰のものか、投票!綺羅生のものだと、賛成する人は手を挙げて」
(小蜜桃両手挙げる)

最光陰:「小―蜜―桃―。小蜜桃、綺羅生、そして・・そしてこのメス!よかろう。お幸せに」

綺羅生:「最光陰」

廉荘:「あいつは私に任せて。早くお友達を助けに」

ナレーション:「風は飄々と吹き、葉はひらひらと舞い上がる。孤独な姿、寂しげに天涯へ歩む。一人ぼっち」

最光陰:「もう逆時計を捨てたのに、なぜ今更その寂しい気持ちがまた心に浮かべてきたんだ。なぜ親友に会えない悲しみが込み上げてきたんだ。ははは・・・」

廉荘:「おおい、待っててば!木の前に立っててなにする?わー泣いてる!ほら、泣いてんの?見せて!見せなよ!」

最光陰:「そう!泣いてるんだ!なんだ?だめか?見たいなら見せてやるから!」(犬頭を外す)

廉荘:「あんた・・」

小蜜桃:(僕を忘れないで)

廉荘:「やっぱり犬頭をかぶっていい・・」

最光陰:「自分の顔が不細工だとわかってる。お前が見ようとしたせいだ」

廉荘:「待って。そうゆう意味じゃないのよ」