何が偶然を起こさせたのだろうね?


そりゃ神さまかもしれません。

でもそう言うと、神はものごとの原因であって起こった結果ではない、という神の定義の議論に戻りますね。


神は原因でもあり、原因によって起こった結果でもある、とは考えられないか?

神は創造者であり被創造物であるとは考えられないかな?


そういう考え方はしたことがありません。

もちろん、そう考えているひとがいるのは知っています。

人類史の偉大な思想家たちが繰り返しその問題を探求してきました。

そういう探求を中心にした思想の流れ……汎神論……も発展しています。

汎神論では、宇宙は神とひとつであると……創造者と被創造物は同じだと考えます。


もっと最近では、物理学者のジョン·ホイーラーが「観察者参加」あるいは閉鎖回路参加と呼ぶ宇宙の考え方を提唱しています。

その考え方によると……量子物理学でいわれるとおり……観察されるもので観察者の影響を受けないものはいっさいありません。

言い換えれば創造者と被創造物はひとつで相互に創造しあっているのです。

あるいは、わたしたちが「神であり、神の行為をしている!」とよく言いますよね。

でもさっきの質問の答えは、ちょっと考えればノーです。

わたしは神が創造者で、わたしたちや世界は被創造物だと思うな。

それから、もしわたしが神を全然信じていなければ、星が流れたのは偶然だよ、って言うでしょうね。


すると、あるとき偶然の出来事が起こったと?


そうです。

もしわたしが神を信じていなければ、そう考えます。

流れ星は偶然に起こった出来事だよ、って。

でも、わたしにわかるわけがないでしょう?

何を聞こうとおっしゃるんですか?

わたしが言いたいのは、偶然の出来事にしかすぎないってことです。

ちょうどそのとき起こったという事実には何の意味もないかもしれないんです。

誰かがそこに意味を与えないかぎりは……


ほら、あなたはいま、うまいことを言った。

どんなことにも何の意味もない、誰かがそこに意味を与えないかぎりは、とね。

さて、さっきの物語だが、神が存在するならそのしるしを見せてくれと女性が神に願った、ちょうどそのとき、夜空に星が流れた、そのことにどんな意味をあたえるかな?


「明日の神」(ニール·ドナルド·ウオルシュ著)p40

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「神は原因でもあり、原因によって起こった結果でもある」

「神は創造者であり被創造物である」

「宇宙は神とひとつ、創造者と被創造物は同じ

「観察されるもので観察者の影響を受けないものはいっさいありません。 創造者と被創造物はひとつで相互に創造しあっている。」

さてさて、これらから「偶然が起こる」と考えられるでしょうか?(^ー^)

信じるも信じないも、あなた次第です!(*´-`*)ゞ