わたしが人生に計画を立てることにこだわらなくなったのは
計画も備えも努力もすべてを吹き飛ばす事態が
人生には多すぎることを学んだからである。
この15年の間に、7回の引っ越し
わたしがどんなに定住派でいたくとも
安定志向であろうとも
人生のすったもんだは常にわたしを開拓と前進へ
そして別れと出会いへ導いてくる。
引っ越しはいつも突然やってきた
荷造りに取捨選択の時間も心の余裕もないまま
ガバガバまとめてドカドカ運び込み
積み上げたままの箱のいくつかが
そのまま次の旅に出ることも多々。
こんな箱、誰がどう見ても
もうそのまま捨てちまえ!的な箱書きだが
何年開封しなくても
わたしにはそこに入っているものがわかる。
必要ないものと要らないものがビミョーにちがうのだ。
けど、人生最後の日
この世にありがとうを告げる日
最期の引っ越しに
わたしにはこのこころひとつあればいい
ほんとうはそれでいい。
それだけでいい。