内容証明郵便を「上手に書こうと」してはいけない
水道橋・庭のホテル 流の朝食です。(写真は本文とは関係ございません)
内容証明郵便を書く場合、それまでに相手に対して良い感情を持っているケースというのは基本的にございません。
例えばコチラが第三者として作成依頼を頂く場合も、やはりお話を伺った時点で大なり小なり送付相手に対し、契約違反ないしは法律違反を行った「悪い」「不誠実な」相手といったイメージを与えられた上で書面を作成することになります。
これが当事者となるとどうでしょうか?
例えば個人で金銭消費貸借(お金の貸し借り)をした場合、それを一方的に破られた場合の怒りの感情は尋常ではありません。
むろんある程度人生経験のある方であれば表面上は平静を装っていらっしゃいますが・・・この場合、「冷静に」「法的措置に則って」といって説得する方がむしろ困難だといえるでしょう。
もしも内容証明郵便を以て貸したお金が戻ってくるという期待があるとすれば・・・おそらく感情的な文言を入れたいと言う気持ちはあると考えられます。
「人として許せない」程度であればともかく、「死ね」「殺す」といった書き方をしてしまうと、これは内容証明郵便としては明らかに不適切です。
当たり前ですが内容証明郵便は記録として残ります。
電子内容証明郵便であれば直接閲覧される場に立ち会うこともございませんが、そうでない。つまり直接郵便局で提出する場合ですと郵便局の職員の前で一度内容を確認されなければなりません。
*内容そのものをチェックされるわけではないのですが、文字数及び行数のチェックをされますので、これが事実上内容を確認されることになります。
郵便局を利用するケースはもちろん、代理人作成(行政書士、弁護士等)を利用する場合もこれに該当するので注意が必要です。
むろん、郵便局員に内容証明郵便の内容を判断する権限はありません。内容が気に食わないという理由で一方的に不受理とか、あるいは訂正を求められたり、といったことは基本的にございません。
しかし、もしも内容証明郵便の内容に、明らかに犯罪を思わせるような、そうでなくともその人の人格を疑われるような内容が書かれていたらどうでしょうか?
もし貴方がその郵便局を何度も利用するとしたら、貴方はその郵便局内では決して良い目では見られないでしょう。少なくとも契約違反をしたのは相手方であるにも関わらず、です。
内容証明郵便というものは、基本的に第三者に見られることを前提とした書面です。
感情として、当事者に対してぶつけたい気持ちはあるのかもしれませんが・・・やはり書くべきことは最低限(証拠保全、ないしは法的権利を行使する意思があること等)のことを書くに留めるべきなのです。
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