入院中は、次男のお世話に集中できた。


長男のことがずっと気になりながらも、今は母に甘えようと決めて、

目の前にいる次男のことを考えていた。



次男はよく飲んでよく寝る子だったので、比較的入院中は楽だった。




退院後、長男の待つ自宅に次男を連れて帰ったら


部屋に入った瞬間、長男は明らかに顔が複雑な表情に変わった。


お母さんが帰ってきて嬉しいんだけど、その抱っこしてるのは何?と行った表情だった。



妊娠中、何度も、お腹の中には赤ちゃんがいるんだよー

大事に大事にねーって話してたけど、

それがお腹から出てきて抱っこされてるなんて長男には理解不能だっただろう。




母には1週間ほど自宅に寝泊まりしてもらって、そこから3人で里帰りすることになり

母がいる間は、とにかく私が長男のお世話をして

次男の授乳の時だけ母と代わるスタンスで頑張った。



長男は見事に赤ちゃん返りしていて、

私が次男を授乳しようとすると

「あーちゃん抱っこしちゃダメ」
と頑なに嫌がるのだった。


私は長男には何でも話して理解してもらいたいと接してきたので、

ここでも一生懸命

「赤ちゃんは、これがご飯なんだよー。あなたも赤ちゃんの時飲んだんだよー。」

「赤ちゃんにご飯あげてもいい?」

といつも説明して確認するようにしていた。


はじめは、

「いやー赤ちゃんにご飯あげないで」

とか言ってた長男もそのうち

「可哀想だからご飯あげて」

と言ってくれるようになった。



そんなこんなで長男の赤ちゃん返りは半年くらい続いたけど

とにかく長男の想いを尊重して、次男を可愛がるようにしてきた。



それが正しかったのか分からないけど、長男が次男を好きでいて欲しかったので

自分を脅かす存在だという認識は与えないようにした。


共に生きていく大切な仲間。


そんな風に思ってもらえたらいいと。