彼との交際期間はわずか半年だった。
急ぎすぎたと思う。
かと言って、引き返すことも出来ずにいた。
彼は、いつも温厚で優しい人だったけど、一緒にお酒を飲んだ時、
あれっと思うことが何度かあった。
それでも、私には彼と生きていくしか選択肢が残されていなかった。
親ともうまくいかず、病気は酷くて仕事にもいけない。
あの頃は、自分で傷つけた膝の痛みもまた出てきていて、生活するのも大変だった。
そんな状態で1人になることはどうしてもできなかった。
彼と一緒にいたら、私は生きていけるはず。
私は、彼に愛情ではなく救いを求めていた。
私の精神状態は決して良くはなかったけど、いつの間にか、私は「生きる」ことを考えていた。