彼氏と別れてまた1人になった私は、たまたま地元の友達の集まりで実家に戻っていた。


隣町に住む男の子たちと一緒に飲むことになり、みんなで集まった。



そこで出会った男の子とその後付き合うことになった。




だいぶ後になって気づいたけど、私は恋愛依存で、性依存だった。


誰かに愛されてると実感することで、自分の存在意義を見出そうとしていた。




その時は、何も分からず、ただ意志の弱いフワフワした

糸の切れたタコのような人生を送っていた。





私を好きだと言ってくれた彼のことを私もすごく好きになった。



一緒にいるのも楽しくて、引っ張ってくれるのが私にはとても嬉しかった。





彼は、交際間もなく、うちの親に挨拶に来たり、兄と電話で挨拶を交わしてくれるなど、

とても誠実な人だと思った。






だけど、交際1ヶ月半が過ぎた頃から、彼と連絡があまり取れなくなっていった。


そしてその頃、体調不良で実家に戻っていた。





とても辛そうにしている私を見た母が

もしかして、と検査薬をすすめた。




心がおかしくなって以来、ずっと生理不順だったから気にもとめたことがなかったけど、

親の勘はすごいもので、


恐る恐る検査をしたら、陽性だった。






その時はいろんな感情が行き来した。



私みたいな人間のところにも赤ちゃんはやってきてくれるんだという、信じられない気持ち。


こんな若さで、しかも彼氏とは音信不通でどうしたらいいんだという不安。




それでは私は、彼とは連絡が取れないままだったけど、産みたいと思った。


浅はかな私は、これで彼をつなぎ止められるとでも思ったのかも知れない。

最低な考えだ。




そして、やっと連絡がとれた彼に、妊娠の事実を伝えたら

「元々付き合ってた女がいて、そいつと別れるつもりないから無理」

と言われた。




二股だった。




親にまで挨拶に来てくれて、完全に信じきっていた。



あまりの情けなさに涙が止まらなかった。






親は当然中絶をすすめた。


私は嫌がった。




そんな押し問答を繰り返していたら、

ある日突然、激しいお腹の痛みで病院に行ったら、赤ちゃんは既に流産していた。




子宮から赤ちゃんを掻き出す時、私は痛みで泣き狂った。




その時に先生に言われた。


「ちゃらちゃら遊んでるからこうなるんだ!」


一生忘れられない言葉だった。





結果的に、私はその人に傷つけられたと思っていたけど、先生の言われたことは当たっていた。



自分も好きで、相手も好きでいてくれて、そんな中の妊娠だったけど、

傍から見たら、ちゃらちゃらした女に過ぎなかったと思う。





私の元へ来てくれた赤ちゃん。


あの頃はまだ、命の重みも分からず

自分を大切にすることすらできなかったのに

それでも私を選んでくれてありがとう。



そして、本当にごめんなさい。