5回目・・・といっても私が彼に付き添うことができるようになったのは2022年の4回目からだから

(以前は義母が牛耳っていた・・・これは以前どこかで書いたような)

これがわたしにとっては2回目の彼との入院生活。

 

今回の入院生活は、手術が実に5回目、繰り返し繰り返しガンに襲われる、原因がよくわからない、そして謎の死ぬほど痛い顔面神経痛、

顎骨切断こそないものの、大きく切り取り太ももの肉で再建、

そして何より5回目にして初めての抗がん剤+放射線治療・・・・

 

という体や心への負担も今までとはグレードが全然違う入院だったので、

去年の2023年のあの夏のことは思い出すたびになんというか・・・

もうすぐ一年たつ今でもまだまだトラウマが残っているようで

思い出そうとすると、さみしいような?かなしいような?せつないような?こわいような?気持ちになってしまいます。

 

だけど入院生活の何気ない日々、彼と話した色んなこと、病室での寝泊まり、

少しでも楽しもうと病院を抜け出してお出かけしたことなど、

思い出すとそれはそれで懐かしい思い出がたくさんできた入院生活でもありました。

 

自分への記録も兼ねているので、当時の日記を見ながら順に細かいところまで詳しく記していこうと思います。

時々思い出したことを時系列を飛ばして書いてたりしますがご容赦ください。

 

2023年6月13日火曜日、入院。

台北の松山駅から病院のある台中沙鹿駅まで火車で、所要時間2時間45分。

台湾の西回り線は途中で海岸線と山麓線に分かれるのですが、

今まで行った旅行ではすべて東回りの花蓮方面に行くか、もしくは西回りでも山麓線しか乗ったことがなかったので

初めての西回り海岸線にちょっと物見遊山気分。

 

2023年6月14日(水)

お昼12時に手術室へ。病棟から車椅子で手術室のあるフロアへ。

この時すでに術着を着て、頭には手術キャップ、靴は手術用の紙靴みたいなのに着替えて移動。

エレベーターとかで不特定多数の人と一緒になるのに、菌とかつかんのかいな・・・・と思うけど

こういうところはさすが、ザ☆アバウトなお国柄が出ているというか。(日本はどうなんだろう?)

 

手術室前は日帰り手術の付き添いなども沢山待機していて大賑わい。

そしてIT国台湾っぽく、テレビモニターに「手術待機中」「手術中」「術後回復中」という項目と共に

患者の名前(台湾の人は大抵3文字なので真ん中が※になってて一応プライバシー守ってる感www)がずらーっと

出ていて、自分の家族が今どういう状態なのかを把握できるようになっている

 

「あー陳さんもう手術おわったんだー」とか「あの朱さんさっきからずっと待機中で全然手術はじまらないな・・・・」などと

どこのだれかわからないんだけども、勝手に人の手術進行具合をモニターでみて暇つぶし。

 

複数人で付き添いに来てべっちゃくっちゃ喋っている集団もいたり、もぐもぐ弁当食べてるおじさんもいたり、大声で電話してる人もいたりして(台湾は本当に電話とかに寛容なんですよね)、

 

ドラマとかでよく見る手術室の前がらんとしていて怖い、心細いとかいう感覚はなくて

ふつーの診察待ってる待合室見たいな感じで、なんとも心強い(?)

 

旦那さんの今回の手術は、まず耳鼻科医による安全領域も含めたガン摘出手術+その後整形にバトンタッチしての再建手術だったので

手術の予定時間なんと10〜11時間・・・・

 

全身麻酔なので付き添いがいるのは知ってるんだけどまさか10時間ここで待てと・・・?

テレビモニターが「手術待機中」が「手術中」に変わるまでの3時間ほどは待機フロアにいたんですが

何せプラスチックの簡易椅子でSiriと腰が痛い・・・

 

終わるまでに6、7時間近くもあるし、病院には緊急連絡用の電話番号伝えてあるし、ちょっと外をふらっと散歩でもするかな・・・

(不謹慎極まりなし)

 

で外に出たものの、台北のようにそこらじゅうにお店やショッピングセンターや百貨店があるわけでもなし・・・・

近所でうろうろは無理そうだな・・・で、

グーグル先生で検索入れるとあれ?ど田舎なのに(もうええって)、ど田舎だからこそか?

中部で一番大きい三井アウトレットモールがあるじゃぁないですか〜

 

もちろんショッピング〜なんて気分ではないし、浮かれているわけでもない、

逆に言えば、この発見が遅れた期間でどれくらい骨に浸潤してるかな・・・もしかしたらもっと大きな術式に変更になるかもしれない・・・・喉もイガイガするっていってたからもしかして・・・・と待合室にいると考えなくてもいいことばかり考えてしまい、

 

何かしてないと、どこかに行って気分転換でもしてないとメンタルもそして足腰Siriもやられるみたいな状態で。

悪いことも考えてしまうけれどでもそれでもずっと不快で不可解だった部分をやっと切ってもらえる・・・

後遺症は残るし見た目も少し変わるかもだけど、それでも悪い部分を切り取って捨ててもらえるという希望も感じながらバスに揺られ

ショッピングモールに着いたまさにその時。

 

携帯がなりました。

着信:@@病院・・・・・

まだ手術終了にしては早すぎる・・・だってまだ3時間ほどしか経ってないんだもん・・・

なに??何かがおこった??

まさか・・・・まさか・・・・

 

心臓がバクバクして破裂しそうになりながら電話を受けました。

「今どこですか?今すぐ手術室にもどってきてください!担当医からお話があります」