前回のブログがあまりに長引きそうだったので2つに分けました。

 

2022年6月30日。

T大学病院から手術は早くても7月20日ごろ、遅いと7月27日ごろになると言われる。

 

ギャーギャー騒いだところで、ミスプレジデントでもないし、国軍総長でもない一般人は

順番抜かしできるわけでもなく、言われるまま待つしかない。

 

そんな中、B病院での告知から今日までの間に、いてもたってもいられず、つての有るところには手当たり次第に

セカンドオピニオンを聴きに行っていたんですが、そのうちの一人の耳鼻科の先生が

「僕の先輩なんだけどR病院にいるからその人を訪ねてみては?話はつけておいてあげる」とお話が。

 

R病院は国軍のために建てられた病院で、台北市内でも有数の有名な大病院。

その耳鼻科の権威ドクターに直々に電話して、旦那の病状や他の病院での術式、でも旦那は小さく切るのを希望している

といった内容を伝えてくださった模様。

 

すると。

R病院で1日100人を超える患者を見ているその権威先生、今すぐ診察してあげるよとのお答え・・・

 

繰り返す舌ガン闘病の中で、舌に刺激を与えてそうな右7番8番は数年前に抜歯していたので、

その前の6番だけを抜いてその下の骨を薄く削り、舌の一部も切るという術式の提案。

肉が削げた部分には、太腿の肉ではなく、人工皮を貼るという提案でした

 

大きく切ることに納得のいかなかった旦那はこのR病院の提案に飛びつきますが、

わたしはその時うっすらとこの判断に疑問を感じていました。

 

B病院とT大学病院は共に右顎骨部分切除という判断をしているのに

歯一本分だけ?しかも骨も軽く削るだけ・・・

大きめの術式との真ん中をとって、安全域を大きく見積もってせめて二本分切除するべきでは?

 

まったくもってのズブのしろうと意見ですが、なんとなく野生の勘みたいなものからそう感じていました。

 

当時は一刻でも早く手術をしてくれるところ、なるべく旦那が納得できて、その後の生活にもなるべく支障のない方法を、

というのが最優先だったので、一瞬頭をよぎった「勘」は最近まで記憶の深くに眠ったままだったし、

今現在でも「あの時のこの判断、今どう思う?」とは旦那には聞けていないまま。

 

そしてもう一つ私がどうしても今でも納得いかないのが、このR病院先生のある意味「随便」な診察。

(随便とは中国語で良い意味でも悪い意味でも「適当」な感じの意味です)

 

小さく切る、という判断をするからにはしっかりとMRIやPETなどの画像診断もあわせると思うんですが、

他病院から送られてきた画像ファイルを見た様子もなく・・・

 

これは本当に本当にわたし目線での思いなのですが、

R病院先生、ちょっと雑な言い方をすれば完全に自分の経験値からの勘での判断で、

目分量で切る大きさを見繕っているような感じをうけました。

 

がんって、目では見えない「根」みたいなものがあるからこそ、再発したりするはず。

確かにハイテク画像が全てではないのはわかるけれど、やはりハイテクと人間の眼と技能と経験を合わせることが大事なのでは?

 

結局2023年までこの画像診断などを真剣に診ない、勘診察に振り回されることになります。

 

でもこの時は、

1.大きく切らない 

2.T大学病院は手術1ヶ月以上待ち+フランケン案件 

3.B病院は整形はイマイチ+フランケン案件(整形イマイチとか言われるとさらに上級フランケンではないですか・・・)

 

と、R病院にいくしかないだろ・・・という状況。

当事者の旦那はこのR病院の医師に完全に陶酔していたので結局ここで手術をしてもらうことになります。

 

紹介していただいて初めてお会いした初診からなんと3日後に手術。

手術予定表を見て、あー3日後のこの日の朝!緊急オペ入れて!!とその場で割り込み手術を予定してくれて・・・・

 

当時は本当にありがたかったし、本当にこれこそ神様が助けてくださったんだ・・・と思った。

そして暑い暑い亜熱帯の7月4日、わたしたちの19回目の結婚記念日の日、旦那は4回目の癌手術を受けました。