ポンコツのYが電話会社に抗議した話(Day-30-Day0) | メルボルン生活日記

メルボルン生活日記

約1年間の香港生活の後、2014年10月に豪・メルボルンへ移住。マイペースで暮らしを楽しむ私と夫の生活を日記風に綴ります。

DAY -30 

電話会社から「あなたが現在利用中のプランは廃止されます。廃止に伴い新しいプランに自動的に移行します」という知らせが届いた。詳しく読むと、新しいプランは現在の6割増と値上げされるうえ、今まで利用できていたサービスが別料金になるという、私にとってまったく分が悪い内容だ。

 

ほかの電話会社を探さねばならないだろうか、乗り換え手続きをしないといけないのか、と考えただけで気が重くなる。困ったなあ、高いし、と夫の前でぼやいてみると夫は、「ケチ。仕方ないだろ、それでも安いほうだよ、前に探したことあるけど、ほかはもっと高いぞ」と平然としている。そのくらいの値上げで文句いうなんてほんとにケチだといわんばかりの態度をとられ、ムッとする。自分はプラン移行の対象にならなかったから無関心でもあるようだ。

 

そうか、料金がこれだけ上がっても夫はオッケーなのだな。夫の反応が意外にも薄いので拍子抜けする。それならば、ほかのプランを探したり乗り換え手続きしたりする手間も省けるし、楽だけどねとも思う。

 

夫はああ言っていたけれど念のため、と携帯電話プランを比較サイトで検索してみる。やはり、今の会社の移行後プランよりも安いものは出てこない。それなら仕方があるまい、と自分を納得させ、頭の中からこの問題を追い出すことにした。

 

DAY 0

それから約1カ月後。電話会社から「あなたの新しいプランへの移行がもうすぐ行われます」とリマインダーメッセージが届いた。頭の中から追い出していた問題が瞬時に戻ってきて憂うつな気分になる。本当に予定どおりに実行されるらしい。憂うつな理由は、移行の説明ページ中に気になる記述があったからだ。あらためて、以前から引っかかっていたその部分を繰り返し読む。

 

「移行前の未使用残高は移行に伴い削除され、新プランに置き換わります」

 

私は電話の利用が少ないから、ロールオーバーされた未使用残高がたまっている。この説明を読む限り、移行に伴い私はいくらかの残高を失うらしいことが気になっていた。でも、今問い合わせても何が変わるというわけでもないだろうし、移行後のアカウントを見て確認するしかないか、わずらわしいなあと、もんもんとしていた。

 

そんな私を見て夫は「電話会社に聞いてみれば」と軽い調子で言ってくる。ううっ、夫にとっては問い合わせなど簡単なアクションに過ぎないだろう。でも私にとっては、電話で問い合わせることはとても気が重い作業。英語で筋道立てて説明して、相手に理解させるにはそれなりの準備がいる。それに、話しているうちに、途中で何を言いたいのか自分でもわからなくなる可能性も大。または、相手に会話の主導権を奪われて、伝えたいことを全部伝えられずに会話終了というおそれもある。メールならよいが電話はちょっと、と気後れして、なかなか行動に移せない。

 

未使用残高が取り上げられることについて夫は懐疑的だった。

「普通に考えて、移行後は新プラン料金を引いた金額が残高で表示されるんじゃないの、そうでなければ顧客の金を搾取したことになる、犯罪だ」と言い切った。

 

そう言われればそうだとも思う。移行説明ページに掲載されている内容は電話会社の都合のよい換算方式で、顧客を煙に巻こうとしているようにも思える。

 

代わりに夫が聞いてくれたらいいのにと思ってしまう。

でも、それではいけないこともわかっている。自分の契約なのだから人に頼ってはいけない。大体私は、この国に何年住んでるんだ。自分で問題解決しないとダメだろう、と自ら叱咤激励し、明日、問い合わせをしようと心に決める。