幕末遊撃隊/池波正太郎
隻腕の幕末剣士・伊庭八郎を池波正太郎が描いた作品。
八郎が剣に目覚めてから
その短い生涯を箱舘戦争で終えるまでを描きます。
これは面白かった、というか感慨深かった。
新撰組のお話に通じるところがある物語。
鎖国体制であり
強い封建制度下にあった江戸時代の是非はともかくとして
果たして新政府軍にはどこまで正義があったのか、
史実は片面だけからでは判断できないけれど、
なんともいやはや、という感想。
会津の人が薩長を嫌いなわけも
よく理解できますね。
このお話には出てこないけれど
幕末好きの人が坂本龍馬を好きな理由が
なんとなくわかってきた気がします。
土佐のお国事情があったとはいえ
すくなくとも彼は薩長より視野が広く
そして正義を持っていたのではないかなぁ。
2009/067
