天女湯おれん/諸田玲子
☆あらすじ☆
湯屋の女将は表の顔、色事手引きは裏の顔
おれん23歳 色でお上に楯を突く
「ここでのことは、夢。終わったあとは忘れなさい」
おれんの湯屋には仕掛けがある。
男湯には隠し階段、女湯には隠し戸。
どちらも裏の隠し部屋につながっている。
行灯と水差しが置かれた小座敷だが、
そこはまぎれもない桃源郷。
おれんは番台に座り男女の仲を取り持つという案配。
表家業は風呂屋
長屋暮らしの人たちのために
金儲けは裏家業で
というおはなし。
やや詰めの甘さを感じるけれど
明るく朗らかな楽しいお話。
男女の仲については
ちょいと細かく書きすぎな気もするけれど
そんな野暮なことは言いますまい。
元気のいい市井の暮らしを
ゆるりと楽しめる作品でした。
2008/015
