69 sixty nine/村上龍
『1969年。
安田講堂事件が起き、東大は入試中止。
アポロが月に行き、
ビートルズが「アビーロード」を、
ストーンズは「ホンキー・トンク・ウイメン」をリリースした。
ベトナム反戦運動が高まり、
基地の町・佐世保で、
僕は高校をバリケード封鎖した…。
明るく楽しく生きる青春の
エネルギーに満ちた日々を描いた
永遠の古典』
(文春文庫裏表紙より)
1969年に17歳だった世代を描いた
村上龍の自伝的小説。
近年、映画化もされましたね。
内容的には私小説にありがちな
主人公はうまくいくという気楽な展開ですが
それなりに楽しめると思います。
ただ、ひとつ気に入らないのは
所々に活字を大きくした箇所がある点ですね。
(↑イメージはこんな感じ)
嫌がおうにもそこに目が行き
注目させられるわけですが
これはちょっとルール違反というか
書き手のエゴじゃないかなぁ
と僕は思うのです。
本来ならば、
強調したい箇所については
文章のテクニックで強調すべきであって
こういう手法を使われると
実に押し付けがましい。
そもそも僕は文章にリズムがあるのが好きなので
この手法ではそのリズムが乱される気がして
あまり気持ちよくなかった。
最後に念を押しますが
内容は悪くないですよ。
でも軽い青春モノとして考えると
映画で見たほうが楽しいかも。
2007/081
