ピアノコンクールから教わったこと
ショパン国際コンクールともなると実力差は僅差で、一次予選は1位でも、二次予選では7位とか三次予選、本選と逆転も珍しくない。そもそも、出てくるだけで上手いのは明らかで、どこに差があるのかというと音楽そのもの力、音の美しさ、和音の響きなど多岐にわたる。勿論減点対象のミスなども極力ない状態というプレッシャーもある。ショパン国際コンクールで入賞した田中希代子は難病のため現役を早々に引退して教育活動に入ったが、教え子の一人が忘れられない教えとして「音楽には二つしかない。伝わる音楽と伝わらない音楽がある。」と語っていたことが心に響いた。ロシアならネイガウスの教えとか、世界中で指導法は色々あるのだろう。どんな指導を受けたにせよノーミスで指が軽やかに動いていても「伝わらない音楽」もあるということだ。伝わる音楽ーという教育の結果が今日の日本のピアノ界を作り上げたのだろう。だが、問題は何を伝えるかですね。年末はヨハン・シュトラウス「こうもり」です。