自民党による改憲の動きが活発化している。今の安部自民党政権のなり振り構わない強引な国会運営を見ていると、改憲の発議は時間の問題だろう。

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しかし、今回の衆院選の低投票率を見ても、今の日本国民に憲法改正国民投票ができるだけの政治的関心があるかは、甚だ心許ない。憲法の条文は一語一句が非常に重要となる。その解釈によっては日本が再び戦争の戦果に巻き込まれる危険性もあるのだ。その重大な判断を政治的痴呆とも言える群衆に投げるのは極めて危険だ。

つまり私は、まだ日本国民は憲法改正の国民投票ができるだけの国民レベルに達していないと言いたい。

今の自民党政権は、その国民の政治的無知に漬け込み、改憲の実績作りと国家権力の拡大を国民に気づかれない様に達成する魂胆がある様にしか思えない。

本当に改憲をするならば、現行憲法の充分な理解が不可欠だ。特にこれからの日本を支える若い世代に対する「憲法教育」が絶対に必要である。政治の話題をタブー視するのではなく、学校教育の中で、憲法と、その三大原則である平和主義、国民主権、基本的人権の尊重の本当の意味を考えさせる授業が必要だ。

今、安部政権下で愛国心教育を行う動きもあるが、これは国家が国民の内面に干渉する動きであり、断じて認められない。

しかし、憲法教育は特定思想には当たらない。公務員全体に憲法遵守義務があり、憲法自体が「思想信条の自由」を保障しているからである。

この取り組みには最低10年はかかるだろう。しかし国民が充分に憲法を理解した上で憲法改正に関する国民的議論を経た上で無ければ国民投票を行うべきではない。それだけ憲法改正は重いのだ。

一総理の個人的な実績作りのための改憲など絶対に認めてはならない。