らしくないなとは思ったが
カメラを向けていた

太陽照りつけるアスファルトの隙間
ひっそりと咲いた

二輪の花

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お互いに支え合い
励ましあって咲いている



そうまるで

キャン玉じゃないか

左と右
時にぶつかりあいながら
必死でぶら下がっている

キャン玉みたいに二輪

咲いていた




歩道にしゃがみ込み
流れる汗を拭うのも忘れ

俺はしばらく花を見つめていた

一陣の風が

花びらを優しく揺らした


キャン玉が
キュンと縮んだ気がした


江口