まだ高校生だった。
生理が遅れている・・・・・・どうしてだろう・・・・・でもまさか・・・・・
そんな風に悩みながら時間だけが過ぎていった。
「誰にも言えない・・・・でもこのままにする訳にいかない。・・・何とかしなければ・・・」
焦りと不安ばかりが募っていった。
生理が遅れてから、2週間後私は、検査薬を買いに行った。
結果は、残酷にも凄い早さで分かった。
私は、17歳で妊娠した。
「・・・・・・・・・どうしよう・・・・・・・・・
誰か助けて・・・・・・
誰か・・・・・・・助けて・・・・・・・・・・」
とにかく誰かに助けてほしくて、誰かに縋りたくて、
そして、現実を受け止めきれていなかった。
私は数日後小さな産婦人科に1人で行くことにした。
私は、誰にも言えなかった。
友達にも、そして勿論・・・親にも
「妊娠3ヶ月目ですね。どうしますか?処分する場合大体10万くらいかかります。」
病院の先生は、慣れている様子で淡々と説明してきた。
親にだって言えない・・・・それにまだ高校生だ。
「子供は産めません。処分したいと思っています。」
私は、そう先生に伝えた。
その後、色々な説明を受けたようだったが、ほとんど記憶がなかった。
今・・・・・私は、確かに母親なんだ。
今・・・・・私の中に確かに、自分の子供が存在している。
漠然と感じる現実と、現状に
ただただ、辛く悔しく後悔しながら・・・・・・ひたすら悲しみに沈み込んでいった。
ただ、頭の中でグルグルと同じ言葉が繰り返し流れ続けていた。・・・何度も・・・何度も・・・
「母親なんだ・・・確かに存在している・・・そして・・・・私は・・・それを壊すんだ・・・」
私は自分の子供を殺すのだから・・・・
。。。