成熟するHope&Legacy | yotaのブログ

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羽生結弦選手を始め、フィギュアスケート競技のファンです。
選手は全員リスペクト。
イメージ先行のど素人フィギュアスケート観戦術。
フィギュアと関係無いことも。つれづれ日記です。

過去記事、「三本の愛すべきプログラム」より
今季のプログラムについて、初めて知った時の印象。

・フリー→ Hope & Legacy (久石譲)振り付けシェイリーン・ボーン
自然への憧憬、自然への回帰願望、自分たちが住まうところの地球という星の素晴らしさ、
自分もその一部だということ

・エキシビション→ノッテ・ステラータ 星降る夜(il volo)振り付けデビッド・ウィルソン
天空からの贈り物、人智を超えた存在、神話的な世界観、
世界を一つに包み込む愛、無垢な心の尊さ

印象が変わったことも、変わらず感じていることも。


彼はかつて言っていた。「僕は『被災地のスケーター』ではない」と。
その彼が、明らかなメッセージ性のあるプログラムを演じ続けた。
それぞれに込められた意味は違えども、明らかに一つの潮流。
ホワイトレジェンド、ファイナル・タイム・トラベラー、
天と地のレクイエム、そして、ザ・スワン、

最後に今季のフリープログラム、Hope&Legacy…

この、非常に魅せ方の難しいプログラム。一本の、柔らかく、力強いライン。
エレメンツごとの評価が、相応しくないプログラム。
分解し分析する事の意味を見失いそう。

シェイリーンは、彼の人生と重ねていると言った。
彼の人生を、誰が分解して評価できるのだろうか?
彼の人生は、山あり谷ありだけれど、それでも一つの美しい流れだから…
飛沫をあげて進む激流と言っていいかもしれないが。

もちろん、これは妄想モード全開ポエマー、yotaお得意のたんなる文字の羅列。

今、このプログラムが必要だったから。彼にだけでなく、きっと、私達にも。
でも間違いなく、彼が彼のために選んだプログラム。

彼は、とても頭がよい人。
自らの最大の目標を前に、ひとつの時代に区切りをつけようとしているようにも見える。
そして、その事が、大勢の人の心にも作用するということも、自覚しているに違いない。

Hope&Legacyを演じる中で彼の表情は、音と一体になり
無邪気さ、喜び、痛み、怒り、安らぎ、感動を彩っていく。
それは時の河に乗って流れ、とどまることはない。

ファントムなら、仮面を外す仕草。SEIMEIならハイドロの猛禽類の目。
そんなプログラムを象徴する色は、Hope&Legacyには敢えてつけていないのだ。

Hope&Legacyの象徴は、見ている私達一人一人に投げかけられる謎。

羽生結弦はこのプログラムにおいては、森の木立の奥につねに見え隠れする美しい影。
または森林の新緑のなかに溶け込んだ、柔らかな光。

誰もが自分を投影しなければ、その実態を捉えることは出来ないのかもしれない。

そして、彼は自分に追随してくるすべての魂ごと、昇華させようとしているかのよう。
そして、1歩を踏み出そうと、語りかけてくれているかのよう。

私には、受け入れる以外の道は見えない。



来たれ!限界値最大限、究極の演技よ!!



彼のために……



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四大陸のリカバリー劇は、羽生くんのクレバーさを浮き上がらせて、体調や
ピーキングの不安を払拭してくれたけど、
「Hope&Legacy」で表現したい世界の完成は、ワールドに取ってある。
私にはそんな風にも見えました。今こそ。


前記事に女子フリーの感想、あります。よろしければどうぞ〜。