J2リーグ第19節
 清水エスパルス 1−0 藤枝МYFC
  
 14勝1分4敗 首位ターン!

(引用元:清水エスパルス公式Facebook)

シーズンの折り返しとなる前半の最終戦は、新たな「静岡ダービー」である藤枝MYFC戦

前節の敗戦を引きずらないためにも、首位で折り返すためにも、そしてこれまでのホーム無敗を継続していきたい

そんな試合で秋葉監督が選んだシステムは、3バックでした

(引用元:清水エスパルス公式X)


運動量で相手を上回る

開始早々、相手に中盤からプレスをかけられるが、上手く交わしてパス回し、ロングボールには3バックが高さで跳ね返す


やはり対策されてきたと感じるが、エスパルスは、それを上回る運動量で打開する


ボランチに復帰した宮本の上下動に促されるように乾も前線にプレスをかけ、右サイドの北爪がガンガン走る



ポイントは右サイドか?

守備を固められた横浜FCや山口と同じような試合展開が予想されたが、セカンドボールを拾い試合のペースは握れていた


藤枝の3バックによる守備とGKの加わったボール回しで手堅く守られるものの、パスを左右に散らしクロスを上げる


これまでドリブルで仕掛けて、守備を固められた相手に対して、中へ中へと攻めていくスタイルとは明らかに変わっていた



ゴール前には権田がいる

前半も終盤になり、一瞬のスキをついて、ディフェンスラインとボランチの間に立つ、相手FW矢村にパスがわたりシュートを放たれる…

そのシュートは枠を捉えていたが、GK権田が枠からはじき出し、相手のチャンスを摘み取った

前節の山口戦では、一瞬の隙をつかれたミドルシュートを決められており、その悔しさがこのプレーに繋がっているのかも…

相手のチャンスらしいチャンスは、このワンプレーくらいだけに、ペースを握られることなく前半を終えることができた


秋葉采配ズバリ!?


前半から、再三チャンスを作ったが、コール前のあと一歩が足りず、なかなかゴールを決めることができていない…


この日はルーカス・ブラガとドウグラス・タンキが交替し、タンキがトップに入り、北川が乾と並んで2列目に下がった


前節は遠征にも帯同せず、その前も精細を欠いたように見えたタンキだったが、この日はプレスなどで鋭い出足を見せている…


左サイドで山原からフリーの乾に縦パスが出ると、タンキも中央から左サイドに走り出す…これをおとりにして右サイドで北川がフリー!



落ち着いてGOALへ流し込む!


ゴールを決めた北川航也は、先日、第二子となる長女が誕生し、メンバーかゆりかごダンスでお祝い…チームのムードも最高である



最高潮のホームで首位ターンへ

今季初のナイトゲームで、選手が息を吹き返したが、盤石の選手交代でそのまま試合は終了とはならなかった…


中盤で競り合いからこぼれたボールは、またもや矢村の足下へ、ダイレクトのシュートをこれまた権田か弾いてゴールを死守



前半と全く同じような展開…この日の矢村はシュート2本で、それをいずれも権田が弾くという…恐るべし矢村

ちなみにこの日は、交代で入った矢島慎也がボランチ、白崎凌兵がトップ下と、これまでと異なるポジションでプレーしていた…

ドウクラス・タンキのトップで2列目に乾と矢島だとタイプがカブるからなのか?バランス的に白崎が前なのか?

彼らの起用については今後見て検証してみようと思うが、チームが上手くバランスを取って、藤枝から前回の借りを返す勝利となった


目標はJ2優勝だが…

この日の勝利で14勝1敗4敗となり、「勝ち点43」の首位でターンすることができた


勝ち点の目安を1節あたり「2」とした場合の貯金は「5」であり、目安となる「勝ち点76」までは残り19試合を11勝で稼げる


とはいえ、2位の長崎との差はたった4に縮まっており、消化数がひとつ少ないため、実質は1しか開いていない


その長崎は、なんと1敗しかしておらず、エスパルスもアウェイで大敗を喫しているように油断はできない相手である


監督の発言にもあるが、チーム編成にテコ入れをして、苦手感のあるアウェイを乗り切って、優勝によるJ1昇格を実現したい



補強はあるか?

2巡目の対戦では、相手が対策を練ってくる上に、途中で新たな補強を行える期間がある


一方でエスパルスでは、ルーカス・ブラガの契約期間は半年であるため、場合によっては退団による戦力ダウンの恐れもある


さらに西澤健太に加えて、カルリーニョス・ジュニオが離脱し、今の戦術でポイントになる中盤が手薄になってきた印象となっている


しかし補強を行った場合、既存の戦力との融合に時間もかかることから、やり方によってはチームバランスを崩すリスクもある


将来も見据えて、やはり前半戦のように若手の奮起による底上げという方法でチームの成長を促したい




同じ過ちは許されない

昨年の後半戦21試合が12勝2敗7分で勝ちきれない試合が7つもあり、シーズン終盤に大失速した苦い経験をしている

いまのところ、そのような気配はないが、目の前にある試合を「勝ち切る」ためにも、常に相手の守備を打ち破る姿勢で臨むべきだろう

特に前半戦で負けた長崎、山形、横浜FC、山口の4チームに連敗はあり得ないし、絶対に借りを返さなくてはならないと思う

目の前にある1試合1試合で着実に白星を重ねていくことで、今年こそ目標を達成してほしい


 by えん。