今日は、サービス残業代請求についての裁判例を紹介しています(つづき)。
(3)雇用契約及び原告の勤務状況
ア 原告は,平成10年ころから,被告代表者被告代表者次郎の経営する美容室に就職した。
 その後,原告は,平成12年4月13日,設立された被告との間で,期間の定めなく,美容師として被告の業務に従事し,毎月25日締切り当月末日払いの約定で賃金(基本給月額20万円,職務手当月額2万円,家族手当月額4万円,歩合給,店販手当,通勤手当)の支払を受ける旨の合意(以下「本件雇用契約」という。)をした。
(〈証拠略〉,弁論の全趣旨。一部当事者間に争いがない。)
イ 原告は,平成15年以降,「美容室バズ」自由が丘店の副店長を務めていた。
ウ 原告の平成16年8月13日から平成18年8月12日までの2年間の就労状況(出社時刻,退社時刻,休憩時間,勤務時間)は,別紙2記載のとおりである。
(〈証拠略〉,証人A,原告,弁論の全趣旨。一部当事者間に争いがない。)
エ 原告は,平成18年8月12日,被告を退職した。
(4)原告の被告に対する時間外手当(残業代)支払の請求
 原告は,代理人を通じ,平成18年11月13日付け内容証明郵便にて,被告に対し,平成16年8月13日から平成18年8月12日までの2年間の時間外手当(残業代)として合計258万1479円を同郵便到達後2週間以内に支払うよう求めた。
 これに対し,被告は,代理人を通じ,同年12月1日付け内容証明郵便にて,原告に対し,前記時間外手当(残業代)を支払わない旨回答した。
(〈証拠略〉)
(5)原告の時間外手当(残業代)の算定
ア 原告の労働基準法37条に定める時間外手当(残業代)の算定の基礎となる1時間当たりの賃金額は1309.52円である。
イ 原告の別紙2記載のとおりの平成16年8月13日から平成18年8月12日までの2年間の就労状況を前提とする場合,所定労働日の時間外労働(残業)時間(深夜を除く。)は合計1487時間30分(別紙2の「時間外労働(残業)時間」欄参照),所定労働日の所定労働時間内の深夜勤務時間は合計6時間50分(別紙2の「深夜労働時間」欄参照),所定労働日の深夜時間外労働(残業)時間は158時間30分(別紙2の「深夜残業時間」欄参照),休日に労働した日の労働時間(深夜を除く。)は合計8時間(別紙2の「休日」の「労働時間」欄参照),休日に労働した日の深夜勤務時間は合計2時間30分(別紙2の「休日」の「深夜残業時間」欄参照)である。
 これに前記アの1時間当たりの賃金額及び労働基準法37条所定の各割増率を乗じて得られる合計額は,以下のとおり,328万6414円(1円未満四捨五入)である(ただし,原告は,この合計額を278万4705円として請求している。)。
1309.52×1487.5×1.25=2434888.75
1309.52×6.83×0.25=2236.0054
1309.52×158.5×1.50=311338.38
1309.52×8×1.35=14142.816
1309.52×2.5×1.60=5238.08
(前記(3)ウの事実。原告は,所定労働日の所定労働時間内の深夜勤務時間を対象とする時間外手当(残業代)(深夜手当)にも割増率として「1.25」を乗じるべきである旨主張するが,所定労働日の所定労働時間についての賃金(1.0の部分)はすでに所定賃金の一部として支払われているから,採用できない。)
企業の方で、残業代請求などについてご不明な点があれば、顧問弁護士にご相談ください。顧問弁護士を検討中の企業の方は、弁護士によって顧問弁護士の費用やサービス内容が異なりますので、よく比較することをお勧めします。その他にも、個人の方で、交通事故の示談交渉解雇刑事事件借金の返済敷金返還や原状回復(事務所、オフィス、店舗)遺言や相続などでお困りの方は、弁護士にご相談ください。