荒島岳に登ってきました。
荒島岳は、福井県大野市にある標高1,523mの山で、大野富士とも呼ばれるそう。日本百名山の一つになっています。
これまで雪山は、信頼できる先生についてということがほとんどで、先生に習いながら、また先生は私のことをよく知ってくださっているので、私のスキルや体力的に無理ならば、「もっと練習してから」というように見極めに落ちることもありまして、逆にいうと、先生が連れて行ってくれるならば、登れる見込みがあるということ。
先日の赤城山は、初めて先生でないパーティでの雪山だったので、ちょっとドキドキだったけど、夏山で登ったことがあったし、今の自分なら登れるという自信をもって参加できました。
でも今回の荒島岳は、初めての山で、コースタイム(長さ=体力)やスキルの面で自信を持てるというまでには至らず…悩んで悩んで悩んでの参加でした。
夏山でもお天気に恵まれている場合と荒天では、難易度も気分(メンタル)も大きく違うけど、雪山は天候によっては撤退を余儀なくされなくなることが夏より遥かに多いし、雪の状態などによって難易度もぐっと変わります。
前週日曜の日本海側は吹雪いていたそうで、そういう日に当たったらスキルの問題でなく登頂できないな…と心配していたのですが…予報では良くもなければ悪くもない…一応登れるかな?という条件…ドキドキ。
そんなこんなで、勝原スキー場跡からスタート…
近年は雪が少なくて、去年などはこの辺りになかったそうだけど、今年は雪がたっぷり。
気温がかなり高く、雪は腐っていたけど(半分解けたような感じかな)、前日がピーカンの登山日和だったせいで登山者が多かったらしく、トレース(踏み跡)がばっちり、歩きやすい…ありがたい。
勝原スキー場「跡」というのがポイントで、数年前まではスキー場としてリフトで上がれたといところも、歩いて登っていきます…コースタイムで1時間くらい(泣)。
思っていた以上に急登が多く、結構登って登って…シャクナゲ平という景色のよいところは帰りに寄ることにして、ちょっと巻きつつ…もちが壁へ
うまく写真は撮れなかったのだけど(急登あるある)、ナニコレ?な、文字通り壁のような急登…急だけど、この日はやはりしっかりトレースがついていて、なんとか登る私たち。
いやむしろ、ここ、下りるの怖くない?と思いつつ、今は登りに集中!と登りました。
白山に登った時も感じたけれど、登山者の多くが関西の言葉を話していて、こちらはどこから?と聞かれて「東京です」と答えると、「ようこそ!」と驚かれました。
関西の楽しい人たちが多い登山者…下りてきた人に、山頂の風、どうでした?とか聞いたりするんだけど、「ここ登りきっても、まだなんかぁ~い!って感じですが、頑張って」と。
そう、まさにそんな感じ。
これ、登ったら…まだなんかぁ~い!
あ、あそこが山頂!?…まだなかぁ~い!
…を繰り返し…
大野市を見下ろすことができ、気持ちいい!
ここを越えたらビクトリーロード…
見えてる、あそこもまだ山頂ではなく、「まだなんかぁい〜い!」
からのぉ〜…
登頂!
たぶん見えているのが山頂の祠で、たぶんここが山頂だねと。
イマイチ曇っていて、白山どぉ~ん!とか見られなかったのは残念だったのだけど、それでも山山山!とい景色は美しく、登ったぞ~!と大満足。
山頂はとにかく風が強く、頑張って登ったのに早々に下山…
心配だったもちが壁も、トレースがついていたし、「怖くない」「大丈夫」「落ち着いて」「「集中」「かかと落として」「後傾しない」…と言霊を信じて、自分に声をかけて下りることができました。
…頑張った!
うん、頑張ったと思う。
いつもだったら「怖ぁ~い」とか言ってしまうところだけど、誰にも頼れない新しいグループに参加して、勇気を出すことができました。
稜線は風が強く、オーバージャケットを着たけれど、とにかく暑くてほぼシャツ1枚…体が冷え切るということもなかったので、帰りに寄った道の駅で、ソフトクリーム食べちゃうもんね~
参加するまでは、どうしようどうしよう…∞と悩みに悩んだし、行ってみたら思っていた以上に急登だったりもしたけど、結果的には頑張れてよかったです。
…というか、頑張れただけでなく、楽しかった!
こんな風に楽しめるようになったのは、普段、先生に厳しく指導してもらっているからこそだなと感謝しつつ、もっと登山を楽しみたいなとも思いました。
【山行の記録】
・行動時間:休憩トータル58分を含んで7時間32分
・水平移動距離:8.6キロ
・累積標高差:登り1216m、下り1219m
…雪山にしてはなかなか
水:500mlナルゲン、900mlテルモス→800ml消費 だいたい暑かったので、ナルゲン方式は大正解
行動食:ミニドーナツ2、ミニクリームパン、ハイチュウ2
出発前におにぎりとソーセージパンをしっかり食べられたので、これで十分。ハイチュウは下山の怖さの前に長尾くんパワー注入
衣類:ミレーあみあみ、ファイントラックベース、ミレーインナーパンツ、オーバーパンツ、ミレーインナーグローブ、ミレービーニー+オーバージャケット
スタート時だけオーバーグローブをしたものの、あとはほぼインナーグローブのみ。
稜線はオーバージャケットをオンしたが、強風でも出ているところが冷たくなることなし。休憩中もダウンを羽織ることもなし。
ナノパフベスト、マムートフリース、マイクロパフジャケット持参