9月末から続いた、いわゆる「観劇月間」が終わり、静かに休日を過ごしております。そこで、今回の3公演について簡単に記録しておきたいと思います。
①ミュージカル・コメディ『パジャマゲーム』
北翔さんの宝塚退団後初主演作品。ストーリーは単純明快。ダンスと歌を楽しむ、ミュージカルの原点を思い出させる作品。出演者全員の身体能力が高く、1幕終盤のピクニックの場面や2幕冒頭のスチームヒートのダンスは一見の価値あり。
みっちゃんが女役というところで、個人的にモゾモゾしてしまったのですが、他の女子と比べて身長が高すぎることを除けば、のびのびと演じておられました。嫌な人が一人も登場せず、むしろ全員が魅力的。新納さんがこれまたスマートで姿勢が良い方なので、演技だけでなく見た目のバランスも良いコンビでした。
②帝国劇場
ミュージカル『レディ・ベス』
初演からの大きな変更点は、冒頭でアスカム先生のソロ歌唱の場面に役者の演技が加わり、ベスの父ヘンリー8世がスペインのキャサリン妃と結婚するところから、ベスの義姉でキャサリンの娘であるメアリーが女王になるまでの経緯がクリアーに描かれたことと、スペイン王子フェリペのシーンが大幅にカットされたこと。
ダブルキャストについて個人の主観で言いますと、主役のベスはプリンセスとしての立ち居振舞いは花總さん、歌唱力は平野さんだと思いました。義姉のメアリーは、それぞれチビとデブという設定で作られていましたが、どちらも好きです。未来さんは初演では高音がキツそうで、実際高音の部分を低音で歌っていた公演もありましたが、今回は相当レッスンを積まれたのでしょう。ご自分に合った歌唱法でしっかりと歌い上げておられ、だいぶ聴きやすくなっていたように思います。吉沢さんは小柄な方ですが、相変わらずパワフルでした。
フェリペは甲乙つけ難いですが、歌唱力では元基、華があるのは古川くんでしょうか。それにしても、クールヘッドの "振り" について、古川くんはあえてあの振りをやめたのでしょうか。元基はやってましたが…。ワタシはあの振りが好きなのですが…。そしてロビンは、何でもそつなくこなす育三郎くんと、一生懸命な和樹くん。どちらも魅力的でしたが、終盤でワタシが涙を流したのは和樹ロビンの日でした。席も良かったのですが、冒頭から表情を追っていて、その結果やられたのです。
和音さん、山口さん、涼風さんはさすがの安定感。たっちんの美声はミュージカル界の宝です。役のうえでは薄幸ですが、歌声にはとても癒されました。
今回の再演で一番見直したのが、圭吾さんのルナール大使でした。フェリペの登場シーンでの動き方がいちいち格好いいのです。禅さんのガーディナーを最後に突き放すところも、初演以上に冷淡でした。フェリペといいルナールといい、何と美味しい役なのでしょう!対して禅さんは、最初は毅然とした悪役なのですが、段々と哀愁が漂っていきます。今回は心臓が悪いという点をより全面に出した演出でした。重たい衣装で八百屋舞台、お疲れさまです。
③宙組公演
『神々の土地~ロマノフたちの黄昏~』
『クラシカル ビジュー』
長くなりましたので、次に続きます。

