言葉って、難しい。
相手のためになることを、一生懸命勧めているつもりでも、
相手によっては、その言葉は真摯に受け止められたり、聞き流されたりする。
本当に通じ合っている相手には、時に言葉を必要としないこともある。
通じ合っていない相手であっても、すでに自分の意図は、
態度や表情などの「言葉以外のコトバ」で、伝わっていることもある。
さらには、意図が伝わっていても、相手が私の言葉に同意してくれるかどうかは
また別の問題だったりもする。
いずれにしても、使い所と、使う相手を選ぶことは言葉を使う上で最も重要なことなのだろう。
私の父は、つい先々月まで内臓系の病気で入院をしていた。
20年前にも、血管系の大きな病気をしたことがある。
見た目には頑丈そうな作りの、私の父だが、
なんだかそこかしこを悪くして、そのたびに私を心配させる。
今年、私が仕事を辞めたのも、そんな父と離れて暮らすのが不安になったからという理由が大きいし、
そんな私の気持ちを、父は少し感謝し、少し残念に思っているようだ。
そんな父が、今度は腰を悪くした。
私がマッサージがてら見た感じだと、どうも背骨がズレているようだ。
が、何度私が薦めても、父は病院に行こうとしない。
もういい加減、年も年だし、せっかくこのあいだ体の中をオーバーホールしたのだから、
この際、外科の分野もきちんと見てもらえば、何の心配も無いだろうに……。
正直、心配なのだが……、私の言葉は父に届かない。
当人はいたってのんきなもので、今日も父は鼻歌交じりに湯治に出かけていったりしている。
……なんというか、心配のし甲斐が無い。
私の心情はもういい加減伝わっていてもいいと思うのだが……。
ちょっと、薦め続けるのにも疲れてきた感すらある。
……どうしたものやら。
言葉を使う相手を間違っているとは思いたくは無いが……。
……ふぅ。