写真はどっかでこないだ撮った花。
毎回思うけど、名前なんだっけ?
数年前から、花を見るたび、ふと、落ち着いた気分になってる自分に気がつく。
昔は、いただき物のサボテンを枯らしてしまうぐらい、
花に興味が無かった私が、
いったいどういう心境の変化なのか?
何故だかは、いまだに答えが出ない。
昔の私が花とかかわる場面は、ひどく俗っぽいものが多く、
親族の仕事のからみで花を扱っていたころは、
花を見るたびに、
「綺麗」とか考える前に、「この花いくらするんだろ?」って、いつも考えてた。
卒業式にもらった花束は、持って帰るのが恥ずかしくて、ほかの人にあげてしまった。
サボテンをもらった時も、「花なんて食べられない」なんて、
何かの小説に影響されたような感想だった。
「恋人に花束」なんて、バブル全盛の東京エイティーズ世代の贈り物だと思っていたから、
よほどのことが無い限り、買わなかった。
それがいつの頃からか、
クリスマス頃の時期に咲く「シャコバサボテン」を買って、
ベランダで水をあげたりするのが、普通になった。
歩道沿いの花壇に咲いた花を、なんとなく眺めるのが増えた。
あまつさえこうやって、写真に撮る始末だ。
この変化は何なんだろう?
思い返しても、やっぱり答えは出ない。
ただ、一つだけ仮説はたてた。
若い頃の私は、きっと生き急いでて、
今の私より、きっと時間の流れが速くて、
路傍の花に気がつかなかったのではないか?と。
今の私は、きっと歩みが遅くなって、
若い頃の私より、きっと視界が広がって、
路傍の花を物思いと悩み事のきっかけにする癖がついたのではないか?と。
どっちがいいことなのか?それはよくわからない。
でも、まあどっちでもいいことなんだろう。
名前も知らない花は、そんな私になどお構いなしに、
どうせ今年も誇らしげに、咲いているのだから。